スワップ両建 4つのメリット |FX版つなぎ売り
前回紹介した「利益増加のための両建」についてメリットとデメリットをまとめてみます。今回はメリットです。今回始めてこの記事を読まれる場合は前回の説明からお読みになって下さい。
4つのメリット
メリットは大きく4つあげられます。
- 為替リスクほぼゼロなので今後急落しても含み利益は確保される。
- 年数%くらいではあるが利益が増やせる。
- ポジション変化も出来る。
- 冷静になって今後の検討ができる。
ここで書いている売買事例はこれです。
1つづつ簡単に補足させていただきますね。
急落しても含み利益は確保される。
このやり方は、豪ドルの買いポジションと売りポジションを作る両建てにするので、為替リスクほぼゼロ状態となります。
両建てを維持する限り、豪ドルが突然急落してもこれまで買いポジションで作った含み益が確保されることになります。
前回の私のケースでは、93.5円で30万豪ドル買いポジションがある状況でその内20万豪ドルについて約96.6円で売りポジションを作ることで両建状態にしています。
20万豪ドル買いポジションについては96円の段階で約60万円の含み益があります。これに96.6円の売りポジションを作るので以下のような形になります。
- 93.5円 20万豪ドル買いポジション 含み益 約60万円
- 96.6円 20万豪ドル売りポジション 含み益 0円
- 合計損益 約60万円
この両建状態で5円下落して91.6円になると以下のようになります。
- 買いポジション 含み益60万円⇒含み損 約40万円
- 売りポジション 0円⇒含み益 約100万円
- 合計損益 約60万円
含み益は売りポジションに移ることになりますが、両建全体として60万円に利益が確保された状態で推移します。
この状況で利益がすこしづつですが出ます。
年数%くらいではあるが利益が増やせる。
この両建ては、買いスワップポイントの高いと売りスワップポイントの低いDMM.COM証券を使った異業者両建の形になっています。
そのため、両社のスワップポイント差分だけ利益がほぼ毎日発生します。
前回の計算では1万豪ドル両建で16円でした。
前回記事:利益増加のための両建
20万豪ドルですので、1日あたり320円となります。両社のスワップポイント水準に変化が無ければ1ヶ月このまま維持しておくことで320×30日分=9600円と約1万円の利益が増えます。
このときはその日の内に売りポジションを決済しているのですが、もしも翌日以降に持ち越していればこの利益が発生したことになります。
次回、書きますが両建にはスプレッドとポジション約定値という不確定要因があります。ここでは、その影響を除いて単純に考えています。
ポジション変化も出来る。
このやり方は、その後の相場変動に合わせて様々なポジション操作ができます。
今回も50銭くらい下落したところで一旦決済しています。
参考事例:ブログ記事
- 一定期間放っておいて、両ポジションを決済する。
- 売りポジションで天井圏の往来相場を狙う。
- 下げ相場で、売りポジションを活かす。
上記3つにつていは既に前回紹介済みです。これ以外にも「うねり取り」「リズム取り」に組み込む形もあります。
- 上げ相場は買いポジション
- 転換期は両建併用
- 下げ相場に移るに従い売りポジション増加
リズム取りの立花義正さんの著書で紹介されている買いポジションから売りポジション中心へと移っていくポジション操作です。
このやり方は、売りポジションの損切りも併用します。
これは、高度な技術を必要としますがうまく使えるようになれば利益を大きく伸ばせます。
私の場合は、一応こういうシナリオを持っています。
- 上げ相場が続くうちは定期的に両建てにして往来相場をとりつつ天井を待つ。
- 下げ相場に入ったら両建状態にして異業者両建状態で利益を取りつつ売りポジションである程度の利益を確保する。
今の豪ドル買いポジションは基本的にはあまり減らさない方針でいます。
安倍政権の強力な円安誘導路線は、このままいけばインフレ経済突入の可能性も充分にあります。そうなると、一時的な円高はあっても長くは続かず、長期の円安傾向が続くかもしれません。
普段、ニュースを無視する私も安倍政権の動きは注視しています。
冷静になって今後の検討ができる。
この形の両建は、慣れてくると肩の荷が降りて楽になる感じがあります。
気持ちが楽になると、ポジション全体の欠点や失敗について冷静に考え判断することが出来るようにもなります。
含み損もそうですが、含み益も大きくなってくると重荷に感じる時もあります。そういうときに一旦両建てにしてみて落着くのも良いかもしれません。
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