現実のポジション解説:下げ相場で有利なポジションを作る方法
「下げ相場で有利なポジションを作る方法」で実際に作ったポジションがあります。
ポジションを作ってから2週間ほど経過しているので、どんな具合になっているのかを実際にご覧ください。
「下げ相場で有利なポジションを作る方法」 実際のポジション
以下が、そのポジションです。
これが、「下げ相場で有利なポジションを作る方法」の考え方で仕掛けたものです。
ポジション作成時点の米ドル円値 135.31円(6月20日午前)
- 米ドル円 プット売り
- 権利行使価格:134.75円
- 権利行使日:2022年7月27日
- 数量:10万通貨
- プレミアム 2.064
- 仕掛け時プレミアム受取金額:2.064×10万通貨=206,400円
プット売りは、「上げ相場で利益・下げ相場で損失」で「利益限定・損失限定なし」という性質を持ちます。
この場合の最大利益は、ポジション作成時に受取れる206,400円となります。
このポジションは、米ドル円が136円台をつける前に作ったポジションです。
当時の状況は、こんな感じでした。
- 5月に126円台まで下げた後、3週間くらい上げ続けた。
- その後大きな日足陰線がでて、下げ転換の可能性がでてきた。
- 長期的には米ドル円は強いと見ている。
- 仮に下げても、数ヶ月くらいだろう。
これが、当時の米ドル円大まかな流れと私の見通しでした。
私は、円安で日本円資産の価値下落を補うために米ドル円買いを長期保有しています。
この流れで、少し買いポジションを増やしておこうかなと思っていたのです。
でも、大きく崩れることもあるかもしれないので、積極的にFXで仕掛ける勇気はありませんでした。
そこで「下げ相場で有利なポジションを作る方法」でのポジションを作ることにした次第です。
- 下げ相場を利用して、買値を有利にできる。
- 上げ気味の場合は、プレミアム代金受取のみだけど、何もしないよりはマシ。
そんな気持ちです。
ということで、6月20日に先程のポジションを作り、プレミアム代金を受取っています。
仕掛け時受取(利益):206,000円
最初に利益を受け取れるものの、これが最大利益となります。
後は、米ドル円の値動きに合わせて、プレミアムも変動していきます。
変動パターンは2つです。
権利行使日:2022年7月27日に権利行使価格:134.75円以上であればプレミアムはゼロとなります。
これによって、最初に受け取った206,400円はそのまま最終利益になって、ポジションは消滅します。
米ドル円が下げた場合、プレミアムが上昇しプット売りポジションとしては含み損気味となります。
でも、その時こそ「米ドル円を安値で買うチャンス」でもあります。
乗換技その2:下げ相場で有利なポジションを作る方法
ここの「特徴その3:「短期の急落パターン」」で説明した状況となります。
既に受取っているプレミアム代金206,400円が最大メリットとなりますが、ある程度下げたらプット売りを損きりして、FXでの買いポジションを作るつもりでいます。
どんなに下げようとも、6月20日にFXで買いポジションを作った時よりは、最大206,400円有利なポジションを作れます。
やっぱ、上げても下げてもいいてことか?
