【運用通貨選び】FXオプションからのスワップ投資 売買ルール
前回、運用前の準備として「使うテクニカル指標と運用前のMT4設定」について書かせていただきました。
今回より、売買ルールに従って、FXオプションからのスワップ投資の考え方をやり方をご紹介いたします。
まずは、FXオプションからのスワップ投資で重要となる「運用通貨選び」についてまとめました。
運用通貨ペア選び 3つの基準
この運用法をする際の運用通貨は、以下の基準で選んでいます。
- FXオプションとFXの両方で取り扱いのある通貨ペア
- 長期的な方向性に自信が持てる通貨ペアにする
- プラススワップポイントで長期保有ができること
ここで大切なのは、「1⇒2⇒3の順番に運用通貨ペア選びをすすめること」です。
「米ドル円」を運用対象通貨としたのは、この3つの基準でこの順番で選んだ結果です。
- 3つの基準
- 1番から順番にやる
2つとも重視しているポイントです。
先に書いておきますが、この運用法を「高スワップポイントを基準に選ぶのは止めた方が良い」です。
理由は記事の中で書かせていただきます。
その1:FXとFXオプションの両方で取り扱いがある通貨ペア
FXオプションを使うため、FXだけでなくFXオプションでも取り扱いがある通貨ペアが運用対象になります。
サクソバンク証券でFXオプションの取り扱いがある通貨ペアは、43銘柄です。
- 豪ドル/円
- 豪ドル/ニュージーランドドル
- 豪ドル/シンガポールドル
- 豪ドル/米ドル
- カナダドル/円
- スイスフラン/円
- ユーロ/豪ドル
- ユーロ/カナダドル
- ユーロ/スイスフラン
- ユーロ/チェココルナ
- ユーロ/英ポンド
- ユーロ/ハンガリーフォリント
- ユーロ/円
- ユーロ/ノルウェークローネ
- ユーロ/ニュージーランドドル
- ユーロ/ポーランドズロチ
- ユーロ/ロシアルーブル
- ユーロ/スウェーデンクローナ
- ユーロ/トルコリラ
- ユーロ/米ドル
- 英ポンド/豪ドル
- 英ポンド/カナダドル
- 英ポンド/スイスフラン
- 英ポンド/円
- 英ポンド/米ドル
- ノルウェークローネ/スウェーデンクローナ
- ニュージーランドドル/円
- ニュージーランドドル/米ドル
- 米ドル/カナダドル
- 米ドル/スイスフラン
- 米ドル/中国元
- 米ドル/ハンガリーフォリント
- 米ドル/イスラエルシュケル
- 米ドル/円
- 米ドル/メキシコペソ
- 米ドル/ノルウェークローネ
- 米ドル/ポーランドズロチ
- 米ドル/ロシアルーブル
- 米ドル/スウェーデンクローナ
- 米ドル/シンガポールドル
- 米ドル/トルコリラ
- 米ドル/南アフリカランド
サクソバンク証券は欧州系のFX業者のせいか、取り扱いペアは「ユーロ」「米ドル」「英ポンド」がらみが多いのが特徴です。
米ドル円やユーロ円など主要通貨ペアはあるのですが、トルコリラ円や南アフリカランド円やメキシコペソ円はありません。
その代わり、「ユーロ/トルコリラ」や「米ドル/南アフリカランド」、あるいはポーランドズロチなどの東欧通貨の取り扱いがあります。
この組み合わせを念頭に「その2」にすすみます。
その2:長期的な方向性に自信が持てる通貨ペアにする
長期的に「上昇しそう」あるいは「下落しそう」という方向性が見えているような通貨ペアを運用対象にします。
私が選んだ米ドル円は、「将来的には円安になりそうだ」という見通しをもっています。
これは、日米の経済格差・人口増加ペースの差などで米国優位が続く限り、それは為替相場に反映されることになるという読みからです。
とはいえ、これは5年・10年単位の長期的な見通しです。これからも、不定期に円高はあるはずです。
そういう円高期は「利益を増やす時期」するつもりでいます。
無論、10円や20円クラスの円高でポジションが飛ばされたりしないよう、油断せずにやっていかねばなりません。
この見通しは個人的なものです。でも、こういった運用では「見通しに自信のある通貨ペア」を売買することが大切になのです。
それは「見通しに自信の持てない通貨ペアは長期保有できない」からです。
自信のある通貨だからこそ、長期保有して10円以上の大きな上昇益を狙っていけるものです。
見通しに自信がないと、「ちょっと上昇すると利益確定」したくなるものでもあります。
薄利決済を続けていけば、こういった長期投資で資産を大きく増やすことは難しくなります。
- 小さな値動きはFXオプションで取る。
- 大きな値動きはFXで取る。
この考えを実行に移すために大切な部分です。
その3:プラススワップポイントで長期保有ができること
長期的な方向性が見えている通貨ペアポジションが「プラススワップポイント」であることも重要です。
私が長期保有するのは、FXでもFXオプションでも「米ドル円買いと同じ性質」のポジションが中心です。
つまり、この3つです。
- 米ドル円買いポジション
