FXオプション初心者が利益を出すために知っておくべき事
FXオプションは、様々な使い方ができます。
FXオプションだけで使うもよし、FXポジションを強化あるいは防衛するために使うという方法もあります。
当サイトでは、現実にFXオプションを使って利益を出す状況もお見せしています。
参考記事:米ドル円スワップ投資 運用記録
このページで基本部分を抑えて頂き、実際に利益を出せるようになって頂ければと思っています。
現在「買」「売」の両方できるFXオプションを扱っているのはサクソバンク証券だけです。
FX運用安定のためにぜひ活用して欲しいサービスです。
FXオプションとは
為替相場をもとに売買するという点では、FXとFXオプションは同じです。
ただ、FXオプションの売買では2つの権利があります。
- コール・オプション(買う権利)
- プット・オプション(売る権利)
このコールオプション・プットオプションをそれぞれ「買」「売」を行います。
豪ドル円85円のコールオプションであれば「豪ドル円を85円で買える権利」ということです。
豪ドル円85円のプットオプションであれば「豪ドル円を85円で売る権利」ということです。
FXオプションは、この権利を売買します。
ここでの85円を「権利行使価格」といいます。
豪ドル円が90円や80円になれば、FXオプションでも損益が発生するのですが、単純なFXポジションとは損益の出方が違います。
オプションで売買される権利行使価格には値段がついていて、これを「プレミアム」といいます。
オプションを買うと、「コール・オプション買い⇒FXで買いポジションを保有した状況」あるいは「プット・オプション買い⇒FXで売りポジションを保有した状況」とそれぞれ同じようなポジションがでてきます。
ただ、同じようなだけで同じではありません。
その違いは、4つの売買形態の特徴をみていただくとわかります。。
FXオプション 4つの売買
FXオプションの基本的な売買形態は、4つあります。
- コール・オプションの買い:買う権利の買い
- コール・オプションの売り:買う権利の売り
- プット・オプションの買い:売る権利の買い
- プット・オプションの売り:売り権利の売り
オプショントレーダーは、これら4つを様々に組み合わせながら複雑なポジションを組みます。
オプションの世界はとても深く、様々な使い方ができます。
私もオプションの存在は知ってはいたのですが、FXでオプションが出来る口座があることは最近知りました。
私は、FXポジションを守りながら利益を増やすことを目的に単純な仕掛けをしています。
まずは、この4通りそれぞれの特徴をご説明します。前提条件は下記で行います。
- 権利行使価格:85円
- プレミアム(オプションの代金):1円
本来のFXオプションはプレミアムにスプレッドが存在します。FXと同様に「ASK」と「BID」があり、私達投資家はその値で売買をします。
このスプレッドがFX業者の収益源という仕組みです。
実際の取引画面はこんな感じです。
初めてみた方は、不思議な感じがするかもしれませんね。
馴染みのある数字が並んでいるものの、それぞれに「売」と「買」があって期限もあります。でも、基本部分を理解してしまえば、その魅力も段々と見えてくるはずです。
今はわからなくても気にしないでください。
ここでは、便宜上、プレミアムのスプレッドはゼロで設定条件を上記に統一します。
コール・オプションの買い:買う権利の「買い」
豪ドル円が上昇すれば、利益が大きく出るポジションです。仮に90円まで上昇すれば、「90円ー85円ープレミアム代金1円=4円」の利益となります。
FXで買いポジションを保有していて手数料を1円分(プレミアム代金)取られているような状況とも言えます。
逆に下げたときは損失が限定されます。
豪ドル円が80円まで下落しても、損失はプレミアムの1円のみです。
このポジションでは、含み損増加で苦しむことはありません。
まとめると「上げ相場で利益は大きく出る可能性あり、下げ相場での損失は限定」これがコール・オプション買いの特徴です。
コール・オプションの売り:買う権利の「売り」
豪ドル円が下落あるいはプレミアム代金以内の上昇にとどまれば、利益が出るポジションです。
ただ、利益額はプレミアム代金に限定されます。そして、豪ドル円上昇した場合損失が大きく出るリスクがあります。
この状況は、先程の「コール・オプションの買いの場合」の正反対となります。
仮に豪ドル円が90円となれば、「90円ー85円ープレミアム代金1円=4円」の損失となります。
この場合、豪ドル円上昇が86円までであれば為替上昇による損失がプレミアム代金以内に収まるため、合計収支はプラスとなります。
その代わり、豪ドル円が80円まで下落したとき、利益はプレミアムの1円で増えることはありません。
まとめると「上げ相場で損失が大きくでる可能性あり、下げ相場での利益は限定」これが、コール・オプション売りの特徴です。
プット・オプションの買い:売る権利の買い
豪ドル円が下落すれば、利益が大きく出るポジションです。仮に80円まで下落すれば、「85円ー80円ープレミアム代金1円=4円」の利益となります。
下げ相場が大きければ、その利益額は大きく膨らむこともあります。
逆に下げたときは損失が限定されます。
豪ドル円が90円まで上昇しても、損失はプレミアムの1円のみです。
「コール・オプション買い」同様に、このポジションでも、含み損増加で苦しむことはありません。
まとめると「下げげ相場で利益は大きく出る可能性あり、上げ相場での損失は限定」これが、プット・オプション買いの特徴です。
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プット・オプションの売り:売る権利の売り
