乗換の技 その3 売りポジションの含み損を減らす方法

前回まで、下げ相場で買いポジションの含み損を減らす方法をご紹介しました。

 

今回は、その逆パターンをご紹介します。

 

つまり、「上げ相場で売りポジションの含み損を減らす方法」です。

 

ここのところの円安相場で売りポジションの含み損増加が悩みの種となっている方にはお役に立てる内容かもしれません。

 

 

売りポジションで含み損を抱えた状況とは・・・

 

米ドル円135円くらいで天井かなと思ったので売りポジションを入れてみた。でも、その後も上昇を続けて137円まできている。

 

数量は10万通貨、含み損は20万円

 

こんな時に検討する一手として、今回の乗換技は使えます。

 

この時点の気持ちとしては、こんな感じです。

 

  • まだ上げるかもしれないが、いずれ円高相庭局面もあるはずだ。
  • 我慢しようと思っているが、含み損は減らせるものならへらしたい。

 

相場環境にもよるのですが、。10万通貨で含み損を10〜30万円くらい減らせることが多いです。

 

 

買いポジションの含み損を減らす時より少ない気がするんだけど?


 

なかなか鋭いですね。

 

その通りなんです。

 

米ドル円でこれをやる場合は、プット売りなどの方が効果が高い。

 

多分、日米金利差の影響だろうね。スワップポイントを受取れる買いポジションの方が効果が高いことが多いんです

 

とはいえ、原稿を書いている2022年7月12日時点ではボラティリティが高くなっている。

 

このお陰で、売りポジションでやる場合でも大きな効果が期待できる状況になっているんです。

 

では、手順に入ります。

 

「売りポジションの含み損を減らす乗換技」手順

 

この「含み損を減らす乗換技」は、FXポジション⇒FXオプションにポジションを変更(=乗換)することで含み損を減らしていきます。

 

前に紹介した、「買いポジションの含み損を減らす方法」と考え方は同じです。

 

 

実際には、以下の手順で売買をします。

 

FXオプションに乗換してメリットがあるかどうか確認する。

 

FXオプションでポジション作って、効率的にFXの含み損を消せるかどうか確認します。

 

確認できたらFXポジションを損きり決済する。

 

コールオプション売りポジションを仕掛ける

 

以上で、乗換完了です。

 

今回使うのは「コール売り」です。

 

買いポジションの含み損を減らす時に使ったのは「プット売り」でした

 

今回は「上げ相場で損失・下げ相場で利益」で「利益限定・損失限定なし」の性質を持つ、コール売りを使います。

 

手順1:FXオプションに乗換してメリットがあるかどうか確認する。

 

FXオプションでポジション作って、効率的にFXの含み損を消せるかどうか確認します。

 

例えば、FXの売りポジションに10万通貨で20万円の含み損があるとします。

 

これをFXオプションでコール売りを仕掛けて肩代わりすることになります。

 

つまり、コール売りを10万通貨仕掛けて20万円以上受け取れる状況が必要です。

 

目安「1通貨:FX1円=プレミアム1」

 

つまり、含み損が10万通貨で20万円であればプレミアム2以上で肩代わりできることになります。

 

良さそうなものを見つけたら、そのコール売りの権利行使価格・権利行使期間も考慮して、実行するかどうか決めます。

 

含み損を肩代わりさせられそうだけど、権利行使期間までの日数が長すぎるという理由でやめることもあります。

 

この仕掛けは、権利行使期間までの日数が短い方が望ましいです。

 

手順2:確認できたらFXポジションを損きり決済する。

 

メリットのある乗換が出来そうだと思ったら、FX口座の売りポジションを損きりします。

 

ここで損失が発生するのですが、すぐにFXオプションの利益で埋めることが出来ます。

 

仮にですが・・・この損きりで20万円の損失が出たとしましょう。

 

この損失を、コール売りで補うことになります。

 

手順3:コールオプション売りポジションを仕掛ける

 

FXポジションを損きりしたら、速やかにFXオプション口座でコール売りを仕掛けます。

 

ここで欲張りは禁物です。

 

段々と慣れてくると「もうちょっといい値をまとう」なんて気持ちになりがちですが、そういう事をやって相場が不利な方向に動くことはよくあります。

 

ちょっとくらい不利に動いても気にせずに、コール売りを仕掛けてしまいます。

 

これで、「売りポジションの含み損を減らす乗換技」の完成です。

 

ここで、コール売りで26万円の受取があったと仮定します。

 

この時点で、FX20万円の損きり分はコール売りで受け取った26万円で相殺できたことになります。

 

