FX 最後に勝ち組になれる人
相場で勝ち続けるために重要なことを突き詰めていくとここにたどり着きますね。
まじめな人間が最後には勝利を掴む。
五輪書 渡辺誠訳より(一部加筆修正)
述べてきたような兵法の流儀を朝夕に行じてきたところ、自然と、これを広めたいという気持ちになり、一対一の戦い、集団対集団の戦いの兵法として、世に伝えるべく、地水火風空の五巻に仕立てて、初めて書きあらわすことにしたのである。
私のこの兵法を学ぼうとする人に、今の修行の姿勢について述べておく。
- 邪心を廃して実直に取り組むこと。
- 鍛練を怠らぬこと。
- 兵法以外の諸芸に触れて視野を広げること。
- もろもろの仕事の道理を知ること。
- 物事の損と得とを理解すること。
- 物事に対して鑑識眼をつちかっておくこと。
- 目に見えない理をさとること。
- 細部のことに注意を払うこと。
- 成果の出ないことはせぬこと。
大体、以上のような理法を心にかけて、兵法の道の鍛練に励んでもらいたい。
宮本武蔵「五輪書地の巻」のまとめ部分です。
FXで利益を出していく姿勢としても、ほとんど同じことが重要になります。
今回の連載でも、この9つの項目を中心に説明をしてきました。
五輪書について解説している渡辺誠さんは、この著書のなかでこの部分は9ができたら8、そして7という感じで逆に読んでいくと良いとアドバイスしています。
確かに、逆に読むことで宮本武蔵が剣の道を修めるためにもっとも大切だと言っていることが見えてきます。
- 邪心を廃して実直に取り組むこと。
- 鍛練を怠らぬこと。
FXでも、この2つはやはり大切です。。
邪心と書くと、とっても邪悪な感じで現代人の私達にはいまひとつ意味が伝わらない気がします。
邪には「よこしま」という読み方もあり、横道にそれえてしまったり本筋からはずれていく状況を表現します。
FXでいうならば、「正しい運用法をみつけて実践開始したのに、日々の1分の作業に手を抜いたり、他の運用法に目がいってしまって乗り移ったりしてしまうような状況」です。
私がおすすめする運用法が、この世で一番良いなどという気持ちは毛頭ありません。本当に、もっと優れた運用法があるのであれば、そちらを実践するのは良いと思います。
でも、どのような運用法でもきっちりとした成果を出せるようになるまでは相応の時間が必要です。
正しい運用法をみつけたら、きっちりとした成果が出るまでは邪心はもたずに実践をしていかねばなりません。
私達のやっている場帖・グラフトレードは、日々必要な時間は1〜5分程度です。
例えば、私のように豪ドル円専門であれば1分で済みます。あとは売買予定のときは午前中に1回相場をみて注文を出すかどうかの最終判断をするときがたまにあります。
サヤ取りでいくつもの組合せをやっているような場合は、10〜20分くらいはかかるかもしれません。
でも、ここで売買判断までをしてしまうのでこれ以上FXに時間を取られることはありません。
こういう単純な作業でも、この日々の習慣を続けていくのは最初のうちはなかなか大変です。特に仕事で忙しい時期などは数日サボってしまうようなこともあります。
私も、過去に何度も中断した経験があります。
でも、中断したからといってあまりクヨクヨするのはよくありません。
数日分をまとめて記入してもよいので、再開して続けていけば良いだけです。
「鍛練を怠らぬこと」
これに厳しくこだわり、しっかりとやれば短期で利益が出せるようになるだろうとは思います。
とはいえ、私自身何度も怠けてきた経緯があるので、あまり偉そうなことはいえません。
一つだけいえることは、これです。
「諦めず続けていたらいつの間にか成果がでてきた」
人間とは不思議なもので、成果がでてくると怠けたりしなくなります。そこまで頑張っていけば、あとは自然に続けられるようになってしまいます。
成果が出るというのにもいくつかの段階があります。
- 出発点:損が先行して運用資金が減っている状況
- 第一段階:損が減る。
- 第二段階:収支トントン
- 第三段階:小利ではあるが利益先行
- 第四段階:利益が大きく伸び始める
私が場帖・グラフ記入を始めてからの成長過程は大体こんな感じでした。よくサボったり怠けていたのは、第一段階くらいまでが多かったです。
第二段階くらいになってくると、場帖・グラフの効果がはっきりと認識できるようになってくるので日々の記入が楽しみになってきます。
第三段階・第4段階に入れば、自分の気持ちとの戦いです。利益がでるのが普通になってくると心の中に慢心が生まれてやすくなります。慢心が破滅へのきっかけとなることは説明するまでもありません。
慢心が原因で落ちぶれていった相場師が古今東西数え切れないほどいます。
こう書いてくると、相場運用で勝ち続けられる人間像が浮かび上がってきます。
「まじめな人間が最後には勝利を掴む。」
単純で普通の結論と感じるかもしれません。
あるいは、相場は特殊な世界だと思っている方は異議を唱えたくなるかもしれません。
でも、真実です。
まじめにコツコツと地道にやる人間が最後まで資産を増やし続けます。
まじめな方であれば、カメのように足場を固めてゆっくり歩きながら、安定して資産を増やしていくのはそんな難しいことではありません。
この確実な歩みが、タイアップで提供している亀千人投資術のネーミングの趣旨でもあります。
参考:亀千人投資術 詳細
ゆっくりと続けていきましょうね。
目次 FX五輪書
FXで利益を出すといっても、特に変わったことをやっているわけではなく基本を大切にしながら日々同じことを繰り返しているだけです。私の運用の基礎部分の大枠は亀千人投資術にまとめてあります。
私がFXで利益を出すためにやっている行動と考え方を宮本武蔵野「五輪書(ごりんのしょ)」を元にまとめたのが今回の連載です。
- 第1回FX五輪書 剣の達人がおしえるFX成功法
- 第2回宮本武蔵とは
- 第3回FXは頑張りすぎると失敗するのはなぜか
- 第4回一芸を磨くことがFX成功につながる
- 第5回FX運用法 役割と磨き方
- 第6回FXで儲かってもあまり話してはいけない理由
- 第7回道を具体的にするFX売買道具の役割
- 第8回師は針 弟子は糸
- 第9回運用力を高める4つのポイント
- 第10回水辺よりも水中が大事
- 第11回FXポジション操作の理想形
- 第12回読者よりの質問:損きりのやり方
- 第13回FXにおける2つの刀とは
- 第14回FX何をやてもダメ・・と思ったら読む記事
- 第15回FX運用法の長所を活かすにはどうするか
- 第16回FX本では教えてくれない利益を伸ばす方法
- 第17回場帖・グラフ 一日一分の記入環境について
- 第18回他人を批判するデメリット
- 第19回場帖トレーダーにオススメ 4冊の教科書
- 第20回FX運用法の探し方 グーグル検証方法
- 第21回場帖記入 2年続けるとわかる事
- 第22回「勝率100%」や「元本保証」の悪質商法にひっかからない方法
- 第23回絶好調は破滅の入り口
- 第24回FX年間利益1億のイメージ
- 第25回最後に勝ち組になれる人
- 第26回FX 運用法の見極め