10倍狙いのFXオプション戦略
FXオプションは10倍の利益も狙えると言われますが、なかなか現実的にそれを得たという話は聞きません。今回は、いずれその利益を得るために私が取っている戦略をご紹介します。
FXオプションというのは、仕組み上為替値が5〜10円程度の上昇でも資金が10倍になるような爆益系利益も狙えます。当然ではありますが、こういうう利益は狙ってもそう簡単には得られません。
それでも、たまには爆益系利益を出せるような運用スタイルを身に着けたいと思っています。私が、爆益系利益を得るための戦略として狙っているのが今回紹介する「追撃のコールオプション戦略」です。
夢の一手:追撃のコールオプション 考え方と仕掛け方
「追撃」は、勝ちが見えたときに攻撃の勢いを増して追い打ちをかけることをいいます。FXオプションを使って似たような攻め方ができます。
「追撃のコールオプション戦略」の過去記事は下記ページでもまとめています。
この戦略は、こんなニーズのときに有効に使えます。
- ここから大きく上昇しそうだと感じている
- 大きい勝負をかけたい
- 手持ち資金は少額
- リスクを限定して攻めたい
「大きな上げ相場のチャンス」とみたとkに、利益を大きく増やす目的で仕掛けるのが「追撃のコールオプション」です。
追撃のコールオプション 仕掛け方
現在値から少し離れた権利行使価格のコールオプション買いを狙います。
先程のURLペ−ジでも、米ドル円現在値106.76円で権利行使価格109円のコールオプションを狙っています。このプレミアムは、0.271です。
ちなみに、100万通貨購入したとすれば、必要代金は以下のようになります。
- 0.271×100万通貨=27.1万円
通常、米ドル円で100万通貨の買いポジションを保有すれば、米ドル円110円くらいでレバレッジ25倍の最低必要証拠金だけで450万円くらい必要です。無論、これだとすぐロスカットされるので一般的にはもっと運用資金を用意しなければいけません。
米ドル円100万通貨運用となれば、レバレッジ10倍くらいで高レバレッジ運用する場合でも、現実的には最低1000万円以上は用意していると思われます。
それが、27.1万円でできてしまいます。この場合、FXポジションの40分の1程度の運用資金で済むわけです。
そして、この27.1万円がこのポジションの最大損失となります。
とはいうものの、現在値106.76円から権利行使価格109円までは、2.24円ほどです。一般的に考えれば、なかなか利益水準までは到達しません。
だからこそ、プレミアム値は安くなります。この戦略は「勝率的にはきついところ」を狙っていく一発逆転の手でもあります。
「上げ相場初期」あるいは「ここから大きく上昇」と判断したのであれば、ここから5円や10円の上昇は見込んでいる時期です。
見通し通り、それくらいの上昇があるとこの仕掛けがヒットします。
もしも、期日までに米ドル円値が権利行使価格を上回り115円くらいまで上昇するようであれば、このプレミアムは6以上まで上昇することになるからです。
仮に6としても利益額は相当な金額になります。
- 6×100万通貨=600万円利益上乗せ
購入プレミアム27.1万円⇒600万円へ上昇ですので、資金は約22倍に増加することになります。
上げ相場初期あるいは、ここから大きく上伸しそうなときに仕掛けられれば、かなりおいしいポジションとなります。
現実策:いつものポジションに上乗せがおすすめ
この仕掛けは、勝てたときの利益は大きくなるのですが、確率的には勝算は相当薄いものになります。
私が考える現実的な使い方を最後のご紹介させていただきます。
負けたときは、ほぼ全額没収というパターンが多いはずです。
なので、余程の事情がない限り全力勝負を賭けるべきものではありません。
余程の事情とは、ここまで大損していてどうしても短期で取り返さないといけないなどになります。
相当分は悪いものの、そういう追い詰められた状況での起死回生の一手としても使えないことはありません。これは、現実的な方法とはいえません。
私は、「通常のポジション+FXオプション」みたいな感じで利益上乗せ的に使いたいと思っています。
