当ページは、アフィリエイト広告を含みます。

オプション活用その1 「まちぶせ戦略」

FXオプション まちぶせ戦略 2

 

今回より、FXオプションを使った戦略をご紹介します。

 

第1回は、「まちぶせ戦略」です。

 

 

下げたら買いたい・上げたら売りたい

 

FXで・・・「今の水準では仕掛けたくない、でも下げたら買いたい」・・・あるいは・・・「上げたら売りたい」・・・という気持ちになったことは誰でも一度はあるはずです

 

そういう時、FXでは「指値注文」を入れておくだけです。

 

当然ながら、指値注文を入れておくだけだと、そこまで値が動かない限り、利益もでないし何も起きません。

 

FXオプションを使うと、そこまで値が動かなくても利益を得る仕掛けができます。

 

それが、今回ご紹介する「まちぶせ戦略」です。

 

準備 まちぶせ戦略で必要な基礎知識

 

FXオプションは、現在値から離れた権利行使価格での売買ができます。

 

そして、権利行使日にイン・ザ・マネーの状態のときにはFXオプションポジションをFXポジションに変更して保有できるという仕組みもあります。

 

 

なんだ、そのイン・ザ・マネーってのは?


 

権利行使日にプレミアムがある状態のことです。

 

例えば、こんな感じです。

 

イン・ザ・マネー状態

 

  • 権利行使価格120円
  • 米ドル円プットオプション
  • 権利行使日 4月6日
  • 4月6日の米ドル円値:120円未満

 

例えば、権利行使日4月6日の米ドル円値が119円だとすれば、このプットオプションにはプレミアム1円分の価値があります。

 

これが、イン・ザ・マネーということです。

 

この状態で、行使方法を「スポット」にしておくと、権利行使日にこのプットオプションポジションは、FXポジションに変身することになります。

 

発生すポジション

 

  • プット買い⇒米ドル円売りポジション
  • プット売り⇒米ドル円買いポジション

 

この仕組みがまちぶせ戦略では、大きな意味を持ちます。

 

まちぶせ戦略で大切な仕組み

 

  • 現在値から離れた権利行使価格での売買が可能
  • イン・ザ・マネー状態であれば、FXポジションに変身できる

 

この2つの特徴を活用することで、「まちぶせ戦略」が可能となります。

 

基礎知識はこの辺にして、実際の考え方と仕掛け方の説明に入ります。

 

まちぶせ戦略を使いたくなる局面とは?

 

2022年3月末時点、ここ数週間で為替相場は大きく動きました。米ドル円も115円台くらいから122円台まで一気に上昇しています。

 

この状況下、投資家それぞれに思惑があるはずです。

 

「まだまだ上がるかもしれない」
「でも、ここで飛びつき買いは天井掴みかねない」
「もし、将来120円割れする局面があれば買いたい」

 

この「120円割れしたら買いたい」という気持ちが本気であれば、「まちぶせ戦略」は検討に値すると思います。

 

「まちぶせ戦略」は、狙う方向性に合わせて2つのポジションを使います。

 

  • 下げたら買いたいとき⇒プット売り
  • 上げたら売りたいとき⇒コール売り

 

「プット売り」「コール売り」ともに、「利益限定・損失限定なし」という性質で、「利益が出しやすい」という特徴を持ちます。

 

ここでのニーズは、「将来120円割れする局面があれば買いたい」ですので、「プット売り」を使います。

 

仕掛け方は、簡単です。

 

「権利行使期間長期タイプ」と「権利行使期間短期タイプ」の2パターンで説明させて頂きます。

 

まずは、「権利行使期間長期タイプ」です。

 

まちぶせ戦略 権利行使期間長期タイプの仕掛け方

 

FXオプション画面

 

FX 売買値予約戦略

 

この画像の薄赤色部分が「米ドル円権利行使価格120円のプット売り」です。

 

このポジションを仕掛けるとこんな感じになります。

 

まちぶせ戦略 プット売り内容

 

  • 米ドル円現在値:122.13円
  • 権利行使日 2022年9月7日
  • 権利行使価格 120円
  • プレミアム 1.960
  • 10万通貨での受取金 1.960×10万通貨=196,000円

 

プット売りは、「上げ相場で利益・下げ相場で損失」で「利益限定・損失限定なし」という性質を持ちます。

 

権利行使日の9月7日に米ドル円が120円以上であれば、プレミアムがゼロとなるため、最初に受取った196,000円満額が最終利益となります。

 

この場合、「120円割れしたら買いたい」という目標は叶えられないものの、196,000円の利益が受取れるということになります。

 

もしも、米ドル円が120円割れしていたら「120円割れしたら買いたい」という目標が現実のものになります。

 

権利行使日に120円割れしたら買いポジション発生

 

このポジションで、ポジション受取方法を「スポット」としておくと、権利行使日に「イン・ザ・マネー状態」となるのでFX口座に米ドル円買いポジションが発生します。

 

120円の米ドル円買いポジション 10万通貨

 

発生する買いポジションの買値は、権利行使価格です。米ドル円は120円未満ですので、含み損を抱える形での買いポジションとなります。

 

でも、当初の「120円まで下げたら買いポジションを作りたい」という目的通りです。

 

 

自動的に発生するの?


