RSIスキャルピングにも使えるこの応用形 MT4EA作成編第13回
RSIでスキャルピング系EAと思いついたら、このエグジット戦略も試してみるとよいかと思います。通常のRSIは代表的なオシレーター指標のため逆張りが基本となりスキャルピングには向きません。でも、このエグジット戦略では流れとしては順張りとなり転換点をすぎてから勢いに乗る形でポジションが乗せ易くなります。
一度お試しくださいませ。
RSIエグジットへの書換え
前回のRSIエグジット戦略の続きです。
前回記事:RSIエグジット戦略とは
今回は、実際にRSIEAをRSIエグジットEAに書き換えてみます。書換えは、とても簡単です。RSIエグジット戦略のロジックはこうでした。
- RSI70を超えてから70を割ったところで売りエントリー
- RSI30を割ってから30を超えたところで買いエントリー
これをプログラムに置き換えると以下のようになります。
- 売り:2本前のRSI値が70超で1本前のRSI値が70未満
- 買い:2本前のRSI値が30未満で1本前のRSI値が30超
今回のように決済部分を修正しない場合、ここだけ変更するとRSIEAがRSIUエグジットEAへと変身します。実際にプログラムに置き換えてみましょう。
プログラム変更箇所
買いエントリー部分
変更前
//買いシグナル
if(pos <= 0 && Rsi2 > 30 && Rsi1 < 30)//
変更後
//買いシグナル
if(pos <= 0 && Rsi2 < 30 && Rsi1 > 30)//
売りエントリー部分
変更前
//売りシグナル
if(pos >= 0 && Rsi2 < 70 && Rsi1 >70)//
変更後
//売りシグナル
if(pos >= 0 && Rsi2 > 70 && Rsi1 <70)//
この変更をしたらコンパイル前に「プログラム名を変更して保存」します。MT4では「save as」を選択します。そのままコンパイルしてしまうと変更前のプログラムが上書きされて消えてしまいますのでご注意ください。
例えばこんな感じです。
- 変更前EA名:「Rsi_Breakout_Change」
- 変更後EA名:「Rsiexit_Breakout_Change」
EA名に特にルールはありませんのでお好きな名前をつけて大丈夫です。
ただ、あまり適当な名前をつけてしまうと後でなんのEAかわからなくなりますので、できるだけ推測できる名前にすることをおすすめします。
私の作った初期の頃のEA名は、m120という感じで滅茶苦茶につけていたため、中身を読み直さないと何のEAかわからない状況になっています。
私のようにならないようにご注意下さいませ。
話をRSIエグジットEAに戻します。
変更する箇所は、買いエントリー・売りエントリーともに1箇所だけです。変更部分も「>」の不等号部分を反対にしただけです。コンパイルしたらエグジット戦略の図を確認しながら、なぜこの変更だけでいいのかを考えてみて下さい。
ここを理解できると、ボリンジャーバンドや他のテクニカル指標でも数行の変更でEAが作れるようになります。
MT4EA作成編目次
EAを手軽につくるやり方をまとめました。
- 第1回MT4EA作成編 RSIEAの簡単な作り方
- 第2回手順その2 EAの売買ロジックを考える
- 第3回手順その3:EA加工前の準備 EAコピーの仕方
- 第4回基本EAの変更箇所確認
- 第5回30分でできるRSI MT4EA作成編
- 第6回MT4組み込みテクニカル指標関数の使い方
- 第7回MT4でRSIEAを作る 売買シグナル部分
- 第8回決済注文プログラムはたった1行
- 第9回マジックナンバーとRSIEA検証行
- 第10回パラメーターと変数化の効果
- 第11回RSI設定使い方 3つのパターン
- 第12回RSIエグジット戦略とは
- 第13回RSIスキャルピングにも使えるこの応用形
- 第14回RSI20 RSI80の検証
- 第15回RSIの使い方 3つのポイント
- 第16回過剰最適化(カーブフィッティング)の話
- 第17回最適化はカミソリ 大怪我しないためのポイント
- 第18回RSIEA無料配布と留意点
- 第19回決済を値幅指定
- 第20回ブレイクアウトMT4無料EA検証
- 第21回EA作成早期習得のための2つのポイント
- 第22回プログラムを短くする関数化
- 第23回「Breakout1SL1.mq4」をRSI値幅決済EAへ書換え
- 第24回コメントアウト MT4でも大切な理由
- 第25回EA解説後半 EA作成上達のコツ
- 第26回RSI値幅決済EA 短期売買向
- 第27回改造EAの面白いところ
- 第28回Breakout1TS1.mq4 1粒で三度おいしい無料EA
- 第29回大量売買防止方法
- 第30回MT4運用失敗の必然性に気づく
- 第31回最適化して最高成績を選ぶ愚
- 第32回MT4 PF(プロフィットファクター)
- 第33回MT4バックテスト 私の使い方
- 第34回MT4ファンのMT4口座比較方法
- 第35回裁量トレードの方が優秀に見える理由
- 第36回MT4最初の壁「夢の過剰最適化」
- 第37回MT4で儲からないことで目覚めた