NYダウー日経225サヤ取り 拡大で利益を出す3つのパターン
サヤ取りは、上げ相場でも下げ相場でも利益を出せるため、運用技術を磨けば磨くほど損益が安定しやすい傾向があります。
まずは、その利益が出る仕組みを頭の中で理解していただきます。今回は「拡大で利益を出す3つのパターン」です。
拡大で利益を出す3つのパターン
前回、サヤ取りで利益を出す基本パターンをご紹介しました。
サヤ取りは、サヤの拡大・縮小で利益を出していく運用法です。
前回の基本パターンは、拡大・縮小ともに買いポジション・売りポジション両方で利益になるパターンですので、理解して頂きやすいのではないかと思います。
サヤ取りの本当の良さがわるのはこの基本パターンではないのです。
サヤ取りの特徴として「上げ相場」「下げ相場」ともに収益源とできるという点があります。
上げ相場だろうと下げ相場だろうと利益を追求できるため、だんだんと安定した利益を出していけるようになります。
この部分をイメージとして理解して頂くために、上げ相場と下げ相場のときの利益が出るパターンも説明させていただきます。
まずは「拡大を狙って利益を出すパターン」からです。
「拡大を狙って利益を出すパターン」は、前回の基本パターンも入れると3パターンになります。
- 基本パターン
- 上げ相場パターン
- 下げ相場パターン
サヤが動き出すまでの日経225・NYダウ仮定は、前回と同じでまいります。
- NYダウ 25000
- 日経225 22000
- サヤ 25000−22000=3000
計算上の利益幅についても現実の利益幅に近い形に変更します。
利益幅について
前回4000の利益幅で説明していますが、実際の売買でこれだけの利益幅が取れることは滅多にありません。
現実には500〜1000くらいが中心ですので、今回は500の利益幅で計算させていただきます。
利益幅毎に、くりっく株365で1枚仕掛けた場合の利益額はこうなります。
- 1枚両建てで100の利益幅・・・・100×100倍=1万円利益
- 1枚両建てで500の利益幅・・・・500×100倍=5万円利益
- 1枚両建てで1000の利益幅・・1000×100倍=10万円利益
現実には、この利益額に手数料・配当相当額・金利相当額を加減したものが実際の損益です。
では、基本パターンの復習から始めましょう。
いずれも1枚づつ仕掛けた場合で、手数料や配当相当額・金利相当額は考慮しないものとします。
基本パターン
前回使用したのと同じ画像です。この基本パターンは相場全体の方向性がでていない往来相場のときなどにこの形で利益をだします。
先程の「サヤが動き出す前の仮定値」を変動させてみましょう。
サヤの動き
- NYダウ買い 25000⇒25300
- 日経225売り 22000⇒21800
- サヤ 25300−21800=3500
サヤは3000⇒3500に動いています。
損益計算
- NYダウ (25300−25000)×100=30000円
- 日経225(22000−21800)×100=20000円
- 合計利益 30000+20000=50000円
NYダウ買い・日経225売りの両建てポジション、共に利益がでていて、合計利益50000円となっています。
サヤ拡大 上げ相場パターン
NYダウ・日経225共に上昇する中でサヤが拡大するパターンです。
サヤの動き
- NYダウ買い 25000⇒25700
- 日経225売り 22000⇒22200
- サヤ 25700−22200=3500
基本パターンと同じようにサヤは3000⇒3500に拡大しています。
損益計算
- NYダウ (25700−25000)×100=70000円
- 日経225(22000−22000)×100=ー20000円
- 合計利益 70000ー20000=50000円
NYダウ買いポジションで70000円の利益・日経225売りポジションでは20000円の損失となりました。それでも、合計利益は基本パターンと同じです。
NYダウ・日経225の値動きは違うものの、上げ相場でもサヤの拡大が同じであれば同じ利益がでています。
サヤ拡大 下げ相場パターン
今度は、下げ相場でサヤが拡大するパターンです。
サヤの動き
- NYダウ買い 25000⇒24800
- 日経225売り 22000⇒21300
- サヤ 24800−21300=3500
先程の2つのパターンと同じようにサヤは3000⇒3500に拡大しています。
損益計算
- NYダウ (24800−25000)×100=−20000円
- 日経225(22000−21300)×100=70000円
- 合計利益 −20000+70000=50000円
下げ相場でもサヤ拡大が500と同じであれば、利益額は50000円と同じになります。
ここの損益の仕組みは、サヤ取りをやるときに最初に悩んでしまいやすいところです。
おそらく、こう並べてみると理解するのは難しくはないと思います。最初は戸惑うかもしれませんが、何度かやれば慣れますので、落ち着いてやっていきましょう。
サヤ縮小で利益を出すパタンーンを、次回紹介させていただきます。
NYダウー日経225サヤ取り 目次
- 第1回:サヤ取りが大富豪の運用法と言われる3つの理由
- 第2回:サヤ取りはどうやって利益を出すのか【NYダウー日経225編】
- 第3回:拡大で利益を出す3つのパターン
- 第4回:縮小で利益を出す3つのパターン
- 第5回:くりっく株365 