 

はい、そうです。

 

行使方法を「スポット」としておけば自動的に発生します。

 

最初はちょっと感動します。

 

しかも、プット売りポジションを作ったときに受取った196,000円はそのまま利益になります。

 

行使方法を「現金残高」としておくと、FXポジションは建たずに権利行使日の値で清算されてしまうのですが、行使方法を「スポット」としておくことで・・・

 

  • 米ドル円買いポジション10万通貨 買値120円
  • プット売り作成時受取金 196,000円

 

普通に、FXでポジション作るより、かなりお得な気がしますね。

 

 

でもさ、9月の権利行使日って随分先だよな。待ちきれない気もするな。


 

そうかもしれませんね。

 

そういう場合は、短期で仕掛けるパターンの方が良いかもしていません。

 

短期バージョンに入る前に、「まちぶせ戦略 権利行使期間長期タイプ」のメリット・デメリットをまとめておきましょう。

 

まちぶせ戦略 権利行使期間長期タイプのメリット・デメリット

 

メリット

 

  • 目標値までいけば利益付きでFXポジションが作れる。
  • 目標値までいかなくても利益を確保できる。

 

今回のケースでは、「120円まで下げたら買い」ということでした。

 

現実にそこまで動けば、お得なポジションが作れる戦略です。

 

デメリット

 

  • 基本的に権利行使日まで待たねばならない
  • 目標値を超えて大きく動くと損失が膨らむこともある

 

権利行使日までの間に目標値まで動いた場合は、この想定が崩れます。

 

途中決済という方法もあるんどえすが、条件が悪くなることが多いです。

 

なので、このまちぶせ戦略であまり長目の権利行使期日のポジションは合わないかもしれません。

 

そして、プット売りの性質上、目標値を大きく超えるような動きがあれば、損失が大きくなることにもなります。

 

権利行使期間短期タイプ 仕掛け方

 

次に紹介するのは、権利行使期間短期タイプです。

 

先程、為替値が希望値まで動くのを待ちながら利益を取れる「権利行使期間長期タイプ」についてご説明しました。

 

10万通貨で仕掛けると196,000円の利益が受け取れて、権利行使期日に120円割れまで下げればFX口座で買いポジションが発生するという内容でご紹介しています。

 

でも、権利行使期日が9月7日ということで約5ヶ月以上待たねばなりません。

 

そんなに待てないよ〜・・・という人も多いですよね。

 

こういう場合は、権利行使期間を調整すれば、待つ期間を数週間くらいにすることもできます。

 

実際にやってみましょう。

 

仕掛け 権利行使期間短期タイプ

 

FXオプション プレミアム表

 

FXオプション まちぶせ戦略 短期

 

画像を撮った日が3月31日で、権利行使日4月13日のプットオプションプレミアム画面です。

 

この時点の米ドル円値は、121.96円でした。

 

現在値よりも安値でプット売りを仕掛けるのであれば、画像の薄赤色のビット部分となります。

 

ここで仕掛けると受取れる金額を計算してみましょう。

 

プット売り 10万通貨仕掛けで受取れる金額

 

  • 権利行使価格120.50円⇒31.700円
  • 権利行使価格120.75円⇒38,100円
  • 権利行使価格121.00円⇒45,400円
  • 権利行使価格121.25円⇒53,800円
  • 権利行使価格121.50円⇒63,400円
  • 権利行使価格121.75円⇒74,200円

 

権利行使日まで約2週間での取引条件です。

 

 

さっきみたいに19万円とか受取れないの?権利行使価格も120円とかないの?


