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カバードコール戦略の特徴と仕掛け方

カバードコール戦略 2022年5月26日

 

カバードコール戦略は、よく知られた戦略です。私もよく使っています。

 

ここでは、その特徴と仕掛け方などについてまとめました。

 

 

戦略その7:カバードコール戦略

 

カバードコール戦略は、前回のストラングルの売り同様にFXオプションの教科書に必ず載っている戦略のひとつです。

 

ネット上で探すと、このページ辺りが分かりやすいかなと思います。

 

 

ここでは、カバードコール戦略をこのように説明しています。

 

以下、抜粋です。

 

カバードコール戦略とは、原資産(株式、債券、通貨など)を保有しつつ、コールオプションを売る戦略です。保有する原資産について、権利行使価格以上の値上がり益を放棄する対価としてオプションプレミアムを受け取ります。

 

 

プレミアム受け取るってのはわかったけど、他はよくわからんな。原資産ってなんだ?


 

原資産というのは「株やFXで保有中のポジション」のことだね。

 

専門用語が多いけど、やっていることは簡単なんだ。

 

保有中のFXポジションを活用して利益を上乗せしていこう・・・って感じだね。

 

先程のページは、「日経225+日経225オプション」の組み合わせでやっています。

 

似たような形をFX+FXオプションでもできます。

 

例えば、米ドル円で私がよく作るポジションがこれです。

 

  • FX口座:米ドル円買い
  • FXオプション口座:米ドル円 コール売り

 

こうすることで、プレミアム受取で利益を上乗せできます。それによって、FX口座の米ドル円買いポジションが下落に転じた時には、損失を補填してくれるような効果があります。

 

コールオプションでFXポジションを守る(カバーする)というのが、カバードコール戦略の基本形となっています、

 

カバードコール戦略 仕掛け方

 

では、具体的にどうやっていくのかご説明します。

 

カバードコール戦略

 

カバードコール戦略

 

  • 米ドル円 129.35円
  • 権利行使日2022年6月10日

 

これは、5月16日の画像で、米ドル円は129.355円でした。

 

仮にですが、この時点で米ドル円買いポジションを129.500円で保有していたとしましょう。

 

  • 保有中の米ドル円買いポジション :買値129.500円
  • 保有数量 10万通貨

 

買いポジション作って、ちょっと下がったところですね。

 

こういう時の心理って・・・・

 

  • 買値よりも下がってきて、「もっと下がりそうだ」と不安な気持ちがちょっと出てきている。
  • でも、上がるかもしれないので損きりはしたくない。

 

・・・そんな感じですよね。

 

こんな時に、その不安を軽くしてくれるのがカ−ドコール戦略です。

 

具体的には、薄赤色あたりのコール売りポジションを作ります。

 

コール売り内容

 

  • 権利行使価格 131.00円
  • 権利行使日 6月22日
  • プレミアム 0.603
  • 10万通貨での受取金額:0.603×10万通貨=60,300円
  • 損益分岐点:131.00+0.603=131.603円

 

コール売りは、「上げ相場で損失・下げ相場で利益」で「利益限定・損失限定なし」という性質を持ちます。

 

このポジションを作ったときに60,300円を受取れますが、これが最大利益となります。

 

損益分岐点が131.603円ですので、権利行使日にここまで上昇していなければ、最終利益を確保できる内容です。

 

このコール売りと、FXで保有中の米ドル円買いポジションを組み合わせた形が、カバードコール戦略の基本形になります。

 

カバードコール戦略の特徴

 

「上げ相場で利益を確保し、下げ相場で損失を減らす」

 

それが、FXで買いポジション保有だけの場合と比較したカバードコール戦略の特徴です。

 

もともと「下げ相場に入りそうなので、買いポジションを維持しながら損失を減らしたいという状況」を想定して仕掛ける戦略です。

 

画像の米ドル円が129.355円ですので、1〜2円程度の上昇であれば権利行使日まで保有していれば利益を確保できます。

 

下げ相場の時は、「FXポジションが含み損・コール売りは利益」という展開になります。

 

原稿を書いている5月24日時点の米ドル円が127.800円ですので、調度FXポジションが含み損となっています。

 

  • FX買いポジション買値129.500⇒約17万円の含み損
  • コール売り 0.603 権利行使価格131円

 

コール売りは、このまま権利行使日の6月22日まで保有すれば、プレミアムがゼロになり仕掛け時に受け取っている60,300円の満額利益が確定します。

 

つまり、FXの17万円の含み損をコール売りの利益で埋めている感じになります。

 

実際にやってみると感じるのですが、これだけでも、下げ相場は結構気楽に構えられます。

 

下げ相場でのストレス減

 

「下げそうだ」という予感が的中したときは、仕掛け時に受取った60,300円はそのまま利益上乗せとできるので、単純にFXポジションを持っているよりも気持ちに余裕ができます。

 

10万通貨で60,300円利益は、スプレッド60.3銭に相当します。

 

下げ相場が長引くようであれば、権利行使日以降にもう一度コール売りが出来るときもあります。

 

 

出来る時もある・・・ってことは、出来ない時もあるのか?


 

はい、あります。

 

例えば、米ドル円が大きく下げて120円くらいになったりすると、権利行使価格129.500円以上のコール売りをしたくても、設定がなくてポジションが作れないときがあるんです。

 

権利行使価格は、期間が4ヶ月以上の長期でも大体上下5円くらいまでの設定になっています。

 

なので、為替が大きく動くと、仕掛けたい権利行使価格が無くなってしまうこともあります。

 

本格的な上げ相場では損した気分になるかも!

 

カバードコール戦略で「しくじったかな」という気分になるのは、大きく上昇したときです。

 

2022年4月の米ドル円相場などがそうですね。

 

私も121円くらいでカバードコール戦略を仕掛けたりしていました。

 

FXポジションの買値は、115円くらいだったので、利益は60万円くらい出ています。

 

でも、その後米ドル円は130円台まで上昇しました。

 

「何もせずFXポジションを持っていれば10万通貨で利益は150万円くらいの利益になったはず」

 

そんな悔しい気持ちになりますよね。

 

でもですね。

 

仮に、カバードコール戦略を仕掛けていないで、単純にFX買いポジションだけだったとしても、130円まで持ってはいかなったという気もするんですけどね(苦笑)。

 

125円くらいで、我慢できずに決済した気がします。

 

なので、タラレバでそんなに悔しがる必要もない。

 

そう思いなおすようにしています。

 

以下、メリット・デメリットを簡単にまとめておきます。

 

カバードコール戦略 メリット

 

  • 下げ相場でFXポジションの損失を補える
  • 往来相場期であれば利益上乗せ手段とできる

 

FXポジションが含み損を抱えそうな局面で活躍してくれます。

 

昨年のような往来相場が続くような局面であれば、年に何度も仕掛けることで利益を上乗せしていくことも可能です。

 

カバードコール戦略 デメリット

 

  • 大きく上昇すると損した気分になる。

 

カバードコール戦略は、上がるにせよ、下がるにせよ、損失を少なくできます。

 

その代わり、本来大きく利益を出せるはずだった局面では、利益を大幅に減らす可能性があります。


FXオプション講座2022 目次

 

 

ここで使っているFXオプション口座はサクソバンク証券です。

 

2022/05/26


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