EA作成早期習得のための2つのポイント MT4EA作成編第21回
私は、SARUさんのEA勉強会のお陰で1年くらいでEAがそこそこ作れるようになりました。そこで感じたのは、EA作成技術を早く身につけるためには2つのポイントがあるということです。結論から書いてしまえば「そんなことか」という程度かもしれませんが、実際に行動に移すと大きな効果があります。
今回はEA改造をしながらその部分についてまとめてみました。
EA改造開始
前回紹介した無料EA「Breakout1SL1.mq4」をRSIEAに変更していきましょう。変更箇所は、前回のRSI値での決済EAのときとほぼ同じです。
まずは、やって頂きたい作業があります。
このページと今回改造予定の「Breakout1SL1.mq4」のプログラムをみながら、どうすればいいか考えてみてください。前回の変更の時に、自分で考えながら入力してみた方はおそらく変更箇所の検討がつくと思います。
読むだけでは絶対に身につかない
頭で理解できればいいんじゃないの?
こう思っている方も多いかもしれません。この考える作業は、その「頭で理解できたこと」を形にするために大切なのです。
- 学んだことをもとに自分の手で入力する
- わからない事を自分で調べる
この2点を意識してやっていくことで、MT4でのEA作成技術は飛躍的に向上します。
人間は、頭がいいようで悪いところがあります。本を読んだりして一見理解していても、それを実際に実行すると全然できないことが多いものです。EA作りもそれと全く同じです。これは、技術や能力を磨いていかないといけない分野に共通部分だと思います。
- スポーツ
- 資格試験
- FXの裁量トレード
どの分野も本を読むだけではなにも起きません。
本を読むだけでオリンピックにでた選手は当然のことながらいません。
資格試験も同じで参考書を読むだけでは、難関資格の合格はほぼ無理です。ノートを用意して重要語句を何十回も書いて覚えたり、全体像をわかりやすく自分の理解した範囲でまとめながら、インプットとアウトプットを繰り返して頭にしみこませる作業が必要です。
FXの裁量トレードも同じです。本を読むだけで利益を出し続けているという実話は古今東西聞いたことがありません。どのような運用法に限らず、運用技術を習得していくには日々の鍛練が必要となります。
運が良ければFXでも短期で大儲けは可能です。でも、その利益を更に増やし続けるには、やはり技術を磨いていく必要があります。
私も1日1分程度の作業とはいえ、サヤすべり取りをもとにした亀千人投資+術場帖・グラフ記入を20年以上も続けているのは、技術を磨き続けるために他なりません。
話をMT4に戻します。
MT4の技術習得も同じステップを踏んでやっています。私は、良き勉強会や先生に恵まれつ幸運もあり、なんとかリアルトレードで動かせるEAが作れるようになりつつあります。
これまでに自作EA技術習得のために私が歩んだステップは、これからEA作りを覚えたい方には参考にして頂けるはずです。今回の連載でMT4のEA作りに取り組みたいと考えている方は、是非ここで考えた内容をご自身の手で打ち込んでみてください。
わからなければ、豊嶋先生の本を読み直します。私に質問して頂いてもよいのですが、正直まだまだ初学者のため正確な答えができるかどうか自信がありません。
ネット上で答えを探すというのも良いと思います。MT4のプログラミングに関する記事はネット上に沢山あるため、回答がみつかることも多いです。
「自分の手で入力する」「わからない事を自分で調べる」この2つはEAを作る力を養成するのにとても大きな役割を果たします。ちょっと面倒かもしれませんが、得られるものはその労力の数百倍以上です。
百倍と書くと大袈裟に聞こえるかもしれませんが、これでも私の中では控え目に書いているつもりです。実際、こういう作業を地道にやるかどうかで「EAが作れる」か「EAが作れない」かが決まると言っても過言ではないからです。
既存の有料EAを使うとしても、EAが作れるか作れないかでその利用の仕方は違ってきます。
そして、EAに対する見方も全く違ってきます。
EAが作れるようになることで、「簡単なEAでも利益が出せる」ことがわかるようになります。複雑なものはそれなりの完成度も高いのですが、そこまでいかなくても利益を出していけそうなものは沢山作れます。
ですので、簡単なものでも自分で作れるようになれば、有料EAに頼る必要もなくなっていきます。自分でEAを作れることで得るものは本当に多いです。
今回の作業、ちょっと気合を入れてやってみてくださいね。
次回、変更箇所と変更の仕方をまとめてやります。
MT4EA作成編目次
EAを手軽につくるやり方をまとめました。
- 第1回MT4EA作成編 RSIEAの簡単な作り方
- 第2回手順その2 EAの売買ロジックを考える
- 第3回手順その3:EA加工前の準備 EAコピーの仕方
- 第4回基本EAの変更箇所確認
- 第5回30分でできるRSI MT4EA作成編
- 第6回MT4組み込みテクニカル指標関数の使い方
- 第7回MT4でRSIEAを作る 売買シグナル部分
- 第8回決済注文プログラムはたった1行
- 第9回マジックナンバーとRSIEA検証行
- 第10回パラメーターと変数化の効果
- 第11回RSI設定使い方 3つのパターン
- 第12回RSIエグジット戦略とは
- 第13回RSIスキャルピングにも使えるこの応用形
- 第14回RSI20 RSI80の検証
- 第15回RSIの使い方 3つのポイント
- 第16回過剰最適化(カーブフィッティング)の話
- 第17回最適化はカミソリ 大怪我しないためのポイント
- 第18回RSIEA無料配布と留意点
- 第19回決済を値幅指定
- 第20回ブレイクアウトMT4無料EA検証
- 第21回EA作成早期習得のための2つのポイント
- 第22回プログラムを短くする関数化
- 第23回「Breakout1SL1.mq4」をRSI値幅決済EAへ書換え
- 第24回コメントアウト MT4でも大切な理由
- 第25回EA解説後半 EA作成上達のコツ
- 第26回RSI値幅決済EA 短期売買向
- 第27回改造EAの面白いところ
- 第28回Breakout1TS1.mq4 1粒で三度おいしい無料EA
- 第29回大量売買防止方法
- 第30回MT4運用失敗の必然性に気づく
- 第31回最適化して最高成績を選ぶ愚
- 第32回MT4 PF(プロフィットファクター)
- 第33回MT4バックテスト 私の使い方
- 第34回MT4ファンのMT4口座比較方法
- 第35回裁量トレードの方が優秀に見える理由
- 第36回MT4最初の壁「夢の過剰最適化」
- 第37回MT4で儲からないことで目覚めた