 

ないんです。

 

短期になるほど権利行使価格は現在値に近いものだけになって、受取れるプレミアム代金も少なくなる傾向があるのです。

 

でも、悪くない条件だという気もしますけどね

 

運が良ければ、2週間で5万円・次の2週間で5万円・・なんて具合に何度も仕掛けられたりもします。

 

この辺は。投資家の好みで選ぶ感じになりますね。

 

ちなみに、ここで紹介しているプレミアムですが、米ドル円としてはいつもよりも高目です。

 

これは、ウクライナ情勢でボラティリティが高水準にあるためで、平時はこれほど高くはありません。

 

現在値よりも50銭〜1円くらい下げたら買うつもりであれば、今回の短期バージョンが合うだろうと思います。

 

5円下げたら買いたい・・・ということであれば、権利行使日が数カ月先になるような長期のもので狙います。

 

私は、そんな感じで使い分けています。

 

権利行使期間短期タイプのメリット・デメリット

 

短期期日のメリット

 

  • 待ち日数が少なくて済む。
  • 何度も繰り返せると利益が大きくできる。

 

権利行使日まで待つのが苦痛という方もいるかもしれません。そういう方には今回の短期バージョンが合います。

 

為替値が動かない時期などは、短期で繰り返し仕掛けられることも有ります。

 

短期期日のデメリット

 

  • 現在値より大きく離れた値での仕掛けが出来ない。
  • 1回1回の利益額は長期期日よりも少な目になる。

 

この辺は先程指摘した部分です。

 

もうちょっと1回辺りの利益を大きくしたいとか、現在値よりも離れた値を狙いたいときは、長目の権利行使日での仕掛けをおすすめいたします。

 

実際のポジション まちぶせ戦略

 

FXオプション まちぶせ戦略

 

これは、私が「まちぶせ戦略」で実際に保有中しているポジションです。

 

画像は、2022年4月6日16時頃のもので、この時点の米ドル円値は123.965円でした。

 

このポジション内容はこうです。

 

  • 米ドル円プット売り 10万通貨
  • 権利行使価格 118.50円
  • 権利行使期日 8月3日
  • プレミアム1.253
  • 仕掛け時受取金 125,300円
  • 現時点のプレミアム価値 0.925

 

プット売りは、「上げ相場で利益・下げ相場で損失」で「利益限定・損失限定なし」という性質を持ちます。

 

もしも、権利行使日8月3日に米ドル円が権利行使価格118.50円未満であれば、2つの選択ができます。

 

権利行使日 2つの選択肢

 

  • FX口座で米ドル円118.50円の買いポジションを保有する。
  • 118.50円をることによる損失を現金で清算する。

 

私の方針としては、「まちぶせ戦略」ですので、このポジションでは前者の「FX口座で買いポジションを保有する予定でいます。

 

この場合、125,300円は米ドル円がどう動こうとも受取のままです。

 

つまり・・・

 

米ドル円が118.50円以上の時は⇒125,300円受取のみで終了

 

であるのに対して・・・

 

米ドル円が118.50円未満の時は⇒125,300円受取+FX口座で118.50円買いポジション

 

 ・・・という違いになります。

 

 

どちらにしても、125,300円が受け取れるってのはうれしいな


 

そうなんです。

 

米ドル円が118.50円まで下がったら買うというのが、本心であれば、こうしておけば利益上乗せが出来るってことですからね。

 

なかなかお得です。

 

満期までは4カ月弱

 

米ドル円が124円前後の現在、118.50円までは、なかなか下がらないだろうと思われます。その意味では、「利益だけで終わる」可能性が高い、気楽なポジションです。

 

でも、まだ4月です。権利行使日までは約4カ月あります。

 

下がる可能性もあるのですが、権利行使期日まで待ちきれないという方もいるかもしれません。

 

そういう場合は、「短期バージョン」がおすすめです。

 

権利行使価格は現在値に近くなって受取れる金額も減るのですが、もっとも短期で1週間以内の設定ができます。

 

1週間ごとのプレミアムもみながら、納得のいくところで仕掛けていけば良いです。

 

有効に活用してください。

 

補足:スワップポイント条件に注意

 

この戦略は、権利行使日以降FXポジションとして保有する可能性があるので、この点補足させて頂きます。

 

正直に書きますが、サクソバンク証券はスワップポイント条件が今一つです。

 

2022年4月6日のサクソバンク証券スワップポイント条件

 

  • 米ドル円   買いー4円 売りー40円
  • トルコリラ円 買い27円 売りー42円

 

トルコリラ円などの高金利通貨ペアは条件が良かったりするのですが、米ドル円など先進国通貨ペアは、買いも売りもマイナスなんてのもザラにあります。

 

この条件で長期保有は、ちょっとキツイ気がする方もいるはずです。

 

私もその一人です。

 

ということなので、私は米ドル円で発生したポジションは、一旦決済して条件の良い他口座で建て直しています。

 

この場合、サクソバンク証券口座ポジションは損きりになることが多いのですが、他の口座で取り返せばよいと考えています。

 

皆さんも、実際にこの戦略を使う場合には、「FXポジションが発生したらどうするか」の方針を決めてからにされることをおすすめいたします。


FXオプション講座2022 目次

 

 

ここで使っているFXオプション口座はサクソバンク証券です。

 

2022/03/29


記事がお気に召しましたら、共有・拡散お願いします。

このエントリーをはてなブックマークに追加   
TOPへ