FXオプション プレミアム売買の仕組み
ここまでは、FXオプションの注文画面と売買を出すまでの流れを説明させていただきました。
ここかは、FXオプションの仕掛けから決済までの売買の流れです。
FXオプション 仕掛けから決済の流れ
前回の説明で、ポジション作成時に「プレミアム受取」があることを書きました。
こういうことは、FXではありませんよね。
FXでの売買損益は、決済のときしか発生しません。
これに対して、FXオプションの損益は「仕掛け」と「決済(または権利行使日到来による清算)」の両方で発生します。
- 仕掛け時:プレミアム代金の受け渡し
- 決済時(あるいは満期日):プレミアムの最終価値で収支清算
こんな流れです。
FXオプションは、プレミアム価値を売買します。
この行為は商品を売ったり買ったりするのと似ていて、売買の度に代金の受け渡しがあります。
後で説明しますが、行使方法を「スポット」とすると、満期日にはFXポジションに変換ということもあります。
でも、発生するFXポジションは「含み益つきFXポジション」「含み損つきFXポジション」という形なので、その時点の損益が有利不利になるわけではありません。
この仕組みの詳細は、後ほどさせていただきます。。
FXオプションでの代金のやり取りは以下のようになっています。
- 「買い方」は、プレミアム代金を払う。
- 「売り方」は、プレミアム代金を受け取る
- 「買い方」は、プレミアムに価値があれば代金を受け取る
「売り方」は、プレミアムに価値があれば代金を支払う
代金に流れをわかりやすくするために、行使方法「キャッシュ」とした場合で説明しています。
FXオプションの合計損益は、仕掛け時のプレミアム損益と決済時の合計額でみます。
例えばこんな感じです。
この取引は、仕掛け時に2本のポジション合計で79,000円プレミアム代金を受け取っています。
そして、満期日に75,950円のプレミアム代金を払っています。
- 合計損益:879000−75950=3050円
この取引は最終的に、3,050円の利益となったということです。
この流れ、最初に混乱しやすい部分ですので、もう一度流れをまとめておきます。
現実の売買の流れ
プレミアムがあれば・・・
買い方はプレミアム受取(利益)・売り方はプレミアム支払(損失)
プレミアムがゼロならば・・・
つまりプレミアムがゼロの場合はこうなります。
- 買い方は仕掛け時に払ったプレミアム代金 全額損失
- 売り方は仕掛け時に受取ったプレミアム代金 全額利益
参考記事は、実際の売買ポジションで「仕掛け」から「権利行使日到来による清算」まで保有したときのものです。
この時は、プレミアムが最終的にゼロとなったので、仕掛け時に受け取った利益はそのまま全額利益計上となっています。
- 仕掛け時:46,410円利益
- 権利行使日による清算:プレミアムゼロなのでやり取りはなし
今回、私は「売り方」でしたので利益を受け取れました。もしも、「買い方」であればほぼ同額を損していた形になります。
FXオプションからのスワップ投資 目次
- 第1回:FXオプションを使ってスワップポイント投資の安全性を高めた運用法
- 第2回:スワップポイント生活 低リスク+含み損減とできる方法実行中
- 第3回:FXオプション注文画面の見方「権利行使価格」「権利行使期日」「プレミアム」の仕組み
- 第4回:FXオプション プレミアム売買の仕組み
- 第5回:「途中決済」「スポット」「キャッシュ」の違い FXオプション決済方法
- 第6回:コールオプション買い「損失上限あり・利益上限なし」はこう使う
- 第7回:コールオプション売り「利益上限あり・損失上限なし」はこう使う
- 第8回:プットオプション買い 暴落相場をリスク限定で攻める有効な一手
- 第9回:プットオプション売り FXよりも安値でポジションが作れる仕組み
- 第10回:FXオプションからのスワップ投資 概観
- 第11回:スワップポイント生活の新しい形 手順1〜4
- 第12回:【準備】FXオプションからのスワップ投資 売買ルール編
- 第13回:【運用通貨選び】高スワップポイント手動は失敗の元
- 第14回:【運用資金目安】「リスク管理のための保有数量基準」について
- 第15回:【仕掛け方 3つの型】「一の型」「二の型」「三の型」考え方と基準
- 第16回:【FXオプション⇒FX変換後の運用ルール】 5つの攻め方
- 第17回:ポジション増のタイミング
- 第18回:FXオプション 運用上重要な基本事項 まとめ
- 第19回:「損するかもしれないリスク」と「大損するリスク」FXオプションで確実に軽減する方法
- 第20回:FXオプション 実践者が感じる4つのデメリット
- 第21回:「損失限定・小資金で勝負」「上げ相場でも下げ相場でもスワップ投資」
- 第22回:往来相場を狙うストラングル売り戦略 魅力と欠点
- 第23回:大きな変動相場を取るストラドル買い戦略 短期と長期 使い分けのポイント
- 第24回:低リスクで利益率10%戦略 概要と失敗時の対処法
- 第25回:FXオプションを使い始めてFXの成績も良くなったのはなぜ?
- 第26回:超高ボラティリティ相場で有効 ストラングル売り戦略
- 第27回:読者の声:スプレッド拡大期の対処について
- 第28回:FXオプションをFX投資家の「もう一つの収入源」にする
- 第29回:FXオプション失敗からの教訓【2020年3月】
- 第30回:玉帳記入徹底のすすめ FXオプション失敗からの教訓その1
- 第31回:FXオプションの玉帳記入方法
- 第32回:失敗しないためにログイン前に決めるべき3つの事:FXオプション失敗からの教訓 その2
- 第33回:特殊ルール追加と基本ルールの位置づけ:FXオプション失敗からの教訓 その3
- 最終回:スワップ派 もう一つの砦 ここまでの実績と今後の展開
- 参考資料:移動平均線とRSIを使用 MT4に設定する方法
最後まで読んでいただきありがとうございます。
FXオプションで使っているのはサクソバンク証券です。