そうですねね。
あんまり上げてしまうと「単純に買った方が良かった」という気持ちになるんですけどね。
でも、そもそも6月20日段階では「FXで買う勇気が無かった」という現実があるので、「206,400円はどうせ取れなかった利益」と割り切って考えると良いのかもしれません。
ここは、考え方次第というところもありますけどね。
7月4日にはこうなった。
2週間経過後には、先程のポジションはこうなりました。
- 米ドル円値 135.15円
- プレミアム 1.817
徐々に、良い感じになってきています。
以下、補足説明させて頂きます。
プレミアム減少の意味と仕組み
まず、プレミアム2.064⇒1.817に減少という意味についてです。
FXオプションは、権利行使期日前に途中決済もできます。
途中決済する時のレートが1.817ということです。
つまり、ここで途中決済すると収支はこうなります。
- 仕掛け時受取 2.064×10万通貨=206,400円
- 決済時支払 1.817×10万通貨=181,700円
- 最終損益:206,400円ー181,700円=24,700円
これからも、米ドル円が権利行使価格以上であれば、プレミアムは日数経過とともに減っていき、権利行使日の7月27日にはゼロとなります。
残り3週間くらいで、米ドル円レートが動かなければ毎日少しづつプレミアムが減っていくという流れになります。
ゼロとなれば、決済時の支払もゼロ円となるので、最終損益は最大利益である206,400円が確定します。
今後の予定は、3パターンあります。
今後の予定その1:権利行使価格よりも大きく上昇
権利行使日7月27日に米ドル円が権利行使価格の134.75円より大きく上昇した場合、このポジションは先程述べたように最大利益確保で消滅します。
その後は、特に何もしません。
ここからの米ドル円は、上昇が大きければ大きいほど、その後の反動を想定すべき時期に入っていると感じています。
上げの反動で大きく下げそうだと感じる時には、この仕掛けはしません。
米ドル円がある程度落ち着くのを待ちます。
今後の予定その2:権利行使価格よりも大きく下落
7月27日までの間に、米ドル円130円台のような大き目の下落があるようであれば、プット売り損きり⇒FXポジション作成を検討します。
一時的に損失は出ますが、有利なポジションを作るための必要経費と割り切ってやっていきます。
今後の予定その3:権利行使価格近辺で最後まで終了
米ドル円が権利行使価格近辺、上下2円くらいの間を行ったりきたりするようであれば、特に何かをするということはなく、権利行使日まで行ってしまうことになります。
状況次第ではありますが、この時は「もう一度仕掛けるチャンス」だと思っています。
今回206,400円受け取っていて、もう一回同じものを仕掛けられれば、更に20万円くらい受取れます。
これが、一番おいしいかもしれませんね。
以上、こんな感じでやっていきます。
FXオプション講座2022 目次
- 第1回:コール買い プット買い 小資金で大儲けの理屈と落とし穴
- 第2回:コール売り・プット売りが勝ち易いのはなぜか?
- 第3回:「売り」で負けることもある 現実の事例
- 第4回:オプションの権利行使価格の見方使い方
- 第5回:最大損失を減らす方法 リスク調整その1
- 第6回:損しにくくする方法 リスク調整その2
- 第7回:インフレ対策にコール売りを使う
- 第8回:荒れ相場でFXオプションで起こる3つの現象
- 第9回:FXとFXオプション比較 6つの売買の復習
- 第10回:まちぶせ戦略・・利益を取りながら目標値まで待つ
- 第11回:一攫千金戦略・・大変動期で大きく狙う
- 第12回:ビッグヘッド戦略・・・長期目線での上げ相場狙い
- 第13回:ツインドラゴン戦略・・・攻撃力2倍で攻める
- 第14回:キングギドラ戦略・・・3倍の凄さとデメリット
- 第15回:ストラングルの売り・・高ボラティリティに仕掛けるメリット
- 第16回:損きりすべきときにしなかった実例
- 第17回:カバードコール戦略の特徴と仕掛け方
- 第18回:リアル運用:カバードコール戦略体験談
- 第19回:乗換技その1:買いポジションの含み損を減らす方法
- 第20回:乗換技その2:下げ相場で有利なポジションを作る方法
- 第21回:現実のポジション解説:下げ相場で有利なポジションを作る方法
- 第22回:乗換の技 その3 売りポジションの含み損を減らす方法
- 第23回:乗換の技 その4 コール売り⇒コール売り
- 第24回:乗換の技 その5 プット売り⇒プット売り
- 第25回:コール売り⇒プット売り 方向転換したいときの乗換
- 第26回:利益出しやすいFXオプション 成績公開しない理由
ここで使っているFXオプション口座はサクソバンク証券です。