MT4自動売買 利益期日目標はなぜNGなのか?
私のMT4運用の考え方をまとめています。
自動売買で資産を増やす流れを作る
今の私のMT4運用では、「自動売買で資産を増やす流れ」を作ることを重視しています。利益率などにはこだわらずに、半年・1年の単位で資金を増やしていければ合格という考え方です。
「安定した良いEAを選び、それを長く稼働させる」
自分が「良いEA」と判断し稼働させたものは、腰を据えて取り組んでいます。無論「最終的に損きりで終了」というEAもあります。それでも、全体として収支がプラスになっていく流れを作りたいと思っています。
なので、運用資金も限定したままで増やさずやっています。
運用資金を大幅に増やすのは「自動売買で資産を増やす流れ」が作れたと判断したときです。大体「年間100万円くらいの利益が出せる」という感じであれば、資金を一気に10倍に増額することで私のMT4目標でもある「自動売買だけで年間1000万円」は達成できることになります。
無論、現実はそう簡単にはいきません。資金増額して売買数量も増加させるにはそれなりの覚悟と準備と段階が必要になるからです。
しかしながら、どうしてもこういう取り組みは焦りがちになります。焦ってやるとなんでも失敗に繋がってしまうのが、相場の世界でもあります。焦られないために2つほど注意していることがあります。
その1:利益目標期日は定めない。
焦らないためにやっている一つ目は、「利益目標期日は定めない」です。
先程「自動売買だけで年間1000万円」という目標を披露しましたが、達成時期は敢えて設定していません。期日を設定して取り組めば、目標がより近くなるかもしれないという反論もあるかもしれません。
でも、「自動売買で資産を増やす流れ」が出来ない段階で期日目標を作ってしまえば、それは焦りを増幅させる原因にもなります。
私も、自分の仕事や生活の中では多くの目標設定・期日設定をして取り組むタイプです。期日目標を作ることは、目標を強く意識した取り組みを行うことで、達成が早くなるというメリットがあります。
ところが、相場運用では、この「強く意識」が裏目にでがちです。なので、相場運用で目標設定をするときは細心の注意を払います。この方針は裁量トレードでも同じです。
- 1か月で教科書本を読み直し場帖・グラフ記入の要点を再点検する。
- 豪ドル円グラフ過去10年分を1週間で描く。
こんな目標設定はOKです。運用技術を純粋に磨くための目標なのでよいのです。でも、「●●までに資産3億円」となってくると、売買判断に強いストレスをもたらすことになりかねません。
利益目標期日を定めないのは、そういった理由によります。
その2:レバレッジ・ルール
早く儲けようと焦ると、どうしてもレバレッジも高目になるものです。私のMT4運用では、EAの特性に合わせてレバレッジを決めています。大まかには以下のようになります。
- デイトレ系EA:レバレッジ10〜15倍
- スイング・長期保有系:レバレッジ3〜10倍
EAの損きり設定や、売買の特徴でどれくらいレバレッジをかけるかは大きく違ってきます。
ただ、厳密に計算している訳ではなく「100万円で米ドル円10万通貨で運用」くらいの感じでやっています。
スワップ投資系の投資家からみたら、このレバレッジ設定は随分高いように感じるかもしれません。
でも、MT4運用ではこれくらいでもおそらく問題はありません。
損きり設定がしっかり実行されれば大怪我をする可能性は薄いからです。
レバレッジに関しても、日本国内のMT4業者は最大25倍ですが、海外口座を使えば100倍以上での売買も可能です。
海外口座は、海外送金も絡み「多額の資金を動かしにくい」のと「総合課税の対象」となっているなど税金上の問題もあるため私は使いません。
税務署が海外FX口座への注意喚起を行っているのは有名な話ですが、これらの口座を使っていたことがきっかけで税務署から目をつけられる可能性もないとはいえません。
私程度の運用であれば、国内のMT4業者さんで十分です。こんな感じでMT4運用をやっています。
MT4使い方2016 目次
「MT4使い方2016」の目次です。
- 第1回:MT4 成功と失敗 3年間の振り返り
- 第2回:MT4に不可欠VPS 無料と有料とメモリの話
- 第3回:MT4失敗例その1:優秀な成績のEAで失敗
- 第4回:MT4失敗例その2:データ不足のバックテストで失敗
- 第5回:MT4失敗例その3:スプレッド拡大時に刈り取られる
- 第6回:MT4失敗例その4:ポジションを増やすタイミングを誤る
- 第7回:ミラートレーダーで得たMT4教訓
- 第8回:MT4 VS ミラートレーダー比較
- 第9回:MT4失敗例 その5:自作EAの可能性と壁
- 第10回:MT4 完全自動売買と半自動売買 2つの使い方
- 第11回:MT4シグナルを使用した半自動売買
- 第12回:投資で儲ける2つの方法 裁量トレードで勝つための鉄則
- 第13回:MT4自動売買の勝機 20年以上前から抱き続けた夢の実現
- 第14回:MT4で検証 その2:絶対はないが相性の良いシグナルは存在
- 第15回:MT4の落とし穴 勝率100%の魔力
- 第16回:MT4最適化の呪縛と利用法
- 第17回:MT4商用EA 2つの基本事項
- 第18回:MT4 長期運用の原則
- 第19回:MT4自動売買 利益期日目標はなぜNGなのか?
- 第20回:MT4商用EA選び 4つのポイント
- 第21回:MT4商用EA損益グラフ 2つの理想形
- 第22回:PF(プロフィットファクター) MT4商用EAで留意するポイント
- 第23回:MT4自動売買隠れコスト スワップポイント差コストへの対応
- 第24回:自動売買スワップポイント差負担軽減 2つの策
- 第25回:MT4で多頻度売買EA 体験談
- 第26回:MT4 理想のエントリーパターン2016
- 第27回:MT4 EAに休みは必要なのか?
- 第28回:MT4EA 個別売買ルールの中身
- 第29回:その1:1000通貨スタートの原則 MT4安全運転7原則
- 第30回:その2:1MT4 1EA MT4安全運転7原則
- 第31回:その3:稼働EAを一気に増やさない MT4安全運転7原則
- 第32回:その4:資金を限定する MT4安全運転7原則
- 第33回:その5:EAに期待し過ぎない MT4安全運転7原則
- 第34回:その6:絶不調時にEAを止めない MT4安全運転7原則
- 第35回:EA絶不調 夜明け前が一番暗いは本当なのか? MT4安全運転7原則
- 第36回:その7:売買数量を増やすタイミング MT4安全運転7原則
- 第37回:売買数量増加 留意している4ポイント MT4安全運転7原則
- 最終回:MT4長期利用者たちの共通点と感じること