両建運用 煩雑な入出金にご注意 口座凍結・過去に遡って無効も有?? 無視できないDMMFX規約変更
2013年7月20日よりDMMFXで両建運用にも影響があるかもしれないと思われる規約改定が行われています。今回は、連載途中ですが急遽その内容をご紹介させて頂きます。
取引とは関係のない入出金を繰り返す行為が禁止事項
今回のDMMFX規約改訂で2つの項目が禁止事項に追加されています。
- 短時間での注文を繰り返し行う行為
- 取引とは関係がないと思われる入出金を繰り返し行う行為
前者はスキャルピング系の取引を想定しての事項であるのは容易に推測できます。後者は、もしかすると異業者両建やここで紹介しているスワップポイントサヤ取りのような取引を想定しているのかもしれません。
入出金は取引と関係あるという意見もあるかもしれませんが、DMMFXさん側からみたら売りポジションが建っているだけで入出金をちょこちょこされるだけでDMMFXさんでは入出金手数料の負担があるだけにすぎません。
この意味で見れば「取引と関係ない入出金」と判断される可能性もあります。
NZドルや豪ドルで同様のスワップポイントサヤ取りをDMMFXを使ってやっている方も多いようで、中には入出金が煩雑となっているケースもあるのかもしれません。
そういう場合は、この規約改定に引っかかるかもしれません。
いずれにしても、こういう規定ができた以上意識しておかねばならないですね。
罰則も厳しい
この規定違反による罰則も厳しいです。禁止事項の最後にはこう書かれています。
前項の禁止行為が行われた場合、当社は当該口座を凍結し、過去に遡り約定を無効とすることができるものとします。これにより不足金が発生した場合、当該不足金について当社はお客様に請求できるものとします。
口座凍結で出金だけならまだ良いのですが、過去に遡り無効・・にされると大損に繋がりかねません。
「取引とは関係がないと思われる入出金を繰り返し行う行為」の繰り返しが月に何回なのかなどはわかりません。
月1回や2回程度の入出金で口座凍結までされるとは思えませんが、油断はできません。
厳しい規約です。
メリットもあるかも
今回の規約改正は、メリットもあるかもしれません。このDMMFXに限らずGMOクリック証券などでも似たような規約改正をしています。
この背景には、FXの新規制があると言われています。この新規制には「不利な方にばかりスリッページを発生させてはいけない」という内容のものがあります。
約定時にスリッページが発生する際、これまではどちらかと言えば不利になることがどこの業者でも多かった気がするのですが、これからはスリッページが不利に発生しすぎるFX業者は新規制の対象となります。
FX業者では、今後いままで以上にスリッページを有利に発生できるような仕組みを構築していくだろうと思われます。そのため、高速すぎり売買のためにカバーが間に合わないスキャルピング系の取引を規制しているという背景もあると推測されます。
不利なスリッページが減れば、この運用で両建ポジションを作る際にも今よりも有利な約定値が期待できます。劇的に変わることはないとは思うのですが、ちょっと楽しみです。
今後の私の対策
これらより、当面はこうしようと思っています。
「DMMFX口座からの資金移動は極力行わない。」
余裕資金をもう少し増やして対応していきます。
今のところ、DMMFXと大証FXとの南アフリカランド円スワップポイント差は40円で新規ポジションを作る予定はありません。入出金を行わずに売りポジションを持つだけで規約違反になることはないはずなので、このまま様子をみます。
現在のポジションを維持したまま、含み損が膨らむときは入金をしますが、その後下落して買いポジション側で含み損が膨らんで資金不足が起きるようなときは全ポジション決済を検討したいと思っています。
この規約改正の影響は別の視点でみることもできます。
この規制により、高レバレッジでの両建運用は大きく減るだろうと思います。それにより、この運用法を利用する投資家も減ると思われます。
もしもそうなるとすれば、参加者が少ない分だけスワップポイントは安定しやすくなると思われ、今まで以上に安定した運用が可能になるかもしれません。
入出金を繰り返すことなく、資金に余裕をもたせて安定した利益を確保していければと思っています。
スワップポイントサヤ取り 目次
FX業者のスワップポイント差を利用した運用法、スワップポイントサヤ取りの連載です。為替リスクほぼゼロで利益を出していくのがこの運用法の長所です。2つのFX業者を使って行う運用法で、現在の通貨ペア別の最適組合せは以下を参考にされてください。
確実性が高い分だけ、利益率は低くなるのですが、安全重視の運用をしたい方に合います。ただ安全性確保には基本事項を守っていく必要があります。まずは、以下の記事で基本事項の確認ができます。
- 第1回サヤ取り 最強伝説
- 第2回スワップポイントサヤ取りとは?
- 第3回サヤ取り業者選定と最近の傾向
- 第4回FX売りポジション用 有力業者2社比較
- 第5回スワップポイントサヤ取り ポジション作成の目安
- 第6回FX両建て必勝維持のための300万決済
- 第7回資金管理編 基本形
- 第8回異業者両建て 銀行選びが案外重要
- 第9回FX両建て 資金移動のイメージ
- 第10回資金移動
- 第11回為替リスクほぼゼロであるがゆえの欠点
- 第12回FX含み益ポジションからの資金移動について
- 第13回スワップポイントサヤ取り 4つのリスク
- 第14回南アフリカランド円両建て スプレッドにご注意
- 第15回両建で失敗する人はほとんどこのリスクに引っかかる
- 第16回両建ポジション作成 4つのステップ
- 第17回異業者両建利益計算誤解の主因 評価損益計算方法
- 第18回両建運用 入出金にご注意 口座凍結・過去に遡って無効も有
- 第19回両建ポジションのスプレッドを狭くする工夫
- 第20回異業者両建での成功・失敗の目安
- 第21回南アフリカランド円暴落 じつはチャンス
- 第22回ゆるい円高は有利? FX両建都市伝説検証
- 第23回大証FXの運命とポジション作成お得な日
- 第24回FX両建て 利益を増やすための応用編
- 第25回南アフリカランド円売買タイミング検証
- 第26回南アフリカランド円買いで勝てるシナリオ作れず断念
- 第27回南アフリカランド円FX業者 裁量トレードはここを使う
- 第28回スワップポイントサヤ取り 手順まとめ
- 第29回株券担保FX スワップポイントサヤ取り編
- 第30回代用有価証券でFX両建 メリット・デメリット
- 第31回スワップポイントサヤ取り 最終回