FXオプションをつかったスワップポイント複利戦略
スワップポイントを複利運用の新しい選択肢をご紹介します。
長期保有前提のスワップ投資ポジションを持っている方が、FXポジションを動かさずに利益を増やしていく手段として使える一手です。
スワップポイントを貯めておき、その範囲内でFXオプションを活用していきます。リスクに敏感な方でも気軽に仕掛けられる戦略かもしれません。
貯まったスワップポイントの範囲内で勝負をかけていく形なので、FXオプションで損失を出しても「スワップポイント利益>FXオプション損失」となり、実質的な損失はないとみることができるからです。
既に仕掛けたポジションもあるので、それを例に説明させていただきます。
スワップポイント複利戦略 数十倍に増やすならこの選択肢
この仕掛け時は、為替相場が大きく動き出しそうな時です。
FX通貨の値動きには「変動期」と「停滞期」があります。
変動期をとらえるというのは、言葉で書くほど簡単なことではありません。
通貨ペアによって違って変動期のpターンが違うなど、いろいろな要素が絡むからです。
こういうのは複雑に考えてもうまくいかないものなので、現実の仕掛け時はシノプルにいきます。
私が裁量トレード主力通貨として運用する豪ドル円は、「天井圏」「大底圏」が変動期となることが多いです。
私がこの戦略で仕掛けていくのは、この「天井圏」「大底圏」と感じているような時に限定します。調度いまがそういう時期ですので、先日豪ドル円でこの仕掛けを入れています。
この記事では、変動期が到来したら貯まったスワップポイントを振替て現金化するなどしてFXオプション代金に充てています。
ここで使うのは、以下の3種類のパターンです。
- 上げ狙い:コールオプション買い
- 下げ狙い:プットオプション買い
- 大変動狙い ストラドル買い・ストラングル買い
FXオプションポジションは、いずれも「買い」です。「買い」であれば、損失限定で攻められるからです。
運用原資が「スワップポイント累積金額の範囲内」に抑えたいので、損失が大きく拡大する可能性のある「売り」は使いません。
上げ狙いならコールオプション買い・下げ狙いならプットオプション買いというのが基本です。
状況によっっては、「大きく変動しそうだが、正直どちらに動くかわからない」という時もあります。そういう時はストラドルの買いで両にらみで攻めていきます。
FXオプション費用は、仕掛ける権利行使価格・期日にもよりますが、1万通貨1千円〜1万円くらいです。
FXで豪ドル円1万通貨のポジションの最低必要証拠金額が3万円以上、資金的に余裕を持たせて作るのであれば大体20〜30万円くらい必要になります。
FXオプションポジションであれば、その数分の1〜数十分の1の資金で1万通貨のFXオプションポジションが作れる訳です。
私は、DMMFXで保有している豪ドル円買いポジションでスワップポイント振替制度を使って、豪ドル円コールオプション買いをしています。
今のところ、4万通貨の豪ドル円コールオプション買いを保有しています。それに要したオプション購入代金は約1.4万円です。
FXオプションの権利行使価格は、84円だったり、81円だったりとバラバラです。
それでも、豪ドル円が本格的に上昇期に入ってくれば、それぞれFXポジション同様の利益が乗ります。
DMMFX口座で保有中の豪ドル円買いポジションは30万通貨です。
FXポジションとFXオプションポジションを合計すると、30+4=34万通貨の買いポジションを保有しているような状況です。
ここから豪ドル円が5円あるいは10円規模で上昇すれば、利益が4万通貨分増やせる形になっています。
うまくいけば、数十万円の利益増も有り得ます。そうなれば、原資は1.4万円ですので10倍以上増です。
実際にやってみて思うのですが、この状況はなかなか楽しいです。
リスクを増やさずに利益を増やせます。
「新しいスワップポイントの複利活用選択肢」と言っても良いと思います。
この戦略を思いついたのが最近だったので、今回はまだ4万通貨しかFXオプションが保有できていません。
今後、豪ドル円相場がもたつくようであれば、ここから更にFXオプションポジションを追加していくつもりでいます。
オプション期日までに豪ドル円が動き出してくれれば、FXポジションと共にFXオプションポジションにも利益が乗ります。
現在のDMMFXの豪ドル円スワップポイントは、1万通貨で1日34円です。30万通貨の買いポジションですので、34×30万通貨=1020円で、1週間で7140円くらいになります。
この7140円で、権利行使価格・期日によって毎週1〜5万通貨くらいのFXオプション「買い」ポジションを追加していけます。
このFXオプションポジションは、「買い」中心となるので勝率は低目の勝負となります。期日までに豪ドル円が権利行使価格まで上昇しなければ購入資金没収です。
トータルで利益となれば良いのですが、果たしてどうなるでしょうか。
現実には不発に終わることの方が多いと思いますが、それでも数回に1回想定通りの値動きをしてくれれば、トータル利益に持っていけます。
この先1〜2ヶ月くらいの方向性が見えそうな局面で利用することで、いずれは利益を増やす手段となってくれるだろうと私はみています。
FXオプション攻略 2018年版 目次
- 第1回「暗黒時代に見えた希望」 FXオプション攻略2018版
- 第2回オプション取引終了理由とFXオプション25年ぶり再開理由
- 第3回FXオプションとは 違いをFXとFXオプション比較で解説
- 第4回FXとFXオプションの共通点と相違点
- 第5回FXオプション「買い」の夢と現実
- 第6回FXオプション「売り」の魔力
- 第7回コールオプション現実の売買画像と損益分岐点
- 第8回プットオプション リアル売買と損益分岐点計算方法
- 第9回FXオプションの税金2018
- 第10回FXオプション FXよりも有効な税金対策としての使い方
- 第11回FXオプション無税枠活用「運用通貨選定まで」 その1
- 第12回FXオプション無税枠活用「期日」「権利行使価格」選定 その2
- 第13回損きりルールで利益がでてしまう理由 〜FXオプション無税枠活用法 その3
- 第14回FXオプション 無税枠活用におけるギリギリの税金対策等について
- 第15回FXオプション そのほかの基礎知識
- 第16回FXオプション 開始7か月の運用成績
- 第17回ストラドルの買い 一見とても魅力的なFXオプション戦略編の落とし穴
- 第18回ストラドル売り FXオプションにおける短期と長期比較
- 第19回ストラングル戦略 ストラドル戦略との比較でみた特徴
- 第20回ストラングル戦略 FXオプションでの現実的な使い方
- 第21回カバードコール戦略 スワップ派に必須知識
- 第22回カバードコール FXでの現実的な使い方
- 第23回高金利通貨でのカバードコールの仕掛け方
- 第24回10倍狙いのFXオプション戦略
- 第25回「スポット」とは・・方法と効用
- 第26回FX底値狙い 失敗しても「お小遣い」が貰える戦略
- 第27回一見勝率50%のFXオプション買いポジション戦略
- 第28回為替相場 長期堤相場で使える「カバプー戦略」
- 第29回スワップポイント複利戦略 数十倍に増やすならこの選択肢
- 第30回スワップポイント振替機能を使ったFXオプション複利運用
- 第31回「捨て駒」と「本気玉」 FXオプション「買い」2つの戦略
- 第32回FX底値と上昇狙い戦略と魔法の杖
- 第33回FXオプション 米ドル円と豪ドル円での使い方