- 米ドル円コールオプション買い
- 米ドル円プットオプション売り
いずれも「米ドル円上昇で利益・米ドル円下落で損失」という性質のものです。
FXでの米ドル円買いポジションは、今後も数年はプラスワップポイントだろうと思います。
長期保有が前提の運用ですので、数ヶ月ポジションを持つのは普通です。
当然ながら、スワップポイントの累積も大きくなるので、マイナススワップポイントだと、この累積だけで嫌になってしまうこともあります。
つまり「マイナススワップポイントポジションは、長期保有が難しい」ということです。
高スワップポイントありきは失敗の元
先程「この運用法は高スワップポイントを基準に選ぶのは止めた方が良い」と書きました。
トルコリラや南アフリカランドやメキシコペソがらみの運用も可能ですが、それはおすすめしません。
それは、「高スワップポイント運用」が「長期的な方向性に自信が持てる通貨ペアにする」という原則から外れてしまうことが多いからです。
例えば、私はランドやトルコリラは長期的に下落傾向とみています。
「高スワップポイント」を受け取れるポジションは、当然ながらこれらの高金利通貨を「買う」ポジションになります。
そうなると、「下げると思うけど買っている」という形になりやすいです。
一番厄介なのは、高スワップポイント基準で通貨選びをすると、なぜか「この通貨は上がりやすい」と思ってしやすいことです。
- 「長期的な方向性に自信が持てる通貨」⇒「スワップポイント」
この順番で運用通貨選びをするのと・・
- 「スワップポイント」⇒「長期的な方向性に自信が持てる通貨」
この順番でやるのとでは、選び出す通貨ペアが違ってきます。
前者の方が、安定した運用ができる通貨ペアを選ぶ出せるはずです。
運用通貨選びは、大きな為替変動時に大きなア影響を及ぼします。将来的に暴落しにくい安定した通貨ペアをお選びくださいませ。
FXオプションからのスワップ投資 目次
- 第1回:FXオプションを使ってスワップポイント投資の安全性を高めた運用法
- 第2回:スワップポイント生活 低リスク+含み損減とできる方法実行中
- 第3回:FXオプション注文画面の見方「権利行使価格」「権利行使期日」「プレミアム」の仕組み
- 第4回:FXオプション プレミアム売買の仕組み
- 第5回:「途中決済」「スポット」「キャッシュ」の違い FXオプション決済方法
- 第6回:コールオプション買い「損失上限あり・利益上限なし」はこう使う
- 第7回:コールオプション売り「利益上限あり・損失上限なし」はこう使う
- 第8回:プットオプション買い 暴落相場をリスク限定で攻める有効な一手
- 第9回:プットオプション売り FXよりも安値でポジションが作れる仕組み
- 第10回:FXオプションからのスワップ投資 概観
- 第11回:スワップポイント生活の新しい形 手順1〜4
- 第12回:【準備】FXオプションからのスワップ投資 売買ルール編
- 第13回:【運用通貨選び】高スワップポイント手動は失敗の元
- 第14回:【運用資金目安】「リスク管理のための保有数量基準」について
- 第15回:【仕掛け方 3つの型】「一の型」「二の型」「三の型」考え方と基準
- 第16回:【FXオプション⇒FX変換後の運用ルール】 5つの攻め方
- 第17回:ポジション増のタイミング
- 第18回:FXオプション 運用上重要な基本事項 まとめ
- 第19回:「損するかもしれないリスク」と「大損するリスク」FXオプションで確実に軽減する方法
- 第20回:FXオプション 実践者が感じる4つのデメリット
- 第21回:「損失限定・小資金で勝負」「上げ相場でも下げ相場でもスワップ投資」
- 第22回:往来相場を狙うストラングル売り戦略 魅力と欠点
- 第23回:大きな変動相場を取るストラドル買い戦略 短期と長期 使い分けのポイント
- 第24回:低リスクで利益率10%戦略 概要と失敗時の対処法
- 第25回:FXオプションを使い始めてFXの成績も良くなったのはなぜ?
- 第26回:超高ボラティリティ相場で有効 ストラングル売り戦略
- 第27回:読者の声:スプレッド拡大期の対処について
- 第28回:FXオプションをFX投資家の「もう一つの収入源」にする
- 第29回:FXオプション失敗からの教訓【2020年3月】
- 第30回:玉帳記入徹底のすすめ FXオプション失敗からの教訓その1
- 第31回:FXオプションの玉帳記入方法
- 第32回:失敗しないためにログイン前に決めるべき3つの事:FXオプション失敗からの教訓 その2
- 第33回:特殊ルール追加と基本ルールの位置づけ:FXオプション失敗からの教訓 その3
- 最終回:スワップ派 もう一つの砦 ここまでの実績と今後の展開
- 参考資料:移動平均線とRSIを使用 MT4に設定する方法
最後まで読んでいただきありがとうございます。
FXオプションで使っているのはサクソバンク証券です。