専業トレーダーと確定拠出年金
専業トレーダーは、常に失敗の可能性がつきまといます。だからこそ、余裕のある時期にできるだけ税金を減らし備えを作っておくことはとても大切だと思っています。
私が確定拠出年金を始めた理由
現在、節税しながら将来の資産形成にもなる金融商品を紹介しています。今回から確定拠出年金に入ります。まずは、確定拠出年金などの利用が専業トレーダーには有益である理由を私の事例で説明させていただきます。
11月から私も確定拠出年金を始めました。確定拠出年金の話に入る前にに、「なぜ始めたのか」から話させていただきます。
私が確定拠出年金に加入した目的の一つは「息子への学資・遺産資金作り」です。私の息子はそろそろ1歳10ヶ月という月齢です。年をとってから授かった子供ですので、息子が高校入学するころには、私は60歳を超えます。
確定拠出年金の支給開始は60歳からです。
トレード中心の生活というのは、不安定なものです。例え、毎年利益がでていてもそれは結果論にすぎません。これからも、毎年確実に利益が出続けるという保障はトレーダーを何十年続けようとおそらくありません。
偉大な先輩相場師にはこういう方もいます。
でも、私が相場師松沢与七のような心境に到達するのはまだまだ先です。
来年は、大失敗するかもしれない。
そんな不安は常にあります。そして、その気持ちを持ち続けないといけない職業なのだと思っています。不安を持たなくなるというのは、逆に傲慢になりつつあるという見方もできるからです。
トレーダーは傲慢になればおしまいです。
傲慢は、心に油断をうみだし、それはトレードの大きな失敗へと確実に繋がっていきます。高い運用技術を持ちながら、この傲慢さ故に大損をして市場から消えていった相場師は古今東西その事例は枚挙にいとまがありません。
そういう失敗を私が将来しないという保証はどこにもありません。
私が無一文になれば、家族が路頭に迷います。特に、息子には「父が相場で失敗したから進学は諦める」という状況にだけはしたくありません。なので・・・・余裕のでたときには、少しでも将来の備えにしています。
確定拠出年金加入もその一環です。
確定拠出年金 解約しにくいというメリット
国民年金基金・確定拠出年金ともに途中解約はしにくく、自由な引き出しはできません。途中解約などは条件を満たせば出来ることもあるようですが、いろいろ制約があります。
私にとっては、これはメリットだと思っています。
将来相場運用で窮地に陥って資金が必要になるようなことがあっても、この積立金には手を出せず、「息子のためのお金」として守りきることが出来るからです。私は、これ以外にも相場運用しないための2年分の生活資金は分離してあfります。これをご存知の方は、そこまで慎重にならなくてもいいだろと感じるかもしれません。
確かに、この生活資金も何があっても相場運用には使わないお金と決めてあり、相場生活を始めてから約10年間一度も手をつけたことはありません。
でも、将来はわかりません。
この生活費用の準備資金は、私がその気になればいつでも相場運用に回せます。人間の心というのは、自分が思っている以上に弱いところがあります。そして、相場の失敗というのは人の心を狂わせてしまう側面もあります。
もしも、気がおかしくなるくらいの失敗をして私自身が狂うようなことがあれば、この生活資金や引き出し可能な資金をすべて相場につぎ込んで全て損をしてしまうかもしれません。本当の最悪の事態を想定すれば、有り得ないことではないのです。
今のようなほどほどの運用成績が続いているうちは、軽いポカはしても気が狂うような大失敗の可能性は薄く、あまり心配はしていません。こういう余裕を持てる時期だからこそ、将来の備えをしておくつもりでいます。
私は、確定拠出年金の他にも外国債も定期的に買っています。外国債は長期で保有すると年3%以上の利回りを確保できるものも多いため、現在の低金利下では魅力的です。
外国債の欠点は、スプレッドがかなり広くなっているため短期売買では不利になることが多いところです。このため、一度保有すれば数年は売却しないのが基本方針となります。一度購入すれば売却しにくいところは確定拠出年金に少しだけ似ています。
この外国債も数年〜数十年先の満期償還まで保有し続けるつもりでやっています。
そのため、息子の高校・大学進学時期に満期償還を合わせて購入した外国債もあります。もしも、留学したいと言い出すようであれば、日本円に戻さずにそのまま外貨で使うつもりです。
留学は、子育て中の私の夢ですけどね・・・まだ1歳10ヶ月ですのでどうなるかは全然わかりません。
ちなみに、米国債もかなり持っていますので・・・・・
この間の米国債デフォルト騒ぎには肝を冷やしました。
ただ、外国債投資を始めたばかりでこういう経験が出来たのは運が良かったです。安全性が高いと言われている高格付けの米国債といえども、それ相応のリスクもあるということを実感できました。
この経験は、今後の購入商品の選定に活かしてまいります。
話がそれてしまいましたね。
確定拠出年金の詳細は次回にさせていただきます。
FX税金2013 目次
- 第1回知るだけで差がつく FX税金2013年
- 第2回復興税で税金の増える人減る人
- 第3回fx税金払わないですむ3つの基準
- 第4回無税のはずが税金70万円の笑えない話
- 第5回無税範囲でやるFXのやり方 その1
- 第6回豪ドル円暴落のための備え
- 第7回FX確定申告必要書類まとめ
- 第8回税務調査 加算税減らす窮余の3策
- 第9回FX・株式税務調査 都市伝説
- 第10回FX税金は税率ではなく負担率 専業主婦36%
- 第11回専業トレーダー自営業のFX税金
- 第12回税金からみた専業トレーダーになる目安
- 第13回専業トレーダーが税金上不利になる3つの理由
- 第14回大敗大勝のジンクスと損失繰越
- 第15回FX損益通算と金融所得課税の一体化問題
- 第16回国民年金・国民健康保険料 節約の一手
- 第17回必要経費と損失繰越で税金がこれだけ違う
- 第18回所得控除 税金を減らすポイントその2
- 第19回全額掛金控除 国民年金基金の資産効果
- 第20回専業トレーダーが確定拠出年金を始めた理由
- 第21回確定拠出年金 元本割れが気になったら読む記事
- 第22回税金還付をキャッシュバックと考えてみる
- 第23回確定拠出年金手数料まとめ
- 第24回確定拠出年金 給付手数料節約の小技
- 第25回運用商品と信託報酬のポイント
- 第26回配分変更とスイッチング
- 第27回元本確保型の欠点 インフレリスクとは
- 第28回インフレ時代の資産運用
- 第29回投資家の選択リスク
- 第30回ドルコスト平均法の効果と試練
- 第31回NISAに応用できるFX運用法
- 第32回ふるさと納税 2013
- 第33回ふるさと納税 手続きと手順
- 第34回FX税金2013 NEVERまとめ