FX税金2013 まとめ
ここではは総まとめとして、スムーズにFX税金対策をしていくための流れをまとめました。
今回が連載FX税金2013の最終回となります。毎年税金連載をやているのですが、質問メール等も増えていて年々関心が高くなっているということを感じています。利益が出るようになっている方、増えているんですねぇ。その調子で頑張っていきましょうね。
FX税金の考え方と順番
まず、投資家が決めることがあります。自分の運用スタイルなどを考慮して税金に関する基本方針を決めておくことをおすすめします。
「無税の範囲でやるか。気にせずに確定申告するか」
一番最初にこの部分を決めておくことは税金対策上重要です。何度か書きましたが、FXは利益でも損失でも基本的に確定申告をするほうが有利になります。ただ、無税の範囲でやる場合だけは、例外です。そして、無税の範囲でやる場合は最初からある程度徹底すべきだろうと思います。
参考:無税のはずがFX口座まちがえて税金70万円の笑えない話
こんな事になったら悲惨では済みません。無税の範囲も職業やそれぞれの状況によって違ってきます。
20万円以下なら不要と単純に考えるのは危険です。上記で書いていますが「20万円は申告不要枠であって非課税枠ではない」ので、確定申告が必要な状況であれば使えなくなります。
例:今年マイホーム購入や医療費控除などがある場合で確定申告が必要になるときはこの枠は使えません。
無税の範囲で納めるつもりであれば、運用資産や最大ポジションなども決めて管理する必要があります。毎年無税の範囲でおさめる方法としては、以下の方法がやりやすいだろうと思います。
この方法も数年に一回は、大型の利益決済をしたくなる可能性があります。大型決済で利益が発生したときは覚悟を決めて税金を払いましょう。利益を思い切り貯めてからやってくださいね。
無税の範囲を徹底されるつもりの方は、この先をお読みになる必要はありません。
確定申告は最初は大変ですが、慣れればそれほど手間はかかりません。毎年同じ書類を書くだけだからです。
2013年からは復興特別税がかかるので、税率計算などはちょっと違ってくるだろうと思います。
法人口座でやっている方はちょっと減税になるかもしれないという不思議な状況ではありますが、多くの方は個人口座だと思われるので少し税金が増えることになります。
サラリーマン以外の方は、国民健康保険料の増加も留意しておきましょう。
本業とFX利益合計が1000万円くらいまでは、税金+国民健康保険料がダブルで増加することが多いので、ちょっと辛いかもしれません。特にこの部分は専業トレーダーを目指す方は予め把握しておくべき部分です。知らないでいると、私のように独立してから「なんだこの負担の大きさは〜」と後悔することになります。
参考:専業トレーダー自営業のFX税金 負担率でわかった重税の仕組み
この対策としては会社設立して給与所得者になるという手もあるのですが、会社設立と運営はいろいろと費用もかかり、法人税はFXの税率よりも更に高率であることも考慮に入れてやる必要があります。こういう点からも、専業トレーダーを目指している方は税金対策も考えておくくべきです。
これくらいは稼げるようになってから独立がオススメです。
何度も書いていますが、損失繰越は絶対すべきです。
何度も書いたので、ここでの説明は割愛します。
必要経費や所得控除を見直して増やせる部分を工夫する以外にも税金を減らす手はいくつかります。
確定拠出年金については、連載20〜30回まで詳しく書かせていただきました。私も2013年11月から始めています。定期的に私の運用状況なども紹介してまいりますので参考になるかもしれません。
そして、節税にはなりませんが、「ふるさと納税」も利用価値大です。
参考:ふるさと納税 2013
念のためですが、サラリーマンで20万円の無税範囲でやる方は「ふるさと納税」は利用しないほうがいいですよ。「ふるさと納税」は、確定申告必須ですので20万円の枠が使えなくなります。
税金計算違いがあると、後日税務調査が入ることがあります。私も去年経験しました。その時に知ったことなどを以下でまとめてあります。
最後の最後
FXで利益が出るようになるのはそれほど困難なことではありません。
「正しい投資法を正しく実践すれば正しく利益が出る」
いつも申し上げていることではありますが、やるべき事は決まっています。正しい基礎をきっちりと正しく実践していけば運用技術が高まり利益が出るようになってきます。そして、この技術は一生使えます。
私も、もう25年間同じことをやっています。
私は大袈裟なことは言っていません。自分がやってきて素直にそう感じています。私が実践している運用法は短期で劇的に利益を出すようなものではありませんが、長期間続けていくことでどんどん効果が出るようになっています。そして、いろんな投資分野で応用が効きます。私自身、株⇒商品⇒FXと渡り歩いてきました。これからも、時代の流れに合わせて投資分野を変えて同じ事を続けていくつもりです。利益額も技術が高くなれば自然に増えていきます。そうなれば、「どんな運用をすればいいのか」という事に悩むこともなくなります。
でも、税金の悩みは逆です。
FXや株を始めたばかりで税金の心配をする方は少ないです。利益が大きくなるに従い、毎年の納税額も大きくなりなんとかして減らすべく工夫したくなるのが普通です。
変な節税をやるべきでないのは勿論ですが、減らせる部分は減らしておければ手元に残るお金は増えます。
税制は毎年少しづつ変わります。
メルマガ相場生活入門及び当サイトでは、毎年税制変更も考慮しながら税金対策として有効なやり方を紹介していくつもりでおります。今年の税金連載はここまでにさせていただきます。
FX税金2013 目次
- 第1回知るだけで差がつく FX税金2013年
- 第2回復興税で税金の増える人減る人
- 第3回fx税金払わないですむ3つの基準
- 第4回無税のはずが税金70万円の笑えない話
- 第5回無税範囲でやるFXのやり方 その1
- 第6回豪ドル円暴落のための備え
- 第7回FX確定申告必要書類まとめ
- 第8回税務調査 加算税減らす窮余の3策
- 第9回FX・株式税務調査 都市伝説
- 第10回FX税金は税率ではなく負担率 専業主婦36%
- 第11回専業トレーダー自営業のFX税金
- 第12回税金からみた専業トレーダーになる目安
- 第13回専業トレーダーが税金上不利になる3つの理由
- 第14回大敗大勝のジンクスと損失繰越
- 第15回FX損益通算と金融所得課税の一体化問題
- 第16回国民年金・国民健康保険料 節約の一手
- 第17回必要経費と損失繰越で税金がこれだけ違う
- 第18回所得控除 税金を減らすポイントその2
- 第19回全額掛金控除 国民年金基金の資産効果
- 第20回専業トレーダーが確定拠出年金を始めた理由
- 第21回確定拠出年金 元本割れが気になったら読む記事
- 第22回税金還付をキャッシュバックと考えてみる
- 第23回確定拠出年金手数料まとめ
- 第24回確定拠出年金 給付手数料節約の小技
- 第25回運用商品と信託報酬のポイント
- 第26回配分変更とスイッチング
- 第27回元本確保型の欠点 インフレリスクとは
- 第28回インフレ時代の資産運用
- 第29回投資家の選択リスク
- 第30回ドルコスト平均法の効果と試練
- 第31回NISAに応用できるFX運用法
- 第32回ふるさと納税 2013
- 第33回ふるさと納税 手続きと手順
- 第34回FX税金2013 NEVERまとめ