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トルコリラ円両建て 注意すべき局面

トルコリラ円 最悪のシナリオ 2021年3月 2

 

トルコリラ円の両建て運用での資金を増額しています。

 

 

慎重すぎるという意見もあると思いますが、私なりに「最悪のシナリオが起きても強制ロスカットされない余裕」を考えての対応です。

 

これは、トルコリラ円の乱高下は今後も当面続きそうだという懸念があるためです。

 

 

【超不安要因】トルコ中銀 カブチオル新総裁の考え方

 

カプチオル新総裁が、今後どのような政策を打ち出すかはまだわかりません。

 

怖いと感じるのは、エルドアン大統領の「インフレ率上昇を抑えるには利下げが必要」という説を支持していると言われている点です。

 

トルコのインフレ率は、ここのところ14〜15%と高目に推移しています。

 

これを押さえこむために、トルコの政策金利は19%もの高水準で推移してきました。

 

もしも、インフレ率が高水準のまま金利引き下げを始めた場合、トルコリラが更に大きく下落する可能性があります。

 

それも他の大きなニュースと重なったり、サプライズ的な演出がされたりすれば、今週月曜日のような一気に数円急落もありうるかもしれません。

 

両建てポジションを強制ロスカットされずに維持するためには、更なる最悪のシナリオも想定して、最大の配慮を払っていかねばなりません。

 

そこで、過去20年の値動きをみながら、今後の最悪の想定をしてみました。

 

トルコリラ円月足からみた最悪の下落シナリオ

 

トルコリラ円 最悪のシナリオ 2021年3月

 

トルコリラ円の2006年10月からの約15年の月足グラフです。

 

2007年には約100円だった為替値が現在13円台です。

 

スワップポイントサヤ取りのような両建て運用では、上げても下げても問題はありません。

 

両建てポジションでスワップポイント差を利益に変えていくのが目的だからです。

 

でも、今週月曜日のような急変動は背筋がヒヤリとします。

 

 

15円から一気に12円台です。私も買いポジションに5円以上の余裕を持たせてあったとはいえビックリしました。

 

これだけ動くと、両建てポジションのうち買いポジションが強制決済されてしまうからです。月曜日のような急落のあとは急騰となることが多く、今回も12円台まで下げて始まって14円前後まで上げています。

 

「スプレッド拡大」「約定拒否」という現象も起こりやすいので、買いポジションは12円台ロスカットされて売りポジションはなかなか決済できかったりするのです。

 

 

相場は想定外のことが突然起こります。

 

今回の件も、トルコ中銀総裁更迭は大ニュースではあるものの、ここまで大きく動くとは思わなかったです。

 

ここ15年の月足を、今後の最悪のシナリオを想定するという視点でみると、注目すべき月が2つあります。

 

トルコリラ円 変動の激しかった月(2006年10月〜2021年3月)

 

  • 2008年10月:始値83.47円⇒安値52.617円:下落幅37.0%
  • 2018年6月:始値22.712円⇒安値14.621円:下落幅35.6%

 

*始値:その月の最初の値・安値:その月の最安値

 

短時間での急落がどれくらいの規模で起きたのかはわかりません。

 

ただ、これだけの下落ですので、日中も相当な値動きがあったのは間違いありません。

 

これと同じ基準でみると、今回はこうなります。

 

  • 2021年3月:始値14.192円⇒安値12.255円:下落幅13.6%

 

かなり落ちたとはいえ、下落率でみれば前の2カ月ほどではありません。

 

この現状をもとに、必要資金をどうするかを検討しました。

 

最悪のシナリオを想定した必要資金

 

最悪のシナリオは、今月に上の2つの月並みに下落することを想定して「必要資金をどれくらいにするか」を検討しています。

 

仮に、今回の下落率が一時的に37%に達すると想定すればその下落幅は5.25円ほどになります。

 

これが短時間で発生するとすれば、スプレッドの急拡大も同時に起こります。

 

この状況で、精神的に落ち着いた気持ちでいるためには7円くらいは余裕を持たせておくべきかなと思います。

 

ということで、以下のようにしました。

 

トルコリラ円 1万通貨の資金配分

 

  • 1万通貨の必要証拠金:約5.2千円(トルコリラ円 13円時点)
  • 1万通貨買いポジション口座入金額:8万円(約7.5円の下落に対応・その後も7円の変動に備えた余裕を維持する)
  • 1万通貨売りポジション口座入金額:5万円(約4.5円の上昇に対応・その後も4円の変動に備えた余裕を維持する)
  • 予備資金 1万円(大きく値が動いた時に追加入金する資金)
  • 1万通貨両建てで準備する資金合計 14万円

 

トルコリラ円の値動きが安定するまでの短期基準です。

 

暴騰も意識する理由

 

対応幅は、下げで7円・上げで4円です。

 

短時間で大きく上げる可能性は薄いと見ているものの4円といつもよりは大き目の余裕を持たせています。

 

これは、「新総裁の政策が大成功」という可能性も考慮したものです。

 

経済は生き物ですので、理論的にはあり得ないことですが「金利引き下げてインフレ率が下がる」ということが現実に起こるかもしれません。

 

そうなれば、大サプライズでトルコリラ円は短時間で急騰なんてことが起こりえます。

 

暴落だけ気にしていると、暴騰への備えが甘くなるので、それに対応した次第です。

 

余裕資金確保するための2つの方法

 

余裕資金の確保は、現実には2つの方法で行います。

 

  1. 追加資金入金
  2. 両建てポジション減らす

 

資金を追加する余裕があれば入金しますが、そうでないときはポジションを減らします。

 

こういう大変動が続きそうな時期は、ポジションを一旦決済してしまうというのも良い選択です。

 

ここまでやれば、相当な事が起きても両建てポジションを維持していけるのではないかと思います。

 

これ以上の最悪のシナリオがあるとすれば、「エルドアン大統領が倒れる」とか「紛争・武力衝突」的なもので、そこまでいったら損きりしてでも手を引くことを検討するつもりです。

 

以上、無理のない運用を続けるために、私自身が考えていることと基準をまとめた次第です。少しでも運用の参考になれば幸いです。

 

スワップポイント状況は下記ページにて確認できます。

 

 

必要資金目安は、下記ページにて状況に応じて変更しています。

 


2021/03/24


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