「売り」で負けることもある 現実の事例
前回、「売りは勝ち易い」と書きました。
でも、絶対に勝てるというものではありません。
負けたときには損失が膨らみ易い傾向もあるので、トータルでは損失ということだってあります。
そして、その損失が必ずしも悪いというものでもないのです。
FXオプションで損失を出すことにより、全体の利益を確保する。
そんな使い方も出来るのです。
実例があるので、それで説明させていただきます。
コール売りで攻めた実例
このページの「運用状況:第43週目」のところをご覧ください。
項目別損益で「FXオプション」の損益がー72,030円になっているのが確認できると思います。
ここまでのFXオプション成績、マイナスなんです。
でも、実はこれで問題ないんです。
ここでは、カバードコール戦略を活用した運用をしています。
カバードコール戦略は・・・
- FX買い
- コール売り
この組み合わせでポジションを持つことで、下げ相場で損失を抑制しながら手堅く利益を出していきます。
往来気味の相場でもっとも効果を発揮するため、往来相場の多い米ドル円でやっています。
具体的には、ループイフダンの塩漬けとなった米ドル円買いポジションを担保にしてコール売りを仕掛けていく形でやっています。
2021年4月くらいからやっているので、そろそろ1年経過しようとしているところです。
現実に、「コール売り」だけをやっています。
この運用での「コール売り」の成績がー72,030円ということなのです。
ここで、まずご理解要ら抱きたいことが・・・
「売りが勝ち易い」といっても「絶対に勝てるというものではない」
・・・ということが現実に起きているということです。
でも、この運用はこれで問題はありません。
「FXの利益を出すためにFXオプションの損失が生きている」からです。
どういう意味かご説明させて頂きます。
FXと組み合わせることで損失が生きる
カバードコール戦略は、上げ相場と下げ相場で利益を補うような運用ができます。
利益パターンは3つあります。
- FX利益
- コール売り 損失となりやすい
- 合計損益は利益
- FX損失
- コール売り 利益
- 合計損益ケース1:小さな下落であれば利益
- 合計損益ケース2:大きな下落であれば損失
- FX 収支トントン
- コール売り 利益
- 合計損益 利益になり易い
ほとんどのパターンで合計利益を確保しやすくなっています。
大きな下落のときは、FXの含み損または損失を補えず合計損益は損失になります。、
それでもコール売りで受取ったプレミアム代金分は利益になるので、FXの損失を減らす効果があります。
合計利益はプラスとなりやすい
先程のループイフダンの損益でも、合計損益は136,643円の利益です。
米ドル円が上昇気味に推移してきたため、コール売りはー72,030円の損失なのですが、ループイフダン口座でそれを上回る206,660円の利益が出ているからです。
これだけ見れば、コール売りの損失がもったいないと感じるかもしれません。
でも、現実には下げ相場で利益を出してくれるコール売りポジションがあることで、下げ相場でも涼しい顔をしていられるのです。
FXと組み合わせることで、こんな使い方もできます。
FXオプション講座2022 目次
- 第1回:コール買い プット買い 小資金で大儲けの理屈と落とし穴
- 第2回:コール売り・プット売りが勝ち易いのはなぜか?
- 第3回:「売り」で負けることもある 現実の事例
- 第4回:オプションの権利行使価格の見方使い方
- 第5回:最大損失を減らす方法 リスク調整その1
- 第6回:損しにくくする方法 リスク調整その2
- 第7回:インフレ対策にコール売りを使う
- 第8回:荒れ相場でFXオプションで起こる3つの現象
- 第9回:FXとFXオプション比較 6つの売買の復習
- 第10回:まちぶせ戦略・・利益を取りながら目標値まで待つ
- 第11回:一攫千金戦略・・大変動期で大きく狙う
- 第12回:ビッグヘッド戦略・・・長期目線での上げ相場狙い
- 第13回:ツインドラゴン戦略・・・攻撃力2倍で攻める
- 第14回:キングギドラ戦略・・・3倍の凄さとデメリット
- 第15回:ストラングルの売り・・高ボラティリティに仕掛けるメリット
- 第16回:損きりすべきときにしなかった実例
- 第17回:カバードコール戦略の特徴と仕掛け方
- 第18回:リアル運用:カバードコール戦略体験談
- 第19回:乗換技その1:買いポジションの含み損を減らす方法
- 第20回:乗換技その2:下げ相場で有利なポジションを作る方法
- 第21回:現実のポジション解説:下げ相場で有利なポジションを作る方法
- 第22回:乗換の技 その3 売りポジションの含み損を減らす方法
- 第23回:乗換の技 その4 コール売り⇒コール売り
- 第24回:乗換の技 その5 プット売り⇒プット売り
- 第25回:コール売り⇒プット売り 方向転換したいときの乗換
- 第26回:利益出しやすいFXオプション 成績公開しない理由
ここで使っているFXオプション口座はサクソバンク証券です。