NYダウー日経225サヤ取り 2口座比較とメイン口座にしている理由
サヤ取りで使っている「くりっく株365口座」と「GMOクリック証券CFD取引口座」についてそれぞれまとめてきました。
今回は、2口座の比較です。
くりっく株365をメイン口座とする理由、それと今後はGMOクリック証券を使う機会もでてきそうですので、その辺も触れさせていただきました。
比較その1:スプレッド・手数料
スプレツドは、全般的にGMOクリック証券の方が良いことが多いようです。
GMOクリック証券は手数料も無料です。それだけでスプレッド3〜5の差に匹敵します。
「スプレッド+手数料」の売買条件であれば、くりっく株365よりGMOクリック証券の方が優位な状況は当面続きそうな気がします。
ただ、今後はわかりません。
くりっく株365で「マイナススプレッド」が提示される状況もでてきているからです。
現在行われている「マーケットメイカー」の新規募集も提供スプレッドを更に狭くすることが目的の一つのはずです。
これらの取り組みにより、くりっく株365の平均スプレッドが3以下ぐらいまで縮小するようなら、立場が逆転することもありえます。
比較その2:必要証拠金・レバレッジ
GMOクリック証券の必要証拠金は最大レバレッジ10倍と低いながらも固定されています。
これに対して、くりっく株365の必要証拠金は市場の変動率も考慮された形でレバレッジは固定されていません。
昨年以前は、レバレッジ30倍以上の取引ができる時期もありました。
現在はレバレッジ12〜15倍ですので、1枚のポジションに必要な資金は昨年よりも2倍以上に増えています。
ここのところのコロナ・ショック相場で変動率が大きく上昇したのが、くりっく株365の必要証拠金増の背景にあると思われます。
大きな変動はあるものの、ほとんどの時期で1枚のポジションに必要な資金はくりっく株365の方が少なくて済むことが多いです。
比較その3:各種調整金
くりっく株365・GMOクリック証券CFD取引ともに、配当金や金利相当額を反映する調整金が発生することは、既に書きました。
- くりっく株365:金利相当額と配当相当額
- GMOクリック証券:価格調整額
それぞれ仕組みも発生頻度も金額も違います。
正直なところ、ここの違いで「どちらの口座が有利か」というのは判断できません。
ただ、ポジションを作る時には意識しておくようにしています。
- 3月・9月末⇒くりっく株365日経225で大型配当がある。
- 3・6・9・12月⇒GMOクリック証券価格調整額発生月
- くりっく株365NYダウ⇒配当相当額が結構な頻度で発生する。買いポジションでは受取だが売りポジションでは支払で、保有期間が長いと大きな金額になることがある。
2020年6月現在であれば、この3点くらいを意識しています。
ちょっと注意を要するのは、「NYダウの配当相当額と米国30の価格調整額」です。
NYダウは、昨年までは金利上昇により「配当相当額」と「金利相当額」がほぼ同水準になっていました。
米国30も、価格調整額で大きな金額が発生することは稀でした。
どちらの口座でも、サヤ取りでこの調整金をを意識する必要はなかったのです。
ただ、コロナ・ショック以降米国金利の大幅低下により、変化がでてきています。
参考記事:米国30 価格調整額が激増している模様
どちらの口座でも、「金利低下」の影響と思われる変化がでてきて配当部分の受取がレバレッジ1倍で年間2%くらいの水準になっています。
GMOクリック証券の価格調整金は年に4回ですので、サヤ取りでの影響は少な目です。
でも、くりっく株365のNYダウは配当相当額発生が週1〜2回くらいのペースであるので、ちょっと影響があります。
- NYダウ買い⇒配当相当額受取がちょこちょこ発生して利益が大きくなりやすい。
- NYダウ売り⇒配当相当額支払となるので利益を削られる感じになる。
この部分で、「NYダウ売りポジションは止めよう」というものではありません。
ただ、決済検討時の損益計算をするときに玉帳(ギョクチョウ)だけでなく、口座管理画面も確認するようにするようにしています。
「配当相当額が貯まってたいのにキス数に、うっかり損きりしてしまった」なんてのは、マヌケですからね(汗)。
それと、この記事後半部分で買いていますがNYダウ売りとなるサヤ取りを仕掛けるときはGMOクリック証券を優先的に使うことも検討しています。
比較4:独自制度の影響