例えば、裁量トレードで豪ドル円40万通貨の買いポジションを保有しているとします。
先程と似たような条件で、プレミアム0.271の豪ドル円コールオプション買いが出来るとすれば、10万通貨くらいのオプションポジションであれば、2.7万円程度で作れます。
これくらいのプレミアム負担であれば、FXで保有中の豪ドル円買いポジションのスワップポイントで捻出できます。
適度なタイミングでこういうポジションを作っておいても面白そうです。
相場の方向性が合っていれば、トータルで利益上乗せに貢献してくれそうな気がしています。
調度、今の段階で「豪ドル円はそろそろ上昇期に入ったかもしれない」という見方になってきています。
そろそろ、このポジションを試す時期なのかもしれません。
波に乗ったらFXポジションで保有
もしも、ここで作ったFXオプションポジションが波に乗ったら、期日にそのまま決済するのはちょっと勿体ないですよね。
まだ上昇しそうであれば、更に利益が欲しいと考えるのは当然の成行です。
そういう場合は、FXオプションポジション⇒FXポジションに変えて保有するという手もあります。
FXオプションは、一定条件を満たすとそのままFXポジションになるこもできる仕組みになっています。
- 10万豪ドル円FXオプション コールオプション買い⇒10万豪ドル円FX買いポジション
こんな感じになるので、FXポジション変換後は普通のFXポジションとして売買できます。
ちなみに、またFXオプションポジションに戻すことは出来ません。
なんだ、この手品みたいな方法は?初めて聞いたぞ!
そうだったかもしれませんね(汗)。
ここは覚えておくと有意義に使えるポイントでもあるので、次回詳しく説明させて頂きます。
FXオプション攻略 2018年版 目次
- 第1回「暗黒時代に見えた希望」 FXオプション攻略2018版
- 第2回オプション取引終了理由とFXオプション25年ぶり再開理由
- 第3回FXオプションとは 違いをFXとFXオプション比較で解説
- 第4回FXとFXオプションの共通点と相違点
- 第5回FXオプション「買い」の夢と現実
- 第6回FXオプション「売り」の魔力
- 第7回コールオプション現実の売買画像と損益分岐点
- 第8回プットオプション リアル売買と損益分岐点計算方法
- 第9回FXオプションの税金2018
- 第10回FXオプション FXよりも有効な税金対策としての使い方
- 第11回FXオプション無税枠活用「運用通貨選定まで」 その1
- 第12回FXオプション無税枠活用「期日」「権利行使価格」選定 その2
- 第13回損きりルールで利益がでてしまう理由 〜FXオプション無税枠活用法 その3
- 第14回FXオプション 無税枠活用におけるギリギリの税金対策等について
- 第15回FXオプション そのほかの基礎知識
- 第16回FXオプション 開始7か月の運用成績
- 第17回ストラドルの買い 一見とても魅力的なFXオプション戦略編の落とし穴
- 第18回ストラドル売り FXオプションにおける短期と長期比較
- 第19回ストラングル戦略 ストラドル戦略との比較でみた特徴
- 第20回ストラングル戦略 FXオプションでの現実的な使い方
- 第21回カバードコール戦略 スワップ派に必須知識
- 第22回カバードコール FXでの現実的な使い方
- 第23回高金利通貨でのカバードコールの仕掛け方
- 第24回10倍狙いのFXオプション戦略
- 第25回「スポット」とは・・方法と効用
- 第26回FX底値狙い 失敗しても「お小遣い」が貰える戦略
- 第27回一見勝率50%のFXオプション買いポジション戦略
- 第28回為替相場 長期堤相場で使える「カバプー戦略」
- 第29回スワップポイント複利戦略 数十倍に増やすならこの選択肢
- 第30回スワップポイント振替機能を使ったFXオプション複利運用
- 第31回「捨て駒」と「本気玉」 FXオプション「買い」2つの戦略
- 第32回FX底値と上昇狙い戦略と魔法の杖
- 第33回FXオプション 米ドル円と豪ドル円での使い方