でも、コール売りポジション自体はポジションを作った時点では28万円くらいの含み損がある状況です。

 

この含み損は日数をかけて減らしていく流れになります。

 

コール売りの権利行使日まで待つ

 

ポジションを作った時点での収支はこうなっています。

 

  • FX 損きり         ー20万円
  • コール売り プレミアム獲得利益 26万円
  • 収支損益       26−20=6万円

 

表向き利益を確保できたのですが、この時点では「コール売りに肩代わり」させたにすぎません。

 

コール売りを、この時点で決済すれば、27〜28万円くらいの支払(損失)が発生するからです。

 

この27〜28万円の含み損は、日数経過と共に減っていきます。

 

権利行使期日が2カ月後だとしましょう。

 

為替値が権利行使価格を下回る状況が続けば、約60日かけてプレミアムはゼロとなり、27〜28万円の含み損はゼロ円となります。

 

でも、そんなに都合よく相場が動いてくれるものでもありません。

 

更に上げ相場となったらどうなるか

 

この辺で天井かなと思っていても、更に相場が上昇ということはよくあります。

 

コ−ル売りを仕掛けた後に、更に上昇することだって当然あります。

 

その場合、どうなるでしょうね。

 

米ドル円で権利行使価格138円でコール売りを仕掛けたとしましょう。

 

数量は10万通貨でプレミアム2.6とすれば、受取ったプレミアムは先程の金額26万円です。

 

この後、米ドル円が140円くらいまで上昇したとしましょう。

 

コール売りポジションは、「上げ相場では損失」で「損失限定なし」ですので含み損が増えていきます。

 

でも、26万円分のプレミアムを受取っていますので、それを考慮すればFXで売りポジションをそのまま持っていたよりも、損失は少な目になります。

 

大きな上げ相場で売りポジションを10万通貨も持ち続けていれば、FXで100万円くらいの損失となる時もあります。

 

これをコール売りに変更しておくと、その損失は今回のケースで最大26万円+「権利行使価格との差」分減らせます。

 

「権利行使価格との差」というのは、為替値と仕掛けたコール売りの権利行使価格のと差のことです。

 

例えば・・・・

 

  • 米ドル円現在値 138円
  • コール売り 権利行使価格 140円
  •  権利行使価格との差 140−138=2円

 

こういう仕掛けだったとすると、コール売りで権利行使日に損失となるのは140円以上ですので、現在値よりも2円損失が出にくくなります。

 

つまり、今回のケースでは・・・

 

  • プレミアム 26万円(2.6円相当)
  • 権利行使価格との差 2円相当
  • 合計 2.6+2円=4.6円相当

 

10万通貨ですので、約46万円くらい損失を減らす効果が期待できるということです。

 

だからといって「安心ですね」とはいえないですよね。

 

長期的な上げ相場局面では不利

 

一時的に損失は減らせるものの、上げ続けるような相場では含み損を更に増やす結果になりかねません。

 

まだまだ上がりそうだと感じる時には、素直に損きりの方が正解ということも多いです。

 

本格的な下げ相場に突入すると悲しい気持ち

 

この仕掛けで辛いのが、相場が下げ転換して本格的に下げ出したときです。

 

138円で仕掛けた後、10円下げて128円になった。

 

FXで売りポジション持って堪えていれば、10万通貨で100万円以上収支が改善するところですよね。

 

でも、コール売りは「利益限定」ですので、今回のケースの最大利益は26万円です。

 

米ドル円がどれだけ暴落しようが、利益は26万円から1円も増えません。

 

メリット 売りポジションの含み損を減らす方法

 

  • 売りポジションの損失を減らすのに有効
  • 相場が動かない時期に含み損を減らせる

 

FXでの売りポジションの含み損をある程度減らす方法として使えます。

 

その後、相場がどちらに動いても「含み損を減らす効果」は得られます。

 

とはいえ・・・デメリットに続きます。

 

デメリット 売りポジションの含み損を減らす方法

 

  • 本格的な下げ相場では悲しい気持ち
  • 大きく上げた時でも効果はあるが、単純な損きりの方が正解という時もある。

 

コール売りポジションは、最大利益が決まっています。

 

そのため、FX売りポジションのままであれば利益が増えるだろう展開でもコール売りにしたことで利益が増やせなくなります。

 

逆に、上げ相場が大きくなった場合、「含み損を減らす効果」はあるものの、単純に損きりした方が良かったという状況も起こりえます。

 

この辺のメリット・デメリットを理解した上でご活用くださいませ。


FXオプション講座2022 目次

 

 

ここで使っているFXオプション口座はサクソバンク証券です。

 

2022/07/25


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