玉帳(ギョクチョウ)記入徹底のすすめ FXオプション失敗からの教訓 その1
前回、2020年3月が取引に失敗の多い月であったことを書かせていただきました。
今も売買の流れをみながら、「今後の改善すべき点」を探しているところです。
この失敗を教訓として、3つの方針を決めています。
一番目が「玉帳記入を徹底すること」です。
その1:玉帳(ギョクチョウ)記入徹底すること
玉帳とは「ギョクチョウ」と読みます。自分の売買記録を記入する帳簿のことです。
今回の失敗の確認と対策では、この玉帳が大いに役立ちました。
そもそも2020年3月売買がなぜ失敗とわかったのか?
それは、玉帳を記入していたお陰なのです。
私の玉帳は、もともと株式投資や商品先物で使用していたものです。それを記入欄を工夫しながら、FXやFXオプションでも使用しています。
玉帳は、売買のあとに見直すことで自分の売買の「失敗」や「欠点」を浮き上がらせてくれます。
「失敗」や「欠点」を浮き上がらせてくれる
この重要性、FXよりもFXオプションの方が高いです。
やってみるわかるのですが、FX+FXオプションの売買は、失敗を覆い隠すことが比較的簡単にできてしまうところがあります。
例えば、FX口座で米ドル円111円の買いポジションを作ったとしましょう。
これが失敗だったと感じて、109円で損きりをしようとしたとします。
この場合、FXは単純に損きりという選択肢しかありません。
でも、FXオプションだと「安値のプットオプション売りに乗り換えておこう」という選択肢もあります。
つまりこういうことです。
- FX109円で損きり⇒10万通貨で損失20万円
- FXオプション:権利行使価格109円・プレミアム2.00
- プットオプション売り10万通貨⇒20万円利益
こうすることで、FX20万円の損失・FXオプション20万円の利益ですので収支はトントンです。
しかも、FXで111円の買いポジションが権利行使価格109円となるので、権利行使日に109円以上であれば20万円の利益が確定することにもなります。
こう切り替えてしまうと、米ドル円111円も失敗ではなく、「成功の一歩」のように見えてきてしまいます。
本当は失敗だったのに、反省もせずに次の売買へと進んでいく。
こういうパターンは、危険なんです。
FXオプションは、こういう「失敗を覆い隠す売買」がかなりできてしまうところがあります。
そして、1つの失敗を隠しきれると次も同じ方法を使いたくなります。
FX・FXオプションの売買で「マズイ」と思ったら、FXオプションでポジション作り直して隠蔽してしまえばよ。
この発想で売買を続けたら、おかしな方向にズレていくことにもなります。
この流れは、前回記事で書いた2020年3月に私が失敗を重ねたのと同じようなものです。
失敗を重ねていけば、いずれは覆い隠せなくなることもあります。最悪の状況になってから気づくのでは、手遅れにもなりかねません。
「失敗は失敗としてきっちり反省する。」
成功のために、この区切りは絶対に必要です。
この失敗を気づかせてくれるのが、「玉帳」です。
売買記録を辿ることで「一見成功している」ようでも「現実には失敗」だったことを自分で気づけるようになります。
これを、反省・改善の材料としていけば、将来の利益に繋げていけます。
参考までに、私の記入している玉帳を紹介させていただきます。
FXオプションからのスワップ投資 目次
- 第1回:FXオプションを使ってスワップポイント投資の安全性を高めた運用法
- 第2回:スワップポイント生活 低リスク+含み損減とできる方法実行中
- 第3回:FXオプション注文画面の見方「権利行使価格」「権利行使期日」「プレミアム」の仕組み
- 第4回:FXオプション プレミアム売買の仕組み
- 第5回:「途中決済」「スポット」「キャッシュ」の違い FXオプション決済方法
- 第6回:コールオプション買い「損失上限あり・利益上限なし」はこう使う
- 第7回:コールオプション売り「利益上限あり・損失上限なし」はこう使う
- 第8回:プットオプション買い 暴落相場をリスク限定で攻める有効な一手
- 第9回:プットオプション売り FXよりも安値でポジションが作れる仕組み
- 第10回:FXオプションからのスワップ投資 概観
- 第11回:スワップポイント生活の新しい形 手順1〜4
- 第12回:【準備】FXオプションからのスワップ投資 売買ルール編
- 第13回:【運用通貨選び】高スワップポイント手動は失敗の元
- 第14回:【運用資金目安】「リスク管理のための保有数量基準」について
- 第15回:【仕掛け方 3つの型】「一の型」「二の型」「三の型」考え方と基準
- 第16回:【FXオプション⇒FX変換後の運用ルール】 5つの攻め方
- 第17回:ポジション増のタイミング
- 第18回:FXオプション 運用上重要な基本事項 まとめ
- 第19回:「損するかもしれないリスク」と「大損するリスク」FXオプションで確実に軽減する方法
- 第20回:FXオプション 実践者が感じる4つのデメリット
- 第21回:「損失限定・小資金で勝負」「上げ相場でも下げ相場でもスワップ投資」
- 第22回:往来相場を狙うストラングル売り戦略 魅力と欠点
- 第23回:大きな変動相場を取るストラドル買い戦略 短期と長期 使い分けのポイント
- 第24回:低リスクで利益率10%戦略 概要と失敗時の対処法
- 第25回:FXオプションを使い始めてFXの成績も良くなったのはなぜ?
- 第26回:超高ボラティリティ相場で有効 ストラングル売り戦略
- 第27回:読者の声:スプレッド拡大期の対処について
- 第28回:FXオプションをFX投資家の「もう一つの収入源」にする
- 第29回:FXオプション失敗からの教訓【2020年3月】
- 第30回:玉帳記入徹底のすすめ FXオプション失敗からの教訓その1
- 第31回:FXオプションの玉帳記入方法
- 第32回:失敗しないためにログイン前に決めるべき3つの事:FXオプション失敗からの教訓 その2
- 第33回:特殊ルール追加と基本ルールの位置づけ:FXオプション失敗からの教訓 その3
- 最終回:スワップ派 もう一つの砦 ここまでの実績と今後の展開
- 参考資料:移動平均線とRSIを使用 MT4に設定する方法
最後まで読んでいただきありがとうございます。
FXオプションで使っているのはサクソバンク証券です。