FX・株式税務調査 都市伝説
昔からよく言われていることではあるのですが、これで破産したりどん底に落ちていくケースがよくあります。そういう最悪の事態だけは避けたいものです。
勝っているときに税務署はこない。
このタイトルをみた読者さんの中には「そんなバカな」と思う方も多いと思います。でも、そんなの都市伝説のようなものと笑って済ませられない事例は昔から沢山あります。
利益を出していけるようになればなるほど、長い投資人生の間には似たよな経験をするかもしれません。
相場喜怒哀楽より抜粋
今宵一夜は緞子の枕明日は追の証の泣き枕。
税務署くるかと稲荷にきけば、どこの稲荷もコンと鳴く。
相場で巨大な利益を得て、万全の税身署対策ができているときにはこない。税務署が調べるのは相場で負けたあとである。儲けている時は運勢が強いからこれを避けている格好になる。
人の運勢というものは実に怖い。
ひとたび西の山に日がかたむくと、四百四病こぞって出てくる。
この文章の出だしは江差追分「今宵一夜は緞子の枕 明日は出船の波枕」の変形のようです。相場師の人生の激しさをよく表した変形句です。
この文章のように、昔から「儲かっているときにはこない。大損をすると税務署がやってくる」と言われています。
「相場だけでなく人生も苦境」
なぜか、そんな時期に限って税務調査が入ることが多いのです。
実際、それを裏付けるような事例はネット上にもいくつか公開されています。特に大儲けした後が要注意です。その追徴課税で資産が全部なくなってしまうケースもよくあることです。
なんで全部なくなるんだ?
税率は、昔だって10〜26%とかだろ!
こう思われる方も多いかもしれません。これは、大儲けの後に大損して既に資金が無くなっているケースが結構あるためです。前年数億儲けて翌年前半に全部飛ばしてしまったなどです。このため、税務調査で高額な税金を請求されても払えないことになってしまうのです。
前回紹介した2つの事例も大損したころに税務調査が入っています。
両方とも、かなりの痛手をこうむっています。磯貝さんは2億1千万円の税金による借金ができています。もうお一方も1000万円以上あった資産が一挙になくなるという事態に陥っています。
こういう経験だけはしたくないですね。
現実には、税務調査がいつもこういう時期に入るという訳ではないはずです。おそらく、「来て欲しくない時期」にきてしまった強烈な事例がいくつかあるために誇張されている」部分も大きい気がします。
ちなみに、私の税務調査は子供の話がきたころで、気分的に上向いていた時期です。
絶好調期間と税務調査の微妙な重なりも原因かも
長い間投資を続けていると運用技術とは無関係に「絶好調の時期」があると言われています。この時期は、何をやっても儲かってしまうという具合で2〜3年続きます。
そして、その後に絶不調となることも多いようです。税務署では、過去2〜3年分くらいまとまった頃に調査対象とするようなので、絶好調から絶不調へと移るサイクルと税務調査が入るタイミングが重なり易いという部分もある気がします。
いずれにせよ、大損した時期に調査による納税でトドメをさされるというパターンだけは避けたいものです。
最悪の事態だけは避ける
どんな一流の相場師であっても、運勢の傾きからは逃れられません。例えば、常勝将軍と呼ばれ負けたことがないように思われがちな山崎種二さんも、その相場人生の中では何度も苦境にたたされたり、大きな資金を飛ばしています。
相場で大きく負けてしまうときというのは、運勢が傾いていることも多く、そういう時期には嫌なことが重なってしまうものです。税務調査もその一つというわけです。
ただ、これについてはそれほど慌てる必要はありません。
その金額が間違っていれば、後で指摘を受けることもありますが追加で払う分は少なくて済みます。前回書いたように加算税は「無申告」より「過小申告」の方が少ないというのを思い出してください。。
大儲けしている時期に税金を払わずにいて、その後に大損してしまうことで、税金で払う予定分まで無くなってしまう。
これが、税務調査でトドメを刺される基本パターンです。まずは、払っておけばトドメを刺されるほどの悲惨な結末にはなりません。
平凡すぎる結論かもしれませんが、資産運用を長く続けていくためには案外大切なことです。
「人生も相場も落ち目 そんなときに税務調査ははいる可能性が高い」
これは、どなたにも現実に起きる可能性があります。申告しなかった利益金額次第では、人生にも大きな影響が出ます。
私も、毎年やるべきことをやっておいて、最悪の事態だけは回避しておきたいと思っています。
前回、今回と確定申告のススメのような内容になっていつのですが、投資を続けていくためにも「確定申告をしておくだけで最悪の事態だけは回避できる」ということは重要なのだと思っています。
FX税金2013 目次
- 第1回知るだけで差がつく FX税金2013年
- 第2回復興税で税金の増える人減る人
- 第3回fx税金払わないですむ3つの基準
- 第4回無税のはずが税金70万円の笑えない話
- 第5回無税範囲でやるFXのやり方 その1
- 第6回豪ドル円暴落のための備え
- 第7回FX確定申告必要書類まとめ
- 第8回税務調査 加算税減らす窮余の3策
- 第9回FX・株式税務調査 都市伝説
- 第10回FX税金は税率ではなく負担率 専業主婦36%
- 第11回専業トレーダー自営業のFX税金
- 第12回税金からみた専業トレーダーになる目安
- 第13回専業トレーダーが税金上不利になる3つの理由
- 第14回大敗大勝のジンクスと損失繰越
- 第15回FX損益通算と金融所得課税の一体化問題
- 第16回国民年金・国民健康保険料 節約の一手
- 第17回必要経費と損失繰越で税金がこれだけ違う
- 第18回所得控除 税金を減らすポイントその2
- 第19回全額掛金控除 国民年金基金の資産効果
- 第20回専業トレーダーが確定拠出年金を始めた理由
- 第21回確定拠出年金 元本割れが気になったら読む記事
- 第22回税金還付をキャッシュバックと考えてみる
- 第23回確定拠出年金手数料まとめ
- 第24回確定拠出年金 給付手数料節約の小技
- 第25回運用商品と信託報酬のポイント
- 第26回配分変更とスイッチング
- 第27回元本確保型の欠点 インフレリスクとは
- 第28回インフレ時代の資産運用
- 第29回投資家の選択リスク
- 第30回ドルコスト平均法の効果と試練
- 第31回NISAに応用できるFX運用法
- 第32回ふるさと納税 2013
- 第33回ふるさと納税 手続きと手順
- 第34回FX税金2013 NEVERまとめ