第10歩その2 最高の学習時期に何をすべきか
FXで勝つための教科書本の読み方について書いています。前回記事:第10歩 FX本 利益につなげるための4つの読み方の続きです。
今回この連載を読まれるのが初めての方は、第一話から読まれることをお勧めいたします。
その2:不調時は最高の学習時期
調子が崩れてきて大損をしてしまった。
こういう時、私は悔しいという気持ちとともに教科書本の読み込みをすることにしています。
この時期はFXの勉強時期としても最高のときです。
現実に大損をしたという現実によって「なぜあんな売買をしてしまったんだ!」という反省や後悔の気持ち、「次は必ず勝って見せる」という闘争心がもっとも高くなる時期だからです。
当然、本の読み直しにも気合いが入ります。
経験した方もいるかもしれませんが、この時期の本の読み直しは凄く頭に入るんです。
人間は切羽詰まった状況に追い込まれると、そこから抜け出すために必死に取り組みます。
調度、入試や資格試験直前で当確ギリギリラインで追い込みをしているような感じです。
「これまでわからなかったことがなぜかわかる」・・・そんな奇跡もおきます。
これまでも必死に取り組んでいたはずなのですが、「まだまだ甘かった」ことに気づかされるのもこの時期です。
そして、大胆な改革もできます。
「やらねばいけない事項」に改めて気き、やり方を改善する。
今まで「やってはいけない」とわかっていたのにやっていた事にきっちりと決別する。
そして、大損の原因になったと思われる「基本事項の見落とし」など日々の実践の中で見落としていたことに気づかされることになります。
ここできっちりと体制を建て直せれば、大損してもいずれ取り返すだけの運用技術を手に入れることが出来ます。
FXで大きく資産を増やしていくためにも、この好機を飛躍にきっかけにせねばなりません。
その3:好調時に読んで自分を戒める。
好調時にこそ注意すべきことはこの連載でも書かせていただきました。
本来であれば、好調時にこそ「教科書本を読んで自分を戒める」ことが大切です。
でもですね。
これ、なかなか効果を出せないんです。
だって・・・人間って・・・「良い時には慢心してしまう生き物」・・・だからです。
好調なときは、少々ルールからはずれても利益が出せてしまいます。
そのため、少々ルール違反でも「利益が出ているからいいだろ」となり易く、それが大損の種になるまでは軽く見てしまう傾向もあります。
でも、無駄ではありません。
特に、私のように「相場で何度も痛い目をみた」人間は、好調時にも教科書本を読み直すことで「ここは気を引き締めなおそう」という気持ちにはなれます。
私自身も、好調期に教科書本を読みながら「あっ、いかん。俺は何を油断しているんだ」という気持ちになったことが何度もあります。
この刺激だけでも、教科書本1000冊以上購入できるくらいの損失を抑える効果があったと思っています。

本1冊いくらだっけ?本当に1000冊も効果があるとは思えないけどな。
教科書本はだいたい1冊2000円くらいです。1000冊で200万円というところです。
本を読んでオーバーポジションに気づいて、20万通貨損きりしたあとに10円安なんてことは実際にあります。
大袈裟ではなく、私自身これ以上の効果を経験済みです。
その4:定期的に読む
これまでの3つの時期以外にも、年に1度くらいは教科書本をじっくりと読み直すと良いです。
特に問題点がないようなときは、ストレス少なく気楽に読める時期です。
- 「危機感があるときに気づけること」
- 「ストレスがないときに気づけること」
本を読んで得られる気づきは、読み手の心理状態でも違ってきます。
サラリと読みながら、自分の運用法の全体像を見つめなおします。こういう気楽な読み方でも、自分の思わぬ欠点をみつけたりすることがあります。
一度で全てを悟ることは出来ない
私は、こんな感じで教科書本の読み直しを続けています。
教科書本、どれについても言えることですが、1回や2回読んで、すべてを理解することはできません。
特に、私たちのFX運用法は現在主流となっているFX運用法の常識とは全く違うところがあります。
今までの常識と違う視点の運用法ですので、最初は「本当にこれで利益が出せるのか」という気持ちになることだってあるはずです。
例えば、雇用統計や重要指標や政府要人発言などは必ずチェックすべきだというのが現在主流となっているFX運用法の常識です。
私たちは、こういうのは気にしません。
私自身、普段テレビはみていませんし、パソコン午後4時ごろには電源を切ります。
テレビをみないのは、相場運用のためではなく子育てのためです。早寝早起きの習慣をつけて家族の時間も確保しようとすると、テレビを視る時間は無くなってしまうのです。
寝る時間は夜9時です。
最近は年のせいか、子育てで疲れてしまうせいか、8時半くらいに寝ることも多くなりました(汗)。
それでも、運用に支障はありません。
早寝早起きで生活のリズムが作れるため、体調も良好に保てます。指標発表などを気にせず、短期の値動きもチェックしないため、ストレスも減ります。
こういう運用法だからこそ、日々1〜5分の場帳・グラフ記入が重要になります。この時間に、その日の全てを決めるという気持ちで集中して作業します。
こんな簡単なやり方でも、知らず知らずのうちに基本からはずれてしまうことがあります。
その軌道修正のために、教科書本の読み直しは大きな役割を果たしています。
FX勝利貫徹編 目次
- 第1話:凡人の道
- 第2話:努力は報われない
- 第3話:FX投資で勝てるようになったきっかけの話
- 第4話:FX勝利貫徹の第1歩「正しい運用法とは」
- 第5話:第2歩:FX運用法を絞り込む
- 第6話:脳神経科学からみた「FXで失敗しやすい理由」
- 第7話:FX手法は一つで十分〜1投資分野1運用法
- 第8話:第3歩:兼業でFXやるときの鉄則
- 第9話:第4歩:正しく実践しなければFXで成果はでない
- 第10話:第5歩:売買開始は数ヶ月してからで良い。
- 第11話:第6歩:基礎練習の続け方
- 第12話:第7歩:ナンピン売買成功のカギは「損きり」にあり
- 第13話:第8歩:やらないとわからない事への対処
- 第14話:第9歩その1 FXで大損の種がまかれる時はいつなのか
- 第15話:第9歩その2 FX好調期に注意すべき3つの事
- 第16話:第10歩 FX本 利益につなげるための4つの読み方
- 第17話:第10歩その2 最高の学習時期に何をすべきか
- 第18話:第11歩 負けないためにすべき事「FXで絶対負ける人はどんな人」
- 第19話:第12歩 勝つために何をしているのか
- 第20話:第13歩 FX・株式投資「運用技術を磨く」とは
- 第21話:第14歩 「為替相場・株式相場をありのまま見る」ことについて
- 第22話:第15歩 AIの活用方針
- 第23話:AIの限界と激変時代の勝ち残り方
- 第24話:第16歩 FX売買で考えるべき一つの事
- 第25話:第17歩 場帳・グラフ記入で得た副産物
- 第26話:第18歩 場帳・グラフトレードで伸びるタイプ・伸びないタイプ
- 最終回:第19歩 千里の道を歩むがごとく
「心得編」はこちらです。