ドルコスト平均法 利益確定までのルール
買いポジションを作成してその後に上昇したら利益確定ルールの出番です。利益確定までのルールは4つ設定しています。利益確定手前で買いポジションを止めるルールと実際の利益確定基準の2つに分かれています。
利益確定までのルール
- 買い平均値より10円以上上昇したら新規買いポジション一時停止
- 全体の買い平均値より15円以上上昇したら利益確定検討
- 個別ポジション買値より20円以上上昇したら利益確定検討
- 個別含み益がスワップ込みで3倍になったら利益確定検討
簡単すぎると感じるかもしれませんね。でも、この運用法はこれでいいと思っています。あまり説明はいらないかもしれません。ただ、誤解されたくはないので説明させてください。
買いポジション一時停止ルール
「買い平均値より10円以上上昇したら新規買いポジション中止」
これは、基本ルールその8とは意味が異なります。
基本ルール8は「買い平均値より10円上昇しなくても買いたくない月は買わない」という緩やかなものでした。
これに対して利益確定ルールのこの規定は「買い平均値より10円上昇したら必ず新規買いポジションを一時停止する」という強制力があります。
これは利益確定の準備とともに高値掴みをしないためのルールでもあります。
買い平均値から10円も上昇するというのは、相場自体がかなり加熱してきているときでもあります。私のような弱い人間は、加熱しているとわかっていてもついつい買ってしまうので強制力のあるルールで押さえ込むようにしています。
強制力があるといっても罰則は特にありません。
たまたまですが、この記事を書いている2013年3月の状況がそれに近くなっています。ちなみに、私のこの時点での買い平均値は現在88.2987円です。
参考:現在の合計ポジション
4月も豪ドル高値圏が続くようであれば見送りで検討中ですとこの連載では書いてきました。ただ、4月の豪ドル値が買い平均値より+10円高の98.2987円以上の値であれば検討するまでもなく買い見送りとなります。
このルール説明する頃にはちょっと下げているかもしれないと思っていたのですが、豪ドルの勢いは強いですねぇ。
このルールに該当するのは、今回のように豪ドルが数ヶ月にわたり上昇し続けたようなときです。
こういう時は、同じ勢いで反動もよくあります。
急騰の後は急落・・・これま何度も起きたパターンです。今後も上昇が続く可能性は勿論あります。でも、急騰のときにガンガン買ってやられるリスクを考慮しました。
2013年現在、ここ数年の豪ドルは70円台〜90円台を往来する値動きをしています。買い平均値から10円上昇というのはこの20円幅の値動きでは、調度天井付近まで上昇したときとなりますので、そこを当面の目安として設定した次第です。
豪ドル変動価格帯が移動したときの対応
このルールには問題点がひとつあります。
「豪ドルの変動価格帯が移動したときには全く買えなくなる」
先程も書きましたが、ここ数年豪ドルは大体70〜90円の範囲で動いていました。この純ドルコスト平均法は、かつての安値である50円台まで下げても続けられる運用を想定しています。
ただ、逆に上昇し続けたときにちょっと困るかもしれません。
今の上昇がずっと続き100円・110円台に突入していったときにその変動価格帯が上に移動してしまったような時です。
「現在の70〜90円 ⇒ 100〜120円の範囲で動く」
こうなると買い平均値から10円上昇の98円を超えた範囲で豪ドルが動くことになり、「10円以上上昇したら買い停止」のルールがある限り毎月3万円入金だけで全く買えないという事態が想定されます。
こういう時は、まずはじっくりと観察します。価格帯が本当に上に動いたかどうかの判断はすごく難しいからです。
数年前に豪ドルが50円台まで落ちたのですが、その直前に豪ドルが105円くらいになった時期が良い例です。
豪ドルが105円くらいになった頃は、今後は一時的には90円台まで落ちることがあるかもしれないが基本的には110円台・120円台を目指すと本気で思われていました。
でも、現実にはそうはならならずに50円台まで落ちていきました。
一時的に全く買えなくなる時期もあるかもしれません。ただ、半年も一年も全くポジションを作らないということはないだろうと思っています。
上昇を続ければ利益確定基準に該当して大きな含み益を持つポジションを決済検討することになるからです。
ご存知のとおり、為替変動には大きな波があります。買い平均値から大きく上昇するようなときには適度にポジションを決済していきます。
含み益が貯まっている買い値の低いポジションを決済すれば、買い平均値は高くなっていくので、買い平均値よりも10円以上高いという状況は解消されることになるだろうと思っています。
利益確定は、買い平均値よりも15円上昇が目安なので「1500pips以上」です。
これは、これまでの経験から無理な水準ではないと思っています。利益確定基準は3つあります。
詳細は次回書きます。
FX積立 純ドルコスト平均法 理論編 目次
- 第1回FXを使って10年で1000万円つくるには
- 第2回10年で1000万円のシナリオ FXを使って月3万円積立
- 第3回FXドルコスト平均法 現実運用から感じる効果と怖さ
- 第4回キヨヒサより有利にポジションを作る方法
- 第5回レバレッジ5倍でスワップポジション作り続ける理由
- 第6回予備資金の役割 FX純ドルコスト平均法のポイント
- 第7回定期買いと下げ相場への対応
- 第8回暴落時代に始めたドルコスト平均法 体験談
- 第9回FX積立 やる気がおきないときの対応
- 第10回ドルコスト平均法 利益確定までのルール
- 第11回FX1000pips以上 3つの利益確定基準の根拠
- 第12回FX利益 2倍返し・3倍返し 当たり前の理由
- 第13回運用停止ルール 純ドルコスト平均法のやり方
- 最終回銀行積立とFX積立 1000万円作るならどっちが有利
- 補足レバレッジ下げるスワップポイント効果一覧表
- 補足純ドルコスト平均法 予備資金を入れた効果表
運用状況は以下を参考にして下さい。