FX運用法 役割と磨き方
宮本武蔵の生きたのは戦国時代が終わり江戸時代の太平の世にうつっていく時期でした。剣で殺しあう時代は終わり、「いずれ争いがある時」のための準備として剣を学ぶ時代に変わっていく時期です。
剣の道を教える「道場」が流行りだして、商売としても成り立つようになってきています。こうなってくると道場にも「商売中心」で宣伝はうまいのですが実戦には役に立たないところも当然でてきます。
「兵法を学んでも役には立たない」という風潮もでてきていたのです。
本当に役に立つFX運用法とは
そういう風潮を嘆く気持ちも混じったのが今回の文章です。
五輪書 渡辺誠訳より
兵法の道を修練しても実戦には役に立つまい、と思う傾向が世にある。そうならぬためには、どのような状況にあっても役に立つように稽古すること、万事にわたって現実の用にたつように教えること。
ここに、兵法の真実がある。
宮本武蔵は、その状況を踏まえて「ただ練習するのではない。役に立つように修行していくことが大切だ」と書いています。
この状況は、FXの世界でもありますね。
FXにも「必ず儲かる」と宣伝する運用法は山のようにあります。その中にはおかしなものも数多くありますが、役に立つ運用法もあるはずです。
宮本武蔵の言葉を借りれば、「その運用法で利益が出せるように修行しなさい」ということになります。
でも、こう書いてもなんだかよくわからないですよね。
「FX運用法の役割」
今回は、これ説明から始めましょう。
FX運用法の役割
運用法が儲けさせてくれるわけではない 〜相場格言
この言葉、当たり前のようでも現実に合わせて考えると納得できない方もいるだろうと思います。
昔から多くの成功者を輩出している運用法というのはいくつかあります。
「うねり取り」や「サヤ取り」などはFXでもかなり有名になってきました。有名ではありませんが、私のやっている「サヤすべり取り」などもその一つです。
当然、「サヤ取りをやれば儲かるはず」と思う方も多いと思います。
サヤ取りに取り組む段階では、それでいいと思います。
そうでないと始められないですよね。
ただ、取り組み始めてからは考えを改める必要があります。
- 日々の場帖・グラフ記入を続けていく中で運用技術を磨く。
- 運用技術が向上すれば利益が出る。
- 更に磨けば利益が増加していく
この段階を頭に入れてやっていきます。サヤ取りをはじめれば誰でもすぐに利益がでるわけではありません。この日々の積み上げガ利益に繋がっていきます。
「サヤ取りという運用法は成功の方向性を示してくれる存在」
こう書くことができます。これは電車に例えるとわかりやすいかもしれません。
東京に住んでいる人が青森に電車で行くとしましょう。大体の人は東北本線を使うはずです。
「FX運用法は東北本線のレールのようなものです」
レールは青森へ向かう方向性を示してくれて、その上を走れば青森に到着できるだろうという存在です。
レールの上を走る列車と乗客が皆さんです。どのように走るかは人それぞれです。
- 新幹線で短時間でいくか
- 特急で駅弁食べていくか
- 急行でちょっとゆっくりいくか
- 普通列車で途中下車しながらのんびり行くか
いろんな走り方があります。
途中下車が可能なところもFXに似ています。
私も途中下車しながらやってきました。少し休んでもその後に必ず乗るのでなんとかかんとか目的地に向って進んでいる感じでやっています。
この運用法を利益が出るようにするために、有効だったと感じている習慣があります。
「テーマを持って教科書本を読む」
場帖の書き方・見方などは、やっているといくつも疑問点がでてきます。その疑問点をそのままにせずに、具体的にして教科書本を読み直すというやり方です。
テーマとは、例えばこんな感じです。
「場帖を遡って見ていくにはどうするか」
私自身は、こんなテーマを持ちながら教科書本を読み直すことで、だんだんと相場の波をどう感じていくかということがわかるようになってきました。
私が、サヤすべり取りで教科書本の中心としているのは、板垣浩先生の「プロが教える株式投資」です。株式投資の本ですが、それほど苦労せずにFXに読み替えていけるはずです。
ボロボロになったら買い換えてきて、今3冊目です。
次回へ続く
目次 FX五輪書
FXで利益を出すといっても、特に変わったことをやっているわけではなく基本を大切にしながら日々同じことを繰り返しているだけです。私の運用の基礎部分の大枠は亀千人投資術にまとめてあります。
私がFXで利益を出すためにやっている行動と考え方を宮本武蔵野「五輪書(ごりんのしょ)」を元にまとめたのが今回の連載です。
- 第1回FX五輪書 剣の達人がおしえるFX成功法
- 第2回宮本武蔵とは
- 第3回FXは頑張りすぎると失敗するのはなぜか
- 第4回一芸を磨くことがFX成功につながる
- 第5回FX運用法 役割と磨き方
- 第6回FXで儲かってもあまり話してはいけない理由
- 第7回道を具体的にするFX売買道具の役割
- 第8回師は針 弟子は糸
- 第9回運用力を高める4つのポイント
- 第10回水辺よりも水中が大事
- 第11回FXポジション操作の理想形
- 第12回読者よりの質問:損きりのやり方
- 第13回FXにおける2つの刀とは
- 第14回FX何をやてもダメ・・と思ったら読む記事
- 第15回FX運用法の長所を活かすにはどうするか
- 第16回FX本では教えてくれない利益を伸ばす方法
- 第17回場帖・グラフ 一日一分の記入環境について
- 第18回他人を批判するデメリット
- 第19回場帖トレーダーにオススメ 4冊の教科書
- 第20回FX運用法の探し方 グーグル検証方法
- 第21回場帖記入 2年続けるとわかる事
- 第22回「勝率100%」や「元本保証」の悪質商法にひっかからない方法
- 第23回絶好調は破滅の入り口
- 第24回FX年間利益1億のイメージ
- 第25回最後に勝ち組になれる人
- 第26回FX 運用法の見極め