スワップポイント生活の新しい形 仕掛け・上げ相場・下げ相場への対応
米ドル円を使ったスワップポイント生活、FXオプショを使った新しい形の運用法についてのやり方をまとめています。
今回は、プットオプション売りからの売買の流れです。
FXオプションからのスワップ投資 売買の流れ
ポジション作成からの売買の流れはこんな手順でやっています。
- 手順1、安値でFXポジション作成(プットオプション売りから開始)
- 手順2、上げ相場:下げに強いポジションで収益上乗せ
- 手順3、下げ相場:安値で新規ポジションを作るチャンス
- 手順4、大きく上昇した後:FXポジション利益確定
これを基本パタンーンとして、いくつか変形パターンがあります。
変形パターンは。、「売買ルール」のところで少しご触れさせていただきます。
まずは、基本パターンの手順1からまいります。
手順1、プットオプション売りから開始
新規ポジションは、「プットオプション売り」から始めるのを基本パターンとしています。
参考記事:FXの実質買値を下げる方法と手順の事例
具体的には、この中の「3月21日 米ドル円プットオプション売り作成」のようなポジションを作ります。
ここで、プレミアム受取利益がが発生。
ここでの利益目安は、大体1万通貨で1〜2万円・10万通貨で10〜20万円のプレミアム受取くらいです。
1万通貨で1〜2万円のプレミアム受取は、スプレッド換算では1〜2円に相当します。
プットオプション売りポジションは、米ドル円相場変動によって、権利行使日以降の運命が二つに分かれます。
- 権利行使価格以上⇒プレミアムゼロとなりポジション消滅
- 権利行使価格未満⇒権利行使価格でFXポジション発生
権利行使日に米ドル円値現在値が権利行使価格以上であればプレミアムはゼロになるので、最初に受け取った利益が満額確定します。
このケースだと、ここでFXオプションポジションは無くなります。
この後は、タイミングをみて再度「プットオプション売り」を作成することになります。
権利行使価格以上になった場合は、何度でもこのパターンで利益を積み上げていきます。
- 「プットオプション売りがプレミアム受取だけで終わるか」
- 「プットオプション売りからFXポジションに変換するか」
どちらになるかは、ここは確率の問題です。
いずれは権利行使価格未満となる時がきます。
そうなると、FXポジションが発生します。
記事の「米ドル円買いポジションを安値で作っていく仕組み」のところで説明しています。
このFXポジションは、通常のFXで作るポジションよりも買値が有利になっています。
- オプション作成時点の米ドル円値よりも安い権利行使価格
- スプレッド1〜2円相当のプレミアム受取
この2つの効果があるからです。
FXポジションが発生したら、スワップポイントを受取りながら、相場変動に合わせて手順2または手順3のどちらかを実行します。
手順2、上げ相場:下げに強いポジションで収益上乗せ
FXポジションを作った後に米ドル円が上昇しだしたら、次の一手を打ちます。
具体的には、FXオプションを使って利益上乗せをしていきます。
ここで使うFXオプションは2種類あります。
- コールオプション売り
- プットオプション買い
どちらも「下げたら利益となるポジション」です。ある程度上げてから「上げが鈍ってきた」あるいは「下げ突入したかも」となった局面で投入していきます。
先日仕掛けたのがこちらです。
権利行使価格が109.00円で権利行使日が12月18日です。
権利行使日に109円以下であれば最初の受け取ったプレミアム受取32,600円が満額利益として確定します。
損益分岐点は、109.326円です。12月13日時点米ドル円は109.5円前後に急上昇しているので利益確保できるかどうかは怪しいところです(汗)。
仮に、権利行使日に損失となっても、ポジション全体でのリスクは限定されています。
それは、FXで「米ドル円買いポジションを保有」しているからです。
つまり・・・
- 下げで利益となるFXオプションポジション
- 上げで利益となる米ドル円買いポジション
上げても全体としては損とならない構造になっています。
なので、上げればFXオプションは損失になるものの、米ドル円買いポジションは利益となるため口座全体では損失が増加しにくいのです。
こんな感じで、上げ相場は、「米ドル円買いポジション+下げに強いFXオプション」という組み合わせでいきます。
尚、この際に「単純に米ドル円売りポジション」という選択肢もルールに入れています。相場の流れをみながら「FXで攻めた方が良い」と判断したときに使います。
手順3、下げ相場:安値で新規ポジションを作るチャンス
「手順1」でFXポジション発生後、下げ相場に入ったときには以下のFXオプションを使います。
- コールオプション買い
- プットオプション売り
どちらも「上げれば利益」となるポジションです。
ある程度下げてから仕掛けていきます。
この運用法では、「下げ期は新規ポジションを安く作るチャンス」と考えています。
ある程度下げて「FXであればこの辺で米ドル円買いを入れる」と思われるタイミングを狙ってプットオプション売りを仕掛けていきます。
何度か紹介しているこのパターンです。
参考記事:FXの実質買値を下げる方法と手順の事例
「この辺が底値」と思っていても、そのあと下げることはよくあるものです。この運用法では、底を逆手にとっていきます。
コールオプション買いは、米ドル円が大きく下げて「誰も買えないような時」に使う予定でいます。
これも、権利行使日以降も上昇しそうなときには「米ドル円買いポジション」として継続保有して上値を狙っていきます。
手順4、大きく上昇した後:FXポジション利益確定
いずれ米ドル円が大きく上昇する時期もくるでしょう。その時には、米ドル円買いポジションに大きな利益が乗ることになります。