2つの口座、それぞれに意識すべき独自の制度を持っています。
- 2020年秋以降、リセット付証拠金取引が導入される。
- サヤ取りチャートが提供されている。
- セーフティバルブシステム
- 米国30は米ドル建てのため工夫必要
これらの制度の違いとどう対応していくかは、既に書かせていただいた通りです。
参考記事:くりっく株365でのサヤ取りについて
特に「リセット付証拠金取引」「セーフティバルブシステム」など他にはないユニークな制度です。
主力口座はくりっく株365
これらを総合的にみて、私はサヤ取りの主力口座をくりっく株365にしています。
一番の理由は、資金効率です。
- レバレッジ高目の取引が可能で、拘束される資金が少ない。
- GMOクリック証券のセーフティバルブシステムは余裕を持たせすぎると拘束される資金が大きくなりすぎる。
私は、性格的に余裕資金を大きく持たせる傾向があります。
特に、現在のようにNYダウが1日で2000近く下落するようなときは更に積み増しています。
「セーフティバルブシステム」を意識して、ロスカットレードまでの余裕を3000・4000と増やしていくと拘束される資金が想定以上に大きくなります。
スプレッドや手数料などの条件ではGMOクリック証券に軍配があがるのですが、この部分は「何か良い方法がないものか」といつも考えてしまうところです。
レバレッジの方は、くりっく株365の方がちょっと有利かなという感じです。
・・・ということで・・・
「セーフティバルブシステムの存在」と「必要資金の少なさ」がくりっく株365をメイン口座とする2つの理由ということになります。
ただ、今後はGMOクリック証券を使うケースも増えるかもしれません。
GMOクリック証券を使う方が有利なケース
NYダウ・米国30ともに買いポジションで調整金で大きな受取となってきているということは先程書きました。
この状況、「NYダウ売りポジション」のときにちょっと困るんですよね。
特に、週に1〜2回くらい配当相当額が発生するくりっく株365では保有しているだけでマイナス配当相当額が積み上がっていく感じになるからです。
この部分、GMOクリック証券では価格調整額は年4回と決まっています。
ここを重視すれば、NYダウ売りー日経225買いとなる「縮小狙いの仕掛け」のときは、GMOクリック証券の方が使いやすくなります。
メイン口座は「くりっく株365」、縮小狙いの仕掛けは「GMOクリック証券」、2020年はそんな使い分けになるかもしれません。
どちらを使うかは、人それぞれです。いずれにしても、同じCFD取引口座でも中身が相当違います。
その差を把握しながら売買を続けていきましょう。
NYダウー日経225サヤ取り 目次
- 第1回:サヤ取りが大富豪の運用法と言われる3つの理由
- 第2回:サヤ取りはどうやって利益を出すのか【NYダウー日経225編】
- 第3回:拡大で利益を出す3つのパターン
- 第4回:縮小で利益を出す3つのパターン
- 第5回:くりっく株365 サヤ取りをする際に抑えておくべき事
- 第6回:GMOクリック証券CFD取引 高スペックを活かすための注意点
- 第7回:NYダウー日経225サヤ取り 2口座比較とメイン口座について
- 第8回:サヤ取りの特徴その1:低リスクについての中身
- 第9回:特徴その2:利益は確実? 勝率90%の実績をどう評価するべきか
- 第10回:特徴その3:心理的負担の軽さとはどのようなものか?
- 第11回:特徴その4:過大な周辺知識と努力を必要としない。
- 第12回:特徴その5;儲かるが面白くない
- 第13回:【日々の作業】NYダウー日経225サヤ取り実践内容
- 第14回:【場帳記入のポイント】NYダウー日経225サヤ取り
- 第15回:NYダウー日経225サヤ取り用チャートの使い方
- 第16回:【玉帳記入とポイント】NYダウー日経225サヤ取り
- 第17回:玉帳は本当に役に立つのか? ・・・誰もが持つ疑問と本当の使い方
- 第18回:利益を増やすための玉帳の活用手順
- 第19回:売買ルール編 資金管理ルール サヤ変動2000の余裕とは
- 第20回:売買ルール仕掛け編 分割売買が基本
- 第21回:売買ルール決済編 損きりと利益確定の考え方
- 第22回:売買ルール禁止事項編 サヤ取りでやってはいけない3つの事
- 第23回:サヤ取り大失敗の教訓【NYダウー日経225サヤ取り】
実際の売買