思い付き売買はケガの元
余計な事をして利益を減らす。私は、そんなことを繰り返している愚かな投資家でございます。
何度も痛い目にあっている私が、その愚について書かせて頂きました。
特に、一番よくないことの一つが「思い付き売買」です。
「この、売買アイデアいいかも!」なんて思い付きで、そのままポジションを持ってしまう。
思いついたときは「最高のアイデア」であり「俺って天才!」とまでうぬぼれてしまうことだってあります。
でも、こういうので成功した試しはないんです。
後で必ずといって良いほど痛い目に合うことになるのです。
今回初めてこの連載を読まれる方は、第一回から読み始めることをおすすめいたします。
では、はじめましょう。
思い付き売買をしなければ勝てるのか?
では、逆に「何も考えない方が利益になるのか」という気持ちを持った方もいるかもしれません。
答えは「YES」です。
正確に表現すれば・・・・
- 日々の作業をきっちりやって、注文を出したら後は何も考えない方が安定した成績を出していけます。
- 日々、運用法で決められたことだけを考える。
- 後は何も考えないようにする。出来れば、相場以外のことに打ち込んで忘れるくらいが調度良い。
・・・ということです。
運用法にもよるのですが、私の場合はこうした方がうまくいきます。
ここまで書いてきて思ったのですが、「考えない方がうまくいく」と書くと、誤解してしまいますね。
「余計なことはしない」
この方が自然に受け入れられるかもしれません。
私がここで言いたいのは、こういうことなんです。
- 運用法で決められたことをきっちりやる。
- それが終わったら余計なことはしない。
言葉では簡単なことなのですが、これを完璧に守ってずっと続けていくことはなかなかできないものです。
特に、私の場合は「思い付き売買」が悩みの種です。
為替相場をずっと見ていることはないのですが、日中ブログ・メルマガ原稿書いている流れで為替相場をチェックしたときなどに、「こういう売買いいかも!」なんて思いついてしまうのです。
こういう思い付き売買のほとんどは、そのまま実行すると最終的には損失で終わりおます。
頭ではわかっているのにやめられない。
私の未熟な悪い癖です。
ここは絶対に完全撲滅すべき部分です。
この悪い癖を完全に治せれば、その分だけ私の運用成績は伸びるはずなので真剣に取り組んでいます。
同じような悩みを抱えているかもしれませんので、「思い付き売買撲滅」で効果が出ている方法をご紹介させていただきます。
思い付きは数日寝かせる
- 思いついても注文は出さずにメモだけする。
- その後数日寝かせておく。
こうすることで「思い付き売買」を大幅に減らしてきています。
そのまま注文は出さずに数日待つ。その数日で「やるべきか」「やめるか」「やるならどうやってやるか」など考えるわけです。
やってみるとわかるのですが、考えているうちに消えていくアイデアがかなりあります。
数日もするとアイデア自体を忘れていることさえあります(汗)。

それは・・・年齢のせいじゃないか。別の意味で心配な気もするぞ。
う〜ん、確かに・・。
いずれにしても、これらは「手を出さなくて正解だった証拠」とも言えます。
数日経っても、「やはりやるべき」となれば試しに注文を出してもよいことにしています。
稀にですが、思い付きが「本当に使えそうな方法」であることもあるからです。
こうやっていくことでよくわかることがあります。
思いついた当初は、まばゆいばかりの発見も、数日すればボロがみえて、色あせてしまうのが普通だということです。
一時的な思い付きに大切なお金をつぎ込む行為がどれほど愚かなことかを思い知る瞬間です。
こうやって思い知っても、いまだに思い付き売買をやってしまいます。
頭ではよくわかっているのに、ついつい手を出してしまう。
この悪い癖を完全撲滅するには、もう少し時間がかかりそうです。
理想形目指して実践続ける日々
「相場について考えるのは1日5分程度」
これは、私のサヤすべり取り理想形です。でも、完全にできているわけではありません。
たまに記入を忘れてしまう日があったり、売買判断を後回しにしたりすることもあります。
それでも30年間続けてきました。
年間数億利益なんて成績は残せていませんが、コツコツを増やせてこれたのはこの運用法のお陰です。
この5分中にやる作業も増やそうと思えばもっと増やせます。場帳記入に売買数量などを入れればもっと良い売買判断が出来そうだなどと考えたことは何度もあります。
でも、増やさないようにしています。
これも「余計な事をしない」努力です。
師匠林輝太郎の教ええもあります。
「思い付き売買」同様に日々の作業自体も「基本事項をはずれずにきっちりと実践する」ことに集中しています。
私のやっているサヤすべり取りなどは、天才にはできない運用法です。
なぜなら、天才独特の閃きなどは全く必要ないからです。
「日々の作業だけをきっちり実行する」
これが最も大切な部分です。
私のような普通の人間がこの世界で生き延びられているのは、こういう普通のことを普通に続ければ良いという運用法に巡り合えたからなのだと思っています。
FX初心者向け FX長期投資派の基礎 目次
- 第1回:投資で儲かっている人はどこにいる? 30年経っても変わらない現実
- 第2回:心得編その1:人の行く裏に道あり花の山 振り回されない運用
- 第3回:心得編その2:相場で勝つための見方・考え方
- 第4回:心得編その3:見えない敵とどう戦うべきか
- 第5回:FX・株式のニセ情報と戦うために必要な力
- 第6回:心得編その4:本当に儲かるFX運用法はどれ?
- 第7回:FXでの損きり判断 3つの基準 心得編その5
- 第8回:小人閑居 考え過ぎると失敗するの法則 FX心得編その6
- 第9回:FX・株式 思い付き売買はケガの元
- 第10回:心得その7:少数派でいる方が勝てる
- 第11回:心得その8:運も実力のうちの捉え方・考え方
- 第12回:心得その9:FXトレーダーは健康管理も重視すべし
- 第13回:FX専業トレーダー心得 狡兎三窟のすすめ
心得編のあとは、FX勝利貫徹編1話:凡人の道へと続きます。