豪ドル円が上昇あるいはプレミアム代金以内の下落にとどまれば、利益が出るポジションです。
利益額はプレミアム代金に限定されます。そして、豪ドル円がプレミアム代金よりも下落した場合損失が大きく出るリスクがあります。
仮に豪ドル円が権利行使日に80円となれば、「85円ー80円ープレミアム代金1円=4円」の損失となります。
この場合、豪ドル円下落が84円までであれば為替上昇による損失がプレミアム代金以内に収まるため、合計収支はプラスとなります。
その代わり、豪ドル円が90円まで上昇しても、利益はプレミアムの1円で増えることはありません。
まとめると「下げ相場で損失が大きくでる可能性あり、上げ相場での利益は限定」これが、プット・オプション売りの特徴です。
今後の値動きでどうなるかを列挙するとこうなります。
- 期日までは、豪ドル円上げなら下がり(利益増あるいは損失減))、豪ドル円下げなら上がる(利益減あるいは損失増)。
- 日数が経てば時間的価値減少とともに下がりやすい(利益増または損失減)。
- 利益が取りやすいものの利益上限は限定される。
- 大きな円高となれば、相応の含み損となる。
- 豪ドル円が期日に権利行使価格よりも上がればプレミアム分の利益を受け取れる。
- 豪ドル円が期日に権利行使価格よりも下がればプレミアム分の利益を受け取って買いポジションが発生する。
尚、要注意は下げ相場です。
豪ドル円プットオプション売りは、豪ドル円買いポジションと同じ宿命を負っています。つまり、豪ドル円下げ相場では含み損となるということです。
この含み損も、現在値で豪ドル円買いポジションを作ったよりは少なくて済むのですが、10円・20円の円高となればそれなりの含み損となりえます。
このリスクは、資金管理や損きりで臨機応変に対応していきます。
この戦略での大切な条件は、プットオプション売りの権利行使価格を現在値よりも安値を選ぶことです。
こうすることで短期的に円高になりそうだと思ったときには、「現在値よりも安値で豪ドル円買いポジションを作る布石」としてFXオプションが使えることになります。
まあ、この説明は実際にポジションを作って、その推移を見ていかないとわからない部分もあります。
実際の売買は以下などでまとめていますので、興味が持てたらご一読ください。
運用通貨は違いますが、考え方は同じです。
FXオプション⇒FX買いポジションに変身させることも可能
ちなみに、プットオプション売り保有で豪ドル円が下落した場合、損きりせずに豪ドル円買いポジションとする方法もあります。
この清算方法は「スポット」と呼ばれています。
この清算方法を使った場合、豪ドル円が下落したときには「豪ドル円85円買いポジション+プレミアム1円受取」という状況も作れます。
以上、オプション4つの基本形の収支の出方です。
多分、オプションに馴染みのない方は大いに混乱しているだろうと思います。でもあ、すぐに慣れるはずですので、ご心配は要りません。
FXオプションサービスは、サクソバンク証券が提供しています。
トルコリラ円での高スワップポイントと相場変動時のスプレッド力に定評のあるFX業者です。FX口座開設後にバニラオプション口座開設のための書類を出すことで取引ができるようになります。
この4種類の注文を組み合わせて戦略を作っていきます。
FXオプションで利益を出す 現実の運用法
当ブログでは、実際にFXオプションを使って利益を出しています。
その運用法は「FXオプションからのスワップ投資」と呼んでいます。
運用状況はこちらにてまとめています。
もし、お時間があれば以下の連載からお読みになることをおすすめいたします。
これは、メルマガ「相場生活入門」にて連載した記事をブログ上でまとめたものです。
FXオプションの基礎部分から実際の運用ルールまでをまとめています。
FXオプションの活用法 2022年
- 第1回:コール買い プット買い 小資金で大儲けの理屈と落とし穴
- 第2回:コール売り・プット売りが勝ち易いのはなぜか?
- 第3回:「売り」で負けることもある 現実の事例
- 第4回:オプションの権利行使価格の見方使い方
- 第5回:最大損失を減らす方法 リスク調整その1
- 第6回:損しにくくする方法 リスク調整その2
- 第7回:インフレ対策にコール売りを使う
- 第8回:荒れ相場でFXオプションで起こる3つの現象
- 第9回:FXとFXオプション比較 6つの売買の復習
- 第10回:まちぶせ戦略・・利益を取りながら目標値まで待つ
- 第11回:一攫千金戦略・・大変動期で大きく狙う
- 第12回:ビッグヘッド戦略・・・長期目線での上げ相場狙い
- 第13回:ツインドラゴン戦略・・・攻撃力2倍で攻める
- 第14回:キングギドラ戦略・・・3倍の凄さとデメリット
- 第15回:ストラングルの売り・・高ボラティリティに仕掛けるメリット
- 第16回:損きりすべきときにしなかった実例
- 第17回:カバードコール戦略の特徴と仕掛け方
- 第18回:リアル運用:カバードコール戦略体験談
- 第19回:乗換技その1:買いポジションの含み損を減らす方法
- 第20回:乗換技その2:下げ相場で有利なポジションを作る方法
- 第21回:現実のポジション解説:下げ相場で有利なポジションを作る方法
- 第22回:乗換の技 その3 売りポジションの含み損を減らす方法
- 第23回:乗換の技 その4 コール売り⇒コール売り
- 第24回:乗換の技 その5 プット売り⇒プット売り
- 第25回:コール売り⇒プット売り 方向転換したいときの乗換
- 第26回:利益出しやすいFXオプション 成績公開しない理由