脳神経科学からみた「FXで失敗しやすい理由と対処法」

FXや株式投資での失敗で意外と知られていない要因があります。それは「いろんな事に手を拡げすぎて失敗」という部分です。

 

スワップ投資やりながらスキャルピングにも手を出し、更に儲かりそうな通貨ペアがあればポジションを取っていく。こういうパターンの運用は、調子が良いときはうまく回っているように見えるのですが、一旦歯車が狂い始めるとボロボロになってしまうことが多いものです。

 

昔の相場師の教えの中にもこういう運用を戒めるものがありましたが、科学的根拠はなく一般的には納得できない感じもありました。

 

最近、脳の研究分野でそれを裏付けるような内容がでてきています。今回は、それをご紹介させていただきます。

 

今回この連載を読まれるのが初めての方は、第一話から読まれることをお勧めいたします。

 

そもそも脳は、マルチタスクが苦手

前回記事第2歩:運用法を絞り込むで、「実践するFX運用法は絞り込むべき」ということを書かせていただきました。今回は「脳の構造」からみた「FX運用法を絞り込む効果」についても言及させて頂きます。

 

自動売買などであれば、複数の運用法を並行して実践することはスムーズにできます。

 

でも、人間が複数の運用法を並行して実践することは失敗の元にもなります。

 

これで失敗した人・成果の出ていない人、昔から多いんです。

 

複数の運用法を並行してやることが難しい理由は、人間の脳の構造にも原因があるのかもしれません。

 

2019年2月18日号のプレジデント誌に掲載されていた脳神経科学者の枝川先生の記事ではこんなことが書かれています。

 

  • 人間は本質的にマルチタスクはできない。
  • 例えば、A・B・Cという3つの活動を、脳は厳密な意味で同時に進めることはできない。
  • このようなマルチタスクの行動を続けていると、脳へダメージを与えてしまい、うつ病や新しい記憶が作られにくいなど認知症のような症状に繋がる恐れがある。

脳神経科学 FXで失敗する理由

株式投資やFXなどの相場運用ではこのマルチタスクの弊害が起きやすい可能性があります。

 

つまり、仕事Aを終わらせて仕事Bにうつるということが難しいからです。

 

複数の運用法を並行して実践している状況は、マルチタスクをしている状況と同じです。

 

FXでスワップ投資だけでなくスキャルピングのような短期売買もしたとしましょう。

 

運用法A・運用法B・運用法Cの3つの運用法を同時実践しているイメージです。

 

どうなると思います?

 

数年前に、私はこれと似たようなことをしました。経験した事がある方は、おわかりだと思います。

 

これやると、恐ろしく疲れます。

 

「A口座のこのポジションは短期売買・このポジションはスワップ投資用」と、確認しながら売買を続けます。それぞれ売買ルールが違うので、それを管理していくだけでも一苦労です。

 

為替相場をちょこちょこ見ているだけで、疲れがたまっていくんです。最初の数日、とくにサクサクと利益がでているうちはなんとか続けられました。

 

多分、利益が出ているという達成感で疲れを相殺しているのでしょう。

 

そのせいか、損失が溜まってくると、一気に疲れが噴出します。

 

そうなってくると、トレードの調子も更に悪くなります。こうなると悪循環で損失の垂れ流しのようになります。

 

「このままではマズイ!」と気づいて、ポジションを全てクローズするまで、この悪循環は続きます。

 

もしかすると、似たような経験をされた方もいるかもしれません。

 

  • 新しい運用法に取り組むと最初は調子が良い。
  • でも、だんだんと調子が悪くなって、最後には大きな穴をあけてしまう。

 

こんな流れを何度も経験している方は、今回の記事が参考になるかもしれません。

 

私も、こういう経験は、何度かしています。たまに手を拡げたり、実験売買を繰り返しているせいです。

 

有益な実験もあるのですが、ほどほどにしておかねばなりません。

 

それと・・・

 

昔に比べてイライラしていることを周囲に指摘されたら、「FX運用による脳機能への弊害」の可能性も考慮すべきかもしれません。実は、私も息子に厳しくあたるときがあるからです。後から考えれば、「そこまで厳しく注意する必要はなかった」ということがあるのです。

 

・・・こういうのは、本当にいけませんよね。

 

家族の幸せに繋がるはずのFX運用が逆のものになってしまいかねません。

 

この辺の弊害は、枝川先生の記事を読んで納得できました。あの時の悪循環は、脳の能力の限界を意味していたのかもしれません。

 

「そもそも人間は、複数の作業を同時並行にするのが苦手」

 

この記事を読んで、改めて感じたことがもう一つあります。

 

「先人の教えは偉大」

 

・・・ということです。

 

40年以上も前に書かれた林先生の著書の中には、「複数の運用法を並行して実践することは禁止」という意味合いの文言がよくでてきます。

 

林先生は、博学ではありましたが脳医学の知識をもとに、こういう事を書いたわけではありません。

 

相場世界で古くからの教えをしっかりと受け継ぎ、著書で私達に伝えてくれたものです。 

 

栄枯盛衰が普通の相場世界で、生き抜いた人々の教えは粗末にしてはいけません。その中には、私たちが成功していくうえで大切なことが凝縮されています。

複数の運用法を実践するためのヒント

厳密には師匠の教えには背く部分ですが、「複数の運用法を実践するためのヒント」が枝川先生の記事に載っていたので紹介させていただきます。

 

「いくつかの仕事を同時並行でこなさなければいけないときには、一つの仕事に集中して、ほぼ終わらせてから次の仕事に移るというように「一点集中」を何回か繋げていくほうが効率が良いことが明らかになっている。」

 

つまり、運用法Aが終わったら運用法Bを行うというように切り替えていくという流れです。こういう流れの運用ができるのであれば、脳にダメージを与えずに済むかもしれません。

 

運用法A⇒運用法B⇒運用法Aというような行ったり来たりの流れもよくないようです。切り替えが煩雑になる方法ほど、ストレスホルモンの分泌は増えていくからです。

 

枝川先生の記事では、一歩進んだ提案もされています。

 

「複雑な社会活動は脳を鍛える効果もあることから、必要なのは「戦略的なマルチタスク」。つまりA・B・Cを同時に進めるのではなく、いかに「一点集中×3」で終わらせるかが重要となのです」

 

この提案を相場運用に置き換えるのであれば、「運用法Aの作業⇒運用法Bの作業⇒運用法Cの作業、本日の相場運用終了」というのが解決策の一つになる気がします。

 

私の運用は、株式・FX・CFDと数分野にわたります。数種類の運用法をそれぞれに適用して売買を続けています。

 

参考になるかどうかはわかりませんが、次回はその「使い分けの考え方」をご紹介させていただきます。

FX勝利貫徹編 目次

 

「心得編」はこちらです。

 

2019/02/04


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