心得10:狡兎三窟(コウトサンクツ)のススメ
FXや株式投資利益など、投資運用で生活をしていこうとお考えの方はかなりいます。私も、20歳の頃からそういう生活を目指していましたので、その気持ちはよくあわかります。実際、15年くらい前にサラリー万を退職して投資運用で生活をしてきました。
その自分を振り返ってみて思うことを今回は書かせて頂きました。
今回初めてこの連載を読まれる方は、第一回から読み始めることをおすすめいたします。
FX専業をすすめない理由
毛トロンから書くと、私はFX専業になるのはおすすめしていません。
私自身が、専業トレーダーになって後悔したことがいくつもあるからです。
- 収入は減る。
- 税金が増える(サラリー万の給与所得控除などが無くなる)。
- 健康保険料も増える(社会保険⇒国民健康保険になる)。
- 精神的ストレスも増える。
サラリー万を退職して専業トレーダーとなり、利益が出せるようになった場合、ほとんどの方がこうなります。
他にもありますが、これだけでも、なかなか厳しいものです。
人生の中で考えてみれば、FX専業になるというのは背水の陣です。
いろんな面で、自分を追い込んでいるからです。
実際のところ、最初のうりは生活できるだけの利益を出すだけでも苦労するものです。
次の段階では、利益が出せても税金や保険料負担が思っている以上に大きいことに驚かされることになります。
専業になることによって、「失敗したら後がない」という気持ちにもなりやすく、こういう精神的ストレスは、売買判断に悪い影響を与えやすいものです。
「今月は何が何でも30万円以上利益を上げる」
FX専業になりたての頃は、こういう損益目標を掲げがちです。これもよくありません。
こういう損益目標でのトレードは、多くの場合失敗の元になりやすいものです
なぜかと言えば、運用法によって「稼げる時期」が違うからです。今月100万円稼げたからと言って、来月も同じ運用法で100万円稼げるものではありません。
稼げる時期には、月難百万円でも数千万円でも稼ぐべきです。稼げる時期に利益を抑えてしまう方がいますが、それもよくありません。
良い流れにはとことん乗って利益を伸ばすのはとても大切なことです。
でも、流れが悪い時期には無理をしないのが上策です。
普通にやれば損をする時期ですので、そういう時期は無理をせずに「収支トントンでも合格」という気持ちでいかねばなりません、
こういう事情から、専業トレーダーの月別損益はデコボコになるのが普通です。大きく利益が出る月もあれば、損失になる月もあります。
目標を作って平均化しようとすれば、運用のリズム自体が崩れだす危険性があります。私は基本的に利益の読めない裁量トレードでの目標設定はしません。
狡兎三窟(コウトサンクツ)の教えとは
FXトレーダーにおすすめしたいのは、、狡兎三窟(コウトサンクツ)の実践です。
この諺は、「ずるい(賢い)兎は3つの家を持つ」という意味です。兎は弱く、いろんな動物に命を狙われる立場にあります。狐などに、兎の巣(家)を発見されて待ち伏せを受けたりすることも有ります。
そういう時のために、(巣)家を3つくらいもって状況に応じて使い分けていけば、安心して暮らしていけるというわけです。
FXトレーダー風に置き換えれば「収入源を3つ持っておくことで安定した運用ができる」ということになります。
3つの収入源を持つのは大変ですが、2つの収入源までは多くの方が可能です。
例えば、「給与所得+FX収入」という形です。
2つの収入源を確保して、FX運用を続けていくけば、売買判断も無用なプレシャーなくできます。
こうしておけば、FX収入に目標を作る必要もありません。
普段の生活費は給与所得部分で賄うようにすれば、FXの利益に頼ることはなくなるからです。
「サラリー万は嫌だ」
こういう理由で専業トレーダーを目指している方もいるかもしれません。
何もサラリー万にこだわる必要はありません。その場合でも、FXをやりながら、別の仕事を持たれることをおすすめします。
FX以外にも収入源があれば、運用にも余裕がでてきます。心にも余裕がでてくるため、家族や友人などの人間関係もスムーズになります。
相場運用の世界は、達人の域になってもちょっとした油断で落ちぶれてしまうこともあります。専業トレーダーになるとしても、万が一の備えの対策はたてておくべきだと思っています。
私の取組
私自身も、この辺は意識しています。以下のような流れで「新しい収入源」つくりに取り組んでいます。
- 自己啓発を続けながらいろんな資格を取る。
- その中で、活かせそうなものを深耕してく。
最近の例としては、2年前くらいに行政書士を取りました。2018年は英語の学校に通っています。
いずれは、行政書士と英語などを組み合わせて新たな分野に挑戦してみたいと考えています。
例えば、「外国人労働者の受け入れ手続き」などです。
または、英語力を更に磨き、大好きな歴史や地理の知識を活かして外国人観光客のガイトも面白そうです。
ポケトークのような優秀な翻訳機も登場してきたので、単純な通訳は今後難しくなりそうです。語学力はほどほどでも「特色のある観光ガイド」という路線を狙っています。
いずれもしっかりした収入源に育つかどうかはわかりません。それでも、行動をしていけば道はみえてくるのではないかと思っています。
心得編はここで終了です。次は、「どうやって運用をしっかりやっていくか」の連載です。
FX初心者向け FX長期投資派の基礎 目次
- 第1回:投資歴30年 無駄に年をとって見えてきた事
- 第2回:心得編その1:人の行く裏に道あり花の山 本当の解釈
- 第3回:仮想通貨始める前に読んで欲しい記事 儲けるための2つの要件
- 第4回:心得編その2:相場世界を一般常識の目でみること
- 第5回:心得編その3:FX運用 本当の敵
- 第6回:心得編その3−2 見えない敵への対応ルール
- 第7回:心得編その4 長く儲けられるFX運用法の特徴
- 第8回:心得編その5:FXポジション 「生くる手」と「死ぬる手」の認識
- 第9回:心得編その6:FXで儲けるために「考えないこと」が大切になる
- 第10回:心得編6−2:余計なことはやらない。
- 第11回:心得編7:空気を読んで雰囲気を読まず
- 第12回:心得編8:FXトレーダー 運との付き合い方
- 第13回:心得編9:FXトレーダーの健康管理 私がやっている3つの事
- 第14回:心得編10:狡兎三窟(コウトサンクツ)のススメ
心得編のあとは、FX勝利貫徹編1話:凡人の道へと続きます。