FX両建て 資金移動のイメージ
今回は、ポジション作成後の資金移動についてまとめてみます。
この資金移動は特にテクニックが必要なわけではありません。なれれば誰でも簡単に出来ます。
南アフリカランド 両建ポジション移動パターン
ポジションを10.00円で10万両建したと仮定します。資金配分は基本どおりでいきます。
参考:資金管理編 基本形とFXプライム byGMO特殊形 FX両建ての注意事項
- 買い10万円
- 売り10万円
- 待機資金15万円
- 合計35万円
この資金バランスは南アフリカランドの値動きで変化していきます。
銀行の待機資金15万円を買い口座に入金。下げ相場が続くようならばそのままにする。私は、南アフリカランド両建てでは両建値から0.1円以上動いたくらいですぐに待機資金を含み損口座に入れるようにしています。
それは、南アフリカランドは崩れだすと下げのスピードが加速する傾向にあるからです。このため、かなり余裕をもって動くようにしています。
勿論、待機資金全額でなくてもかまいません。私は、下げの動きが強そうなときは、15万円全額動かすようにしています。
これにより資金バランスはこうなります。
- 買い10万円+15万円=25万円
- 売り10万円
- 待機資金0円
- 合計35万円
流れが下げ相場のままであれば、このままで暫くは資金移動は不要です。
忙しくなるのは、ここで往来相場となるときです。
状況次第ですが、この時点で入れてあった待機資金15万円のうち、10万円を銀行口座に戻します。これは、今後上昇相場になれば、売りポジションに含み損が出る可能性もあるためです。
これにより資金バランスはこうなります。
- 買い10万円+5万円=15万円
- 売り10万円
- 待機資金10万円
- 合計35万円
こんな感じで、両建値+0.2〜0.3円くらいの間で往来相場となるときは、資金移動をちょこちょことすることもありえます。
でも、今のところあまり頻繁な資金移動の経験はありません。今後はあるかもしれませんが、しょっちゅうあるわけではないので、あまり神経質になる必要はありません。
さて、この後にランンドが再び下落開始したと仮定しましょう。
下落相場に入れば、再び買い口座に資金注入をすることになります。その1の段階で15万円を入れておけば0.5+1.5=約2円の余裕があるため、8.8円まで下がってもロスカットの心配はいりません。
売りポジションには、大きな利益が乗っているため全体として含み損が増えるようなこともありません。
でも、ここまで下げてくると念のため買いポジション口座への追加資金注入を検討し始めます。最後の資金移動となるこの形です。
売りポジション口座の余裕資金 ⇒ 買いポジション口座に移動
移動資金枠としては、3〜5万円くらいです。この資金移動はかなり余裕を持って行います。
それは、「銀行を経由」するため日数がかかるからです。
先程までの資金移動は「銀行⇒FX業者」が中心なので、資金移動にかかる時間は早ければ1分程度です。
しかし、この資金移動はヘタをすれば3日くらいかかります。8.8円であればロスカットされる可能性のある8.0円まではかなり余裕があるためこの3日間は大丈夫だと思われます。
仮に4万円を動かした場合、資金バランスはこうなります。
- 買い10万円+15万円+4万円=28万円
- 売り10万円ー3万円=7万円
- 待機資金 0円
- 合計35万円
この資金移動の間に激しく暴落して8円を割るケースもあるかもしれません。
そういう時は、一旦両建てを決済して利益確定します。
ちなみにスワップポイントサヤ取りポジションは、暴落時決済はしやすく利益を大きくしやすい傾向にあります。大きく下落するときは、流れがわかりやすいからです。
この時は、買いポジション損きりして、売りポジションで利益をいつもより大きく取ってきています。
この辺はあとで書きますが、大きな暴落相場はこの運用法にとっては決済利益を増やすチャンスでもあります。
ちなみに、このパターンで決済すると、大体こんな感じの決済となります。
暴落後での決済は、「売りポジション大幅利益・買いポジション大幅損失」で、合計して利益というのが基本パターンです。
それともう一つ、4万円移動について疑問に思われた方もいるかもしれません。余裕資金は5万円くらいはあるので5万円が良いのではないかと思うかもしれません。
これは、売りポジション側からの移動だからです。
売りポジションには毎日「スワップポイント支払いが発生」しています。売りポジション口座は、証拠金が毎日スワップポイント分だけ減っていくのが当たり前の状況で、売りポジション口座からの資金移動はその辺にも配慮しておく必要があります。
逆に買いポジション口座は、毎日買いスワップポイント分だけ証拠金が増えていきますので、事情が異なります。
ここは、ちょっと注意しておいて下さいね。
特に、のないDMM.COM証券を売りポジションで使う場合は、余裕資金ギリギリまで資金移動が可能になります。でも、出金可能額を全て移動させると、その口座で発生するその後の日々のスワップポイント支払いが出来なくなります。
10万通貨で毎日100円程度の支払いでも1ヶ月もすれば3000円になります。
なので、最低でも10万通貨につき1万円くらいの余裕は残しておくようにしています。
スワップポイントサヤ取り 目次
FX業者のスワップポイント差を利用した運用法、スワップポイントサヤ取りの連載です。為替リスクほぼゼロで利益を出していくのがこの運用法の長所です。2つのFX業者を使って行う運用法で、現在の通貨ペア別の最適組合せは以下を参考にされてください。
確実性が高い分だけ、利益率は低くなるのですが、安全重視の運用をしたい方に合います。ただ安全性確保には基本事項を守っていく必要があります。まずは、以下の記事で基本事項の確認ができます。
- 第1回サヤ取り 最強伝説
- 第2回スワップポイントサヤ取りとは?
- 第3回サヤ取り業者選定と最近の傾向
- 第4回FX売りポジション用 有力業者2社比較
- 第5回スワップポイントサヤ取り ポジション作成の目安
- 第6回FX両建て必勝維持のための300万決済
- 第7回資金管理編 基本形
- 第8回異業者両建て 銀行選びが案外重要
- 第9回FX両建て 資金移動のイメージ
- 第10回資金移動
- 第11回為替リスクほぼゼロであるがゆえの欠点
- 第12回FX含み益ポジションからの資金移動について
- 第13回スワップポイントサヤ取り 4つのリスク
- 第14回南アフリカランド円両建て スプレッドにご注意
- 第15回両建で失敗する人はほとんどこのリスクに引っかかる
- 第16回両建ポジション作成 4つのステップ
- 第17回異業者両建利益計算誤解の主因 評価損益計算方法
- 第18回両建運用 入出金にご注意 口座凍結・過去に遡って無効も有
- 第19回両建ポジションのスプレッドを狭くする工夫
- 第20回異業者両建での成功・失敗の目安
- 第21回南アフリカランド円暴落 じつはチャンス
- 第22回ゆるい円高は有利? FX両建都市伝説検証
- 第23回大証FXの運命とポジション作成お得な日
- 第24回FX両建て 利益を増やすための応用編
- 第25回南アフリカランド円売買タイミング検証
- 第26回南アフリカランド円買いで勝てるシナリオ作れず断念
- 第27回南アフリカランド円FX業者 裁量トレードはここを使う
- 第28回スワップポイントサヤ取り 手順まとめ
- 第29回株券担保FX スワップポイントサヤ取り編
- 第30回代用有価証券でFX両建 メリット・デメリット
- 第31回スワップポイントサヤ取り 最終回