FXオプションを使ってスワップポイント投資の安全性を高めた運用法
「FXオプションからのスワップ投資」についての考え方やルールをまとめていく連載です。
2018年くらいから続けてきたFXオプション活用方針も、大体まとまってきました。
利益を積み上げていく流れも、出来つつあります。
まだ完全ではないものの、そろそろ考え方とやり方を皆さんに紹介しても大丈夫いう自信も持てるようになりました。
では、はじめましょう。
FXオプション活用 これまでの経緯
これまでFXオプションをいろんな形で売買してきました。
その売買の中で私が感じたことがあります。
「FXオプショはFX運用を強化するために有効そうだ」」
当然ではありますが、FXオプションは単独で売買して利益を出す運用もできます。
私は、それよりも既存のFX運用を強化または低リスクにする方法として有益そうだと思っています。
そこから試行錯誤を続けて、ある程度の形となってきているのが、今回の連載で紹介する「FXオプションからのスワップ投資」です。
FXオプション 効果の一例
「FXオプションからのスワップ投資」この運用法の大まかな意味は、呼び名からある程度推測できると思います。
FXオプションからFXのスワップポイント投資を始めていくことで、これまでよりも低リスクで安定した運用を実現する。
そのまんま・・・だね。
はい、そうなんです(汗)。
わかりやすくてよいかなと、この運用法名は気にいっていたりします。
FXオプションには、FXではできないことがいろいろとできます。
例えば「買い値を下げる」ことです。
今年実際にこんな売買をしています。
参考記事:米ドル円買値を約2円下げたケース
もともと2019年3月21日に米ドル円が110.74円のときに米ドル円プットオプション売りを仕掛けています。
そのポジションが、FXポジションに変身するまでの効果などをまとめた記事です。
当たり前のことですが・・・
FXで米ドル円が110.74円のときに買いポジションを作ろうとしたら買値は110.74円になります。
これが、FXオプションでは選べます。
FXオプションでは、米ドル円は多数の権利行使価格と権利行使期日に分かれています。
現在値が110円でも112円や108円の権利行使価格の売買ができる仕組みになっています。
この時は、権利行使価格110円の米ドル円オプションを売買しています。
「売り」を使うと最初からプレミアム受取が発生します。この時は、スプレッド換算で2.358円相当のプレミアムを受け取りました。
このプレミアム受取は、そのまま投資家の利益になります。
このFXオプションポジションは、そのあとの米ドル円の値動きによって、その結果が分かれます。
権利行使期日9月4日に米ドル円が110円より上昇した場合は、この利益を受け取るのみで取引は終了します。
権利行使期日に米ドル円が110円以下の場合は、FX口座で買値110円の米ドル円買いポジションが発生します。
米ドル円が下落してFXポジションが発生した状況を整理すると・・・
- 米ドル円値110.74円のときに作ったポジション
- 発生した米ドル円買いポジションは110円
- スプレッド2.358円相当の利益を受取済み
- つまり、実質の買値は110-2.358円=107.642円
・・・てな流れです。
ここだけで見れば、110.74円⇒107.642円で3円以上買値を下げていることにもなりますね。
実際には、FXの買いポジションにはスワップポイント受取もあります。
記事では、それを考慮して「実質買値を1.978円低下させる効果があった」という計算結果をまとめています。
これ、使えますよね。
特に、長期保有前提のスワップポイント投資で有効に使えると思うんです。
スワップポイント投資の進化形
「米ドル円はここから上げそうなので買いたい。しかし、下げることも有りうる。」
新規スワップポイント投資用ポジションを作るとき、こういう気持ちになることはよくあります。
「下げたら買値を下げる効果も持たせたい」
これが出来たら、スワップポイント投資を有利に運用していけるはずです。
こういうことを実際にやっているのが「FXオプションから始めるスワップポイント投資」ということなのです。
今回紹介した事例は、この運用法の買い方の一つです。
これ以外にもいくつか工夫している事があるので、この連載で紹介してまいります。
FXオプションからのスワップ投資 目次
- 第1回:FXオプションを使ってスワップポイント投資の安全性を高めた運用法
- 第2回:スワップポイント生活 低リスク+含み損減とできる方法実行中
- 第3回:FXオプション注文画面の見方「権利行使価格」「権利行使期日」「プレミアム」の仕組み
- 第4回:FXオプション プレミアム売買の仕組み
- 第5回:「途中決済」「スポット」「キャッシュ」の違い FXオプション決済方法
- 第6回:コールオプション買い「損失上限あり・利益上限なし」はこう使う
- 第7回:コールオプション売り「利益上限あり・損失上限なし」はこう使う
- 第8回:プットオプション買い 暴落相場をリスク限定で攻める有効な一手
- 第9回:プットオプション売り FXよりも安値でポジションが作れる仕組み
- 第10回:FXオプションからのスワップ投資 概観
- 第11回:スワップポイント生活の新しい形 手順1〜4
- 第12回:【準備】FXオプションからのスワップ投資 売買ルール編
- 第13回:【運用通貨選び】高スワップポイント手動は失敗の元
- 第14回:【運用資金目安】「リスク管理のための保有数量基準」について
- 第15回:【仕掛け方 3つの型】「一の型」「二の型」「三の型」考え方と基準
- 第16回:【FXオプション⇒FX変換後の運用ルール】 5つの攻め方
- 第17回:ポジション増のタイミング
- 第18回:FXオプション 運用上重要な基本事項 まとめ
- 第19回:「損するかもしれないリスク」と「大損するリスク」FXオプションで確実に軽減する方法
- 第20回:FXオプション 実践者が感じる4つのデメリット
- 第21回:「損失限定・小資金で勝負」「上げ相場でも下げ相場でもスワップ投資」
- 第22回:往来相場を狙うストラングル売り戦略 魅力と欠点
- 第23回:大きな変動相場を取るストラドル買い戦略 短期と長期 使い分けのポイント
- 第24回:低リスクで利益率10%戦略 概要と失敗時の対処法
- 第25回:FXオプションを使い始めてFXの成績も良くなったのはなぜ?
- 第26回:超高ボラティリティ相場で有効 ストラングル売り戦略
- 第27回:読者の声:スプレッド拡大期の対処について
- 第28回:FXオプションをFX投資家の「もう一つの収入源」にする
- 第29回:FXオプション失敗からの教訓【2020年3月】
- 第30回:玉帳記入徹底のすすめ FXオプション失敗からの教訓その1
- 第31回:FXオプションの玉帳記入方法
- 第32回:失敗しないためにログイン前に決めるべき3つの事:FXオプション失敗からの教訓 その2
- 第33回:特殊ルール追加と基本ルールの位置づけ:FXオプション失敗からの教訓 その3
- 最終回:スワップ派 もう一つの砦 ここまでの実績と今後の展開
- 参考資料:移動平均線とRSIを使用 MT4に設定する方法
最後まで読んでいただきありがとうございます。
FXオプションで使っているのはサクソバンク証券です。