配分変更とスイッチング 確定拠出年金使いこなしの肝
確定拠出年金の運用商品の変更には2種類あります。その特徴をまとめました。
2種類の運用商品変更
確定拠出年金は、運用商品の変更が自由にできます。具体的には「配分変更」と「スイッチング」という2つの方法があります。確定拠出年金はほとんどの方が10年以上の長期運用になるので、運用商品の変更を何度かすることになると思いますのでご紹介させていただきます。
配分変更
確定拠出年金は、毎月の掛金を数種類の運用商品に振り分けて運用をすることができます。例えば、現在以下のような感じで掛金を運用しているとします。
- 運用商品A 50%
- 運用商品B 30%
- 運用商品C 20%
この運用割合を変更のが配分変更です。 例えば、こんな具合です。
- 運用商品A 30%
- 運用商品B 30%
- 運用商品C 40%
この変更で、今後の掛金は変更後の運用割合で振り分けられていきます。
配分変更の際は、これまでの積み立てた資産残高については変更とはなりません。これから支払う掛金の運用部分の変更が配分変更と呼ばれます。
配分変更には手数料がかかりません。
スイッチング
これまで資産残高の運用構成を変更する手続きをスイッチンングと呼びます。資産残高100万円をスイッチングする場合でご説明します。
- 運用商品A 50万円
- 運用商品B 40万円
- 運用商品C 10万円
こうなっていたとします。この中身を変更します。運用商品Bの割合を大幅に増やして他の割合を減らすと以下のような感じになります。
- 運用商品A 20万円
- 運用商品B 80万円
- 運用商品C 0万円
スイッチングでは、信託財産留保額という手数料がかかります。現在の運用商品を一旦売却してやり直すことになるので、ロスが多く頻繁にやるべきではありません。
2つの変更方法 まとめ
スイッチングと配分変更の違いをまとめると以下のようになります。
配分変更
- 掛金の運用割合の変更
- これまでの資産残高は変更なし
- 手数料はかからない
スイッチング
- 掛金部分の変更なし
- これまでの資産残高の変更
- 手数料かかる
「資産残高部分の変更はスイッチング」「掛金部分の変更が配分変更」となります。私の経験から推測すると両方変更するケースも多いだろうと思います。その際は、「配分変更とスイッチング」の2つの手続きが必要になります。
2つの変更方法ともに共通している注意点があります。この変更方法があるからといって多様は禁物な点です。確定拠出年金は短期で大きな成果を狙うものではないからです。ある程度の期間運用し続けないとメリットの一つでもあるドルコスト効果も見込めなくなります。
株式投資やFXに慣れた方だと、確定拠出年金の運用資産の増え方はとてももどかしいだろうと思います。あまり気になるときは、あまり運用状況確認などはしないで放っておくのも良いのかもしれません。おそらく、元本保証のない運用商品の成績は数年単位で上下します。調子の悪いときはある程度我慢も必要なので、その辺の気持ちの持ち方も確定拠出年金と付き合っていくうえでは大切な気がします。
具体的な変更の仕方などは、私の確定拠出年金の運用が始まったら改めてご紹介したいと思います。
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