FXオプションからのスワップ投資の概観
前回までFXオプションの仕組みと基本となる4つのポジションの特長や使い方について説明させていただきました。
今回より、運用法の中身に入っていきます。
FXオプションからのスワップ投資 全体イメージ
この「FXオプションからのスワップ投資」では、場面に応じて4つのポジション全てを使っていきます。
4つのポジションについての特長などはは、それぞれ以下で説明しています。
これまで様々な実験売買をしながら、「FXオプションが有効そうな局面」の研究を続けてきました。
4種類のポジションには、それぞれ「メリット」「デメリット」があります。
「利益が出しやすい」というメリットのあるポジションでも、いつも使っているとデメリット部分がでて利益を減らしてしまったりすることもあります。
状況に合わせて使い分けていかねばなりません。
今回は、この運用法の全体イメージをまとめておきます。
基本的な考え方
この運用法の基本部分は「米ドル円のスワップ投資」です。
FXであれば、安値時期を探しながら米ドル円買いポジションを作ってスワップポイントを受け取っていくだけです。
そして、上昇すれば利益確定して一区切りというのが一般的なスワップ投資です。
このやり方は、低レバレッジで放置すればかなり安全に出来ますが、利益率は安全性を高くすればするほど低くなります。
「FXオプションからのスワップ投資」では、随所随所でFXオプションを絡めていくことで「利益の上乗せ」をはかっていきます。
- 買いポジションを安値で作っていく。
- 下げ相場転換しそうな時の仕掛け
- 上げ相場転換しそうな時の仕掛け
「スワップポイントを受け取りながら上昇を待つ」だけでなく、「下げ相場でも利益を上乗せしていく」ポジションも作っていきます。
こんな感じですので、「買ってスワップポイントを受取りながら上げ相場を待つ」という一般的なスワップ投資とは大分違う運用になる予定です。
米ドル円相場の上げ下げを的確に把握することなんてできません。
なので、たまに損きりも入れながらやっていくことになります。
この運用法での収益源は、大きく4つあります。
4つの収益源(FX+FXオプションでダブルパワー)
この運用法で期待できる収益源は以下の種類があります。
- FXポジションからのスワップポイント受取
- FXポジション決済による利益
- FXオプションからのプレミアム受取
- FXオプション途中決済による利益
上2つは、FXでおなじみの損益です。
下2つが、FXオプションでで利益上乗せとして機能するであろう部分です。
損きりとなることもあるものの、FXオプションの特長をうまく使っていくことで、長期的には利益上乗せとして活躍してくれるだろうと期待しています。
現在の収支はこんな感じになります。
参考記事:2019年12月5日運用状況
この運用状況目次の「FXオプション効果の測定+全体のまとめ」の部分をご覧ください。
各項目を抜き出してみましょう。
- FXオプション損益 916,595円
- FX損益(確定) −1,026,427円
- FX+FXオプション含み損益 668,280円
- 総合損益(含み損益考慮) 509,388円
4つの項目に綺麗に分けても良かったのですが、この方が見やすいだろうと思ってこの形式にしています。
この運用がFXでの単純なスワップ投資であれば、利益が大分減ります。
既に、FXオプション利益が貢献している部分がかなりあるからです。
- FXオプション損益 916,595円
- FXオプション部分の含み損 ー49,060円
- FXオプション部分の利益貢献額 867,535円
現時点の総合損益が509,388円です。
FXオプションを使っていなければ「現在の総合損益は30万円以上のマイナス」だったかもしれないのです。
こういう差は、今後運用を続けていくことでさらに大きくなっていきます。
今後の運用状況で、その辺をお見せできるはずです。
この運用法での公開口座収支は、「含み損益を考慮した総合損益」でいきます。なので、大きな円高期には大きなマイナス成績となるかもしれません。
見た目がよくない時期もあると思います。
おそらく、長い目でみればこの方が透明性も高まり「資産を大きく増やしていける」という目論見でやっています。
FXオプションからのスワップ投資 目次
- 第1回:FXオプションを使ってスワップポイント投資の安全性を高めた運用法
- 第2回:スワップポイント生活 低リスク+含み損減とできる方法実行中
- 第3回:FXオプション注文画面の見方「権利行使価格」「権利行使期日」「プレミアム」の仕組み
- 第4回:FXオプション プレミアム売買の仕組み
- 第5回:「途中決済」「スポット」「キャッシュ」の違い FXオプション決済方法
- 第6回:コールオプション買い「損失上限あり・利益上限なし」はこう使う
- 第7回:コールオプション売り「利益上限あり・損失上限なし」はこう使う
- 第8回:プットオプション買い 暴落相場をリスク限定で攻める有効な一手
- 第9回:プットオプション売り FXよりも安値でポジションが作れる仕組み
- 第10回:FXオプションからのスワップ投資 概観
- 第11回:スワップポイント生活の新しい形 手順1〜4
- 第12回:【準備】FXオプションからのスワップ投資 売買ルール編
- 第13回:【運用通貨選び】高スワップポイント手動は失敗の元
- 第14回:【運用資金目安】「リスク管理のための保有数量基準」について
- 第15回:【仕掛け方 3つの型】「一の型」「二の型」「三の型」考え方と基準
- 第16回:【FXオプション⇒FX変換後の運用ルール】 5つの攻め方
- 第17回:ポジション増のタイミング
- 第18回:FXオプション 運用上重要な基本事項 まとめ
- 第19回:「損するかもしれないリスク」と「大損するリスク」FXオプションで確実に軽減する方法
- 第20回:FXオプション 実践者が感じる4つのデメリット
- 第21回:「損失限定・小資金で勝負」「上げ相場でも下げ相場でもスワップ投資」
- 第22回:往来相場を狙うストラングル売り戦略 魅力と欠点
- 第23回:大きな変動相場を取るストラドル買い戦略 短期と長期 使い分けのポイント
- 第24回:低リスクで利益率10%戦略 概要と失敗時の対処法
- 第25回:FXオプションを使い始めてFXの成績も良くなったのはなぜ?
- 第26回:超高ボラティリティ相場で有効 ストラングル売り戦略
- 第27回:読者の声:スプレッド拡大期の対処について
- 第28回:FXオプションをFX投資家の「もう一つの収入源」にする
- 第29回:FXオプション失敗からの教訓【2020年3月】
- 第30回:玉帳記入徹底のすすめ FXオプション失敗からの教訓その1
- 第31回:FXオプションの玉帳記入方法
- 第32回:失敗しないためにログイン前に決めるべき3つの事:FXオプション失敗からの教訓 その2
- 第33回:特殊ルール追加と基本ルールの位置づけ:FXオプション失敗からの教訓 その3
- 最終回:スワップ派 もう一つの砦 ここまでの実績と今後の展開
- 参考資料:移動平均線とRSIを使用 MT4に設定する方法
最後まで読んでいただきありがとうございます。
FXオプションで使っているのはサクソバンク証券です。