スワップポイントサヤ取り 4つのリスク
どんな運用法にもリスクはあります。スワップポイントサヤ取りにも大きく4つのリスクがあります。
補足:2015年のスイス・ショックを受け5つ目のリスクを追加しています。
参考記事:スイス・ショックに学ぶ
4つのリスクとは?
スワップポイントサヤ取りには、大きく4つのリスクがあります。既に説明済みの部分もあるのですが、ポジション作成のコツに入る前にそのリスクを復習しておきましょう。
ほとんど何もしなくていいからこそ、リスクの理解は大事です。スワップポイントサヤ取りは、運用力は必要ありません。それ故に、リスクを把握しておかないと思わぬ損失を招くことになります。小さな利益をコツコツ積み上げていく運用法だけに大きな失敗は取り返すのに時間がかかるという意味もあります。。
無理さえしなければ大丈夫なんですけどね。
リスクその1 資金管理
4つのリスクのその1は、資金管理です。これについての詳細は既にこの連載で説明済みです。
重要なので、念のために復習しておきましょう。
- 準備:まず銀行選びが大事
- 資金配分の基本形
- 資金移動の基本パターン
- そして、FXプライム byGMOの特殊パターン
この辺の注意事項に留意して、使う業者の証拠金ルールを理解しておけば心配は要らないと思います。
ポジションを作る前の準備が大事なところが、他の運用法とは大きく違うところです。
大証FXをスワップ投資でも使っている方であれば問題はないのですが、入出金銀行などで使う銀行がいつもとは違うことが多いのでご注意くださいませ。
資金移動については、大体ロスカットまで0.5〜0.8円くらい余裕がある段階で動くようにしています。
リスクその2 スワップ変動リスク
スワップポイントは日々変動しています。南アフリカランドは、変動の少ないほうなのですがそれでもいつも同じということはありません。
過去の推移を辿っていただくと、ちょっとづつですが、変動していることが確認できます。
ただ、少しくらい変動しても買いポジションを作った業者のスワップポイントが売りポジション業者のスワップポイントよりも高ければそれほど利益が出続けるのであまり問題はありません。
不可解なスワップポイント変動への対応
怖いのは「不可解なスワップポイント変動」です。
例えば、上記ページで5月8日のスワップポイント比較をご覧下さい。書き出すとこうなっています。
- 買い 大証FX: +152円
- 売り FXプライム byGMO −150円
- 参考 DMM.COM −100円
いつもは、80〜100円くらいで低いはずのFXプライム byGMOのスワップポイントがー150円まで跳ね上がっています。しかも、DMM.COM証券など他社のスワップポイントにはほとんど変動がありません。
これだけ見ると「DMM.COMの方が良いかも」と思うかもしれませんが、DMM.COM証券さんでも過去に同様の変動がありました。
どこの業者さんでも起きる現象だと思ったほうが良いです。
この場合の対応策は予め決めておくようにしましょう。参考までに、私のルールをご紹介します。
不可解なスワップポイント変動 私の対処法
私の場合は、こうしています。
「時期をみて両建ポジションを決済する」
利益が少なくなってもそのまま持ち続けることも多いのですが、逆転したりほとんど利益が出なくなってきたら、一旦決済することを検討し始めます。
これまでの「不可解なスワップポイント変動」は、長くてもだいたい数ヶ月くらいで終わっています。結果論でいけば、そのまま持っていれば良かったのですが、そういうケースばかりではないだろうと思っています。
これまでは、ちょっとスワップポイントを引き上げれば大量の売りポジションが決済されたと推測されるのですが、今後はわかりません。
「売りスワップポイント引き上げは一時的」・・・と考えて長持ちする投資家が増加するとこの状況が長く続くケースもでてくるかもしれません。
この運用法では「損をしないこと」を重視していますので、無理はせずに一旦ポジションを決済して次のチャンスを待つようにしています。
ちょっと辛いのは両建ポジションを作成してすぐに「不可解なスワップポイント変動」に遭遇したときです。私も何度かあります。南アフリカランドでは一回だけですが、そういう状況になったときは「今回は運が悪いかな」と諦めるようにしています。
今のところ無難に切り抜けてはいますが、たまには損きりにもなることもあると思ってはます。
損きりの額自体は大したことはないんですけどね。
もしも、皆さんが同様の状況になったらあまり引っ張らないことをオススメしておきます。その現象が数日で終わるのか、数ヶ月続くのかは誰にもわかりません。
ちょっと損きりになることがあっても、次のチャンスで取り返せばいいだけです。
スワップポイントサヤ取り 目次
FX業者のスワップポイント差を利用した運用法、スワップポイントサヤ取りの連載です。為替リスクほぼゼロで利益を出していくのがこの運用法の長所です。2つのFX業者を使って行う運用法で、現在の通貨ペア別の最適組合せは以下を参考にされてください。
確実性が高い分だけ、利益率は低くなるのですが、安全重視の運用をしたい方に合います。ただ安全性確保には基本事項を守っていく必要があります。まずは、以下の記事で基本事項の確認ができます。
- 第1回サヤ取り 最強伝説
- 第2回スワップポイントサヤ取りとは?
- 第3回サヤ取り業者選定と最近の傾向
- 第4回FX売りポジション用 有力業者2社比較
- 第5回スワップポイントサヤ取り ポジション作成の目安
- 第6回FX両建て必勝維持のための300万決済
- 第7回資金管理編 基本形
- 第8回異業者両建て 銀行選びが案外重要
- 第9回FX両建て 資金移動のイメージ
- 第10回資金移動
- 第11回為替リスクほぼゼロであるがゆえの欠点
- 第12回FX含み益ポジションからの資金移動について
- 第13回スワップポイントサヤ取り 4つのリスク
- 第14回南アフリカランド円両建て スプレッドにご注意
- 第15回両建で失敗する人はほとんどこのリスクに引っかかる
- 第16回両建ポジション作成 4つのステップ
- 第17回異業者両建利益計算誤解の主因 評価損益計算方法
- 第18回両建運用 入出金にご注意 口座凍結・過去に遡って無効も有
- 第19回両建ポジションのスプレッドを狭くする工夫
- 第20回異業者両建での成功・失敗の目安
- 第21回南アフリカランド円暴落 じつはチャンス
- 第22回ゆるい円高は有利? FX両建都市伝説検証
- 第23回大証FXの運命とポジション作成お得な日
- 第24回FX両建て 利益を増やすための応用編
- 第25回南アフリカランド円売買タイミング検証
- 第26回南アフリカランド円買いで勝てるシナリオ作れず断念
- 第27回南アフリカランド円FX業者 裁量トレードはここを使う
- 第28回スワップポイントサヤ取り 手順まとめ
- 第29回株券担保FX スワップポイントサヤ取り編
- 第30回代用有価証券でFX両建 メリット・デメリット
- 第31回スワップポイントサヤ取り 最終回