資金管理ルール 純ドルコスト平均法改正点その1
純ドルコスト平均法、2013年9月からのルール解説です。資金管理からまいります。
資金管理ルール 詳細
前回まで、ここまでのドルコスト平均法運用で気づいた点や対応ポイントについてまとめてまいりました。今回より、現在の新ルールについてご紹介します。このルールは、今年9月より使用しています。まずは、資金管理ルールについてです。
- 毎月の積立運用資金 10万円
- 予備資金 300万円
- 予備資金は原則2年間だけの緊急資金、3年目以降は使わない予定。
- 目標目安とする利回りは年10〜20%くらい。運用資金目標としては1億円。
毎月の積立資金は10万円に増額しています。これとともに急激な円高時に一時的に投入する予備資金も100万円から300万円に増額しています。
この予備資金の300万円は、レバレッジ4倍で全力買いし続けた後に更に急激な円高に見舞われたときに全体のレバレッジを2倍以下に下げられる金額を目安として設定しています。毎月の積立額が1万円あるいは2万円という場合は、その割合で調整して頂ければよいかと思います。
予備資金の目安は大事なので補足させていただきます。これから書くことは実際に皆さんが基準をつくるときの参考になると思います。
予備資金の目安
予備資金は、過去の私の運用体験より「円高で耐えきれる水準」を基準に設定してあります。
仮にですが豪ドル80円でレバレッジ4倍で買い続けたと想定してみてください。
- 豪ドル円値 80円
- 毎月の入金額 10万円
- レバレッジ4倍での豪ドル約定代金 10万円×4倍=40万円
豪ドル値80円の水準には全く意味はありません。計算しやすいので80円にしただけです。2年間豪ドル値が動かなかったとこの状況で10万円づつ積み立てていけばこうなります。
- 積立総額:10万円×24ヶ月=240万円
- 豪ドル総約定代金:40万円×24ヶ月=960万円
- 豪ドル買いポジション:960万円÷80円=12万豪ドル
この状況で大暴落が起きて豪ドルが20円下げて60円台を割れそうな状況になったとします。入金してある240万円だけでは、この買いポジションを支え続けることは出来ずにロスカットされることになります。
あるいは、そこまで下がる前に精神的に耐えられずに損きりをしてしまうかもしれません。
この純ドルコスト平均法の運用では損きりはしないでやっていくつもりでいます。でも、運用初期を中心にポジションを支えきれなかったり精神的に苦しくなる局面もあるはずです。こういうときに予備資金300万円を口座入金します。
300万円を入金すれば、口座残高は240万円+300万円=540万円となります。予備資金を入金したことで、レバレッジも960÷540=1.77倍まで下がります。
仮に、その後豪ドルが50円割れの水準まで下げたとしてもこの買いポジションが強制ロスカットされてしまうことはありません。
ドルコスト平均法は買い平均値を効率よく下げていけるといっても、その効果には限界があります。
相場の世界では10年に1回くらいは、その限界を超える激しい値動きがおきるのが普通です。限界を超えるような値動きのときにポジションを支えてくれるのがこの予備資金です。
これで精神的に耐えられるかどうかはご自身で判断しないといけません。
ここで持ちこたえられるかどうかは、個人差があります。耐えられない人もいると思うのです。私も、数年前のリーマンショックの時には暴落に耐え切れずに損きりした口座もあります。
でも、損きりせずに持ちこたえた口座もいくつもあります。例えば、資産倍増計画の第一口座などです。
参考:資産倍増計画
これらの口座には、共通した特徴があります。共通した特徴というのは、「低レバレッジ」です。リーマンショックを乗り越えた口座は全てレバレッジ2倍以内のものが中心なのです。
この教訓を踏まえて、純ドルコスト平均法でも、万が一のときにはレバレッジ2倍以内、出来れば1.6〜1.7倍くらいまで下げられるようにしたいと意識して設定したのが予備資金です。
この教訓は、私が大暴落相場で精神的に耐えられるレバレッジは「1.6〜2倍以内」ということを気づかせてくれました。
でも、皆さんが私同様の水準で持ちこたえられるかどうかはわかりません。この辺の基準は、その点も考慮して決めていただくようお願いいたします。
予備資金の役割は2年の予定
この予備資金は、最初の2年間で役割を終える予定にしています。どんな運用も最初のうちは想定しないことが必ず起きるものです。最初は不安定なのが当たり前です。それでも、その困難を乗り越えていくことで数年も続けると安定してきます。
2014年は、その軌道に乗せていきたいです。
相場は下げ続けるものでも、上げ続けるものでもありません。2年もあれば1〜2回の波を経験することになるので運用の感覚もでてきます。
まだ1年ちょっとの運用年数ですが、レバレッジの落ち着きところは大体見えてきました。3年目突入時期に合わせて安定した水準に落ち着くように買い続けていくつもりでいます。
純ドルコスト平均法2014年 目次
- 第1回目標1億円 純ドルコスト平均法2014
- 第2回純ドルコスト平均法 実績と誤算
- 第3回机上では儲かるドルコスト平均法
- 第4回その1 再投資のレバレッジリスク
- 第5回ドルコスト平均法購入のやり方
- 第6回スワップポイント縮小時代への対応
- 第7回資金管理ルール 改正点その1
- 第8回精神的レバレッジとプロスペクト理論
- 第9回毎月のポジショ作成ルール
- 第10回買い平均値について
- 第11回積立額に対する利回計算目安
- 第12回豪ドル円周期と利益確定ルール
- 第13回豪ドル円20年以上の値動きからみた利益確定ルール
- 第14回ルール必須 成功の3ポイント
- 第15回「人の行く裏に道あり花の山」裏山を歩くためのコツ
- 第16回豪ドル暴落相場の戦い方
- 第17回FX大勝への道
- 第18回FXでも大事なPDCAサイクル
- 第19回夢をかなえる純ドルコスト平均法
運用状況や旧ルール解説は以下でまとめてあります。