そうなったら、「米ドル円買いポジションの決済検討時期」です。
全ポジション決済は、いまのところ数年に1回くらいのイメージです。
3段上げ・4段上げのような大きな上昇相場とならねば決済はしない予定です。
上昇値幅の目安は作ってはいません。
- 小さな波はFXオプション中心で利益を取る
- 大きな波はFX中心で取る
こんなイメージです。
決済と判断したら、ポジションをゼロにして一区切りです。
ここからは「休み」となり「様子見」の時期に入ります。
あとは、時期を見て手順1からポジション作りを再開するという感じになります。
「上げ相場」「下げ相場」どちらでも利益を出せる運用法
買いポジションを主体としたスワップ投資ですが、下げ相場には売りポジションも入れていきます。
これによって、「上げ相場」だけでなく、「下げ相場」でも利益を上乗せしていける可能性が出てきます。
FXだけのスワップ投資であれば、「買って終わり」ですが、「FXオプションからのスワップ投資」では「下げ相場」も収益機会の一つになります。
1回1回の利益額は数万円〜数十万円と、大きなものではありません。
でも、この積み上げを1年・2年と続けていけば、段々と大きな金額になってくれるだろうと期待しています。
参考記事:直近5カ月でみえてきたFXオプション効果
記事内の「全体まとめ スワップ投資の2〜3.5倍の効果」で書いている部分です。
2019年7月からの通常のスワップ投資に対する利益積み上げは709,851円くらいの効果を出しています。
FXオプションからの仕掛けがいつも成功するというものでもありません。
それでも、こういったことをコツコツと続けていくことで「リスクを抑えながら利益を伸ばせる運用」を実現するつもりでいます。
ツナギ売りが将来の理想形
この運用法は、将来敵にはツナギ売りにに近い形に進化させていきたいと考えています。
ツナギ売りとは、「買いポジションを保有したまま両建てを駆使しながら利益を増やしていく方法」です。
- 米ドル円買い
- 売り追加ー両建て
- 売りポジション利益確定
- うち再度追加ー両建て
- 売りポジション利益確定
- 買いポジションのみ保有
こんな感じで売買が続いていきます。
買いのみ⇒両建て⇒買いのみ⇒両建て⇒買いのみ・・・という感じで売買は続いていきます。
上げ相場は「買い」で取り、下げ相場は「両建ての売り」で取るような運用法です。
一見、とっても効率的に見えます。
でも、FXで実際にやろうとすると、書いているほど簡単にはできません。
「利益を出しやすい」FXオプションポジションを活用することで、どなたにでも利益が出しやすい「ツナギ売り運用法」にできるかもしれません。
以上が、売買の流れです。
FXオプションからのスワップ投資 目次
- 第1回:FXオプションを使ってスワップポイント投資の安全性を高めた運用法
- 第2回:スワップポイント生活 低リスク+含み損減とできる方法実行中
- 第3回:FXオプション注文画面の見方「権利行使価格」「権利行使期日」「プレミアム」の仕組み
- 第4回:FXオプション プレミアム売買の仕組み
- 第5回:「途中決済」「スポット」「キャッシュ」の違い FXオプション決済方法
- 第6回:コールオプション買い「損失上限あり・利益上限なし」はこう使う
- 第7回:コールオプション売り「利益上限あり・損失上限なし」はこう使う
- 第8回:プットオプション買い 暴落相場をリスク限定で攻める有効な一手
- 第9回:プットオプション売り FXよりも安値でポジションが作れる仕組み
- 第10回:FXオプションからのスワップ投資 概観
- 第11回:スワップポイント生活の新しい形 手順1〜4
- 第12回:【準備】FXオプションからのスワップ投資 売買ルール編
- 第13回:【運用通貨選び】高スワップポイント手動は失敗の元
- 第14回:【運用資金目安】「リスク管理のための保有数量基準」について
- 第15回:【仕掛け方 3つの型】「一の型」「二の型」「三の型」考え方と基準
- 第16回:【FXオプション⇒FX変換後の運用ルール】 5つの攻め方
- 第17回:ポジション増のタイミング
- 第18回:FXオプション 運用上重要な基本事項 まとめ
- 第19回:「損するかもしれないリスク」と「大損するリスク」FXオプションで確実に軽減する方法
- 第20回:FXオプション 実践者が感じる4つのデメリット
- 第21回:「損失限定・小資金で勝負」「上げ相場でも下げ相場でもスワップ投資」
- 第22回:往来相場を狙うストラングル売り戦略 魅力と欠点
- 第23回:大きな変動相場を取るストラドル買い戦略 短期と長期 使い分けのポイント
- 第24回:低リスクで利益率10%戦略 概要と失敗時の対処法
- 第25回:FXオプションを使い始めてFXの成績も良くなったのはなぜ?
- 第26回:超高ボラティリティ相場で有効 ストラングル売り戦略
- 第27回:読者の声:スプレッド拡大期の対処について
- 第28回:FXオプションをFX投資家の「もう一つの収入源」にする
- 第29回:FXオプション失敗からの教訓【2020年3月】
- 第30回:玉帳記入徹底のすすめ FXオプション失敗からの教訓その1
- 第31回:FXオプションの玉帳記入方法
- 第32回:失敗しないためにログイン前に決めるべき3つの事:FXオプション失敗からの教訓 その2
- 第33回:特殊ルール追加と基本ルールの位置づけ:FXオプション失敗からの教訓 その3
- 最終回:スワップ派 もう一つの砦 ここまでの実績と今後の展開
- 参考資料:移動平均線とRSIを使用 MT4に設定する方法
最後まで読んでいただきありがとうございます。
FXオプションで使っているのはサクソバンク証券です。