MT4 VS ミラートレーダー比較
MT4とミラートレーダーの中心部分の比較をしてみました。
意外に知られていないMT4とミラートレーダーの違い
前回記事:ミラートレーダーで得たMT4教訓で書いたミラートレーダーとMT4の違いがよくわからないという方が多いようですので、今回は簡単な比較を作ってしてみます。
取引条件は、毎年のように少しづつ変化します。ただ、MT4とミラートレーダーの特徴はここ数年ほとんど変化ありません。私が、それぞれ主力としているのは以下の2社です。
MT4口座
参考:MT4代表:FXTF MT4(FXトレードフィナンシャル社)
日本国内のMT4業者としてはスプレッドで最高条件と思われます。スワップポイントの売りと買いの差も狭いという特徴もあります。自動売買は売りも買いも自動的に行うため、スワップポイントの売りと買いの差は見えないコストとなっています。FXTFMT4は、その点の負担が少ない設計になっています。
FXTFMT4には「1000通貨コース」と「10000通貨コース」があります。比較で使用しているのは低スプレッドの1000通貨コースです。
ミラートレーダー
参考:ミラートレーダー:セントラル短資FX ミラートレーダー
ミラートレーダーの国内業者としては、スプレッド・スワップポイントの売りと買いの差の狭さで最高条件と思われます。シストレ広場などのフォローも充実していて使いやすいです。
まず「運用費用面」から比較してみましょう。
MT4 自動売買運用でかかる費用
MT4の自動売買では、商用EAを使うのが一般的です。その場合、2つの費用がかかります。
項目 |
概要 |
---|---|
EA購入費 |
無料EAもかなり配布されていますが、実績のあるEAとなるとほとんどが有料となっていて1本数万円します。口座開設で頂くという手もあります(参考:EA 無料入手キャンペーン一覧)。無論自作EAだけでやっている場合はこの購入費は要りません。 |
VPS費用 |
MT4でEAを24時間動かしておく場合に必須となるのがVPSです。契約メモリによって料金が大きく異なるのですが、最低でも年間2万円以上くらいはみておく必要があります(参考:VPS2G 4社比較)。連載で既に書きましたが、私は4G契約でやっています。 |
ミラートレーダー 運用でかかる費用
ミラートレーダーは、「EA購入費」「VPS料金」ともに無料です。数千のストラテジー(MT4のEAと同意)が用意されてその中から稼働するものを選ぶ仕組みです。パソコンの電源をきっても問題なく自動売買が行われるため、VPS契約も不要です。
これだけ見ると、ミラートレーダーのほうが負担が少なくて良いと感じるかもしれません。ただ、取引条件が大きく違ってきます。
通貨ペア |
FXTF MT4 |
ミラートレーダー |
---|---|---|
米ドル円 |
0.3pips |
2.5pips |
ユーロ円 |
0.6pips |
3.5pips |
ユーロドル |
0.8pips |
2.3pips |
ご覧のとおり、スプレッドはいずれの通貨でも1.5〜3銭以上の差があります。ミラートレーダーは、EAやVPSなど利用環境は無料となっているのですが、その分のコストをスプレッドで回収している感じになっています。
お気づきのように、MT4のスプレッドなどの取引条件は一般のFX口座と遜色有りません。そのせいか、裁量トレードをMT4口座主力で行う方も結構います。
ミラートレーダーでも裁量トレードは出来るのですが、今のところそれを主力口座としているという話は聞いたことはありません。こんなところから「ミラートレーダーは自動売買初心者向け」「MT4は自動売買中上級者向け」という見方もあります。
取引面では、圧倒的にMT4が有利になっています。ただ、ミラートレーダーが有利な面もいくつかあります。
ミラートレーダーの優れているところ
前回も書きましたが、ミラートレーダーは使えるストラテジーの数もさることながら登録してから5年以上後悔継続しているものも沢山あります。
しかも、これらを比較したり分析して自分の目的に合ったものを見つけるのが比較的容易にできるシステムも揃っています。
私も定期的に分析をしながらストラテジーの入れ替え検討の判断材料としています。
ストラテジーの中には短期で姿を消すものもあるのですが、5年以上続くと消えることはほとんどありません。
そういう意味では「良いストラテジー」を見つけることができれば、無料で長く使っていけるというのもミラートレーダーのメリットかもしれません。ミラートレーダー・MT4ともに長所短所がありますが、私は当面両方を使っていく予定です。
MT4使い方2016 目次
「MT4使い方2016」の目次です。
- 第1回:MT4 成功と失敗 3年間の振り返り
- 第2回:MT4に不可欠VPS 無料と有料とメモリの話
- 第3回:MT4失敗例その1:優秀な成績のEAで失敗
- 第4回:MT4失敗例その2:データ不足のバックテストで失敗
- 第5回:MT4失敗例その3:スプレッド拡大時に刈り取られる
- 第6回:MT4失敗例その4:ポジションを増やすタイミングを誤る
- 第7回:ミラートレーダーで得たMT4教訓
- 第8回:MT4 VS ミラートレーダー比較
- 第9回:MT4失敗例 その5:自作EAの可能性と壁
- 第10回:MT4 完全自動売買と半自動売買 2つの使い方
- 第11回:MT4シグナルを使用した半自動売買
- 第12回:投資で儲ける2つの方法 裁量トレードで勝つための鉄則
- 第13回:MT4自動売買の勝機 20年以上前から抱き続けた夢の実現
- 第14回:MT4で検証 その2:絶対はないが相性の良いシグナルは存在
- 第15回:MT4の落とし穴 勝率100%の魔力
- 第16回:MT4最適化の呪縛と利用法
- 第17回:MT4商用EA 2つの基本事項
- 第18回:MT4 長期運用の原則
- 第19回:MT4自動売買 利益期日目標はなぜNGなのか?
- 第20回:MT4商用EA選び 4つのポイント
- 第21回:MT4商用EA損益グラフ 2つの理想形
- 第22回:PF(プロフィットファクター) MT4商用EAで留意するポイント
- 第23回:MT4自動売買隠れコスト スワップポイント差コストへの対応
- 第24回:自動売買スワップポイント差負担軽減 2つの策
- 第25回:MT4で多頻度売買EA 体験談
- 第26回:MT4 理想のエントリーパターン2016
- 第27回:MT4 EAに休みは必要なのか?
- 第28回:MT4EA 個別売買ルールの中身
- 第29回:その1:1000通貨スタートの原則 MT4安全運転7原則
- 第30回:その2:1MT4 1EA MT4安全運転7原則
- 第31回:その3:稼働EAを一気に増やさない MT4安全運転7原則
- 第32回:その4:資金を限定する MT4安全運転7原則
- 第33回:その5:EAに期待し過ぎない MT4安全運転7原則
- 第34回:その6:絶不調時にEAを止めない MT4安全運転7原則
- 第35回:EA絶不調 夜明け前が一番暗いは本当なのか? MT4安全運転7原則
- 第36回:その7:売買数量を増やすタイミング MT4安全運転7原則
- 第37回:売買数量増加 留意している4ポイント MT4安全運転7原則
- 最終回:MT4長期利用者たちの共通点と感じること