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確定拠出年金 ドルコスト平均法の効果と試練

メリットが強調されることが多いドルコスト平均法ですが、デメリット部分も把握しておきましょう。

メリットだけではないドルコスト平均法

確定拠出年金の説明パンフレットには、必ずといって良いほど「ドルコスト平均法」という言葉が入っています。このドルコスト平均法は積立系のいろんな運用に応用できる理論の一つです。

 

私はFXでも応用して運用中です。

 

参考:純ドルコスト平均法 運用状況

 

こういう右肩上がりの資産推移グラフをみると「なんて手軽で儲かる運用法なんだ」と勘違いするかもしれません。でも、現実はそんな甘いものではありません。

 

ドルコスト平均法のメリットばかり強調している事例が多いのですが、デメリット部分もあります。

 

ドルコスト平均法は高い時期でも買い続けていきますので高値圏が長期間となると買い平均値が高くなってしまいます。こうなると、暴落時などはそれなりの含み損を抱えることになります。

 

そして、ほとんどの人がそこで嫌になって止めてしまいます。

 

確定拠出年金でいえば、運用成績が最悪の時期にスィチンングで運用商品変更するようなケースと同様です。ドルコスト平均法という言葉は昔からあっても、それで本当に資産を築いたという成功例はあまり聞きません。その背景には、こういう事情があります。

 

運用が長期に渡れば、必ず落ち込む時期があります。その落ち込む時期は数ヶ月かもしれないし、中には数年〜10年以上になるかもしれません。

 

でも、そこがチャンスでもあります。

 

ドルコスト平均法は、その悪い時期を乗り越えていけると将来の大きな成果に繋がるという傾向があります。大きく下げてくれれば同じ掛金でいつもより沢山の数量を購入できるからです。これは、実際にやっているドルコスト平均法の毎月の購入数量推移をみて頂くと理解しやすいかもしれません。

 

参考:純ドルコスト平均法 個別ポジション

 

このページには、毎月どれくらいの数量を購入しているか記録してあります。豪ドル値が下がるに従い、数量が増えていることが確認できます。

 

私のやり方は、下げ相場ではレバレッジを上げていく買い方なので、確定拠出年金のドルコスト平均法効果とは、ちょっと違ってきます。それでも、価格下落時のドルコスト効果の参考例にはなると思います。

 

今回は、豪ドル102円から買い下がっていて現在の買い平均値は91円台です。

 

これから更に下がるようであれば、もっと買っていきます。それを想定した売買ルールにしてあります。ただ、相場は生き物なので毎年変更を加えながら続ける予定にしてあります。この資金運用目標目安は、20年後くらいに1億円くらいです。

 

そんな増えるわけないだろ!

 

こう思われるかもしれません。でも、平均15%くらいで運用できると17年で1億円出来ることになります。

 

参考:1億円までの道 運用利率別

 

この「1億円までの道」は、現在の進度を確認する意味で使っています。

 

「いまのところ年利20%以上で運用できているので16年で1億円達成ペース」

 

こんな感じです。ドルコスト平均法は毎月の積立額が少ないので途中で止めたくなることがよくあります。こういう表で「このまま続ければ●年で1億になるのか」という将来のイメージを持つことで、モチベーション維持の効果があります。

 

ちなみに私のドルコスト平均法の歴史は、20年以上前の持株会から始まっています。

 

参考:暴落時代に始めたドルコスト平均法 体験談

 

私が勤めていた証券会社の持株会です。ドルコスト平均法に詳しい証券会社の人達でも、あの株価暴落時代に持株会を続けられた方はわずかでした。今から思えば、あの時期こそドルコスト平均法の効果を最大限にできるチャンスだったんですよね。

 

でも、当時は「もう駄目だ。まだまだ下がる」と証券会社の人間でさえ感じていました。

 

確定拠出年金も運用年数はほとんどの方が10年以上の長期になります。その中では、試練の時期もあるはずです。その試練の時期に変更してしまうというのもやむを得ないときもあります。でも、腰を据えて続けていくという選択が将来の光となる可能性も考慮して欲しいのです。

 

この選択局面が、確定拠出年金で一番難しい部分です。

 

私の確定拠出年金の基本方針を参考までに書いておきます。

 

  • 運用絶不調期に運用商品の変更はしない。
  • 変更検討するのは、絶不調期を脱して少し光がみえ始めたとき。
  • 逆に絶好調期に陰りがみえはじめたときは変更検討する。

 

FX裁量トレードの売買判断とちょっと似ているところもあります。場帖やグラフを描いたりはしませんが、運用状況を年に数回くらいはチェックしながらこの辺の視点で運用商品変更を検討するつもりです。

 

今回の記事も考慮して慎重にスイッチングや配分変更の検討をして頂ければと思います。

FX税金2013 目次

2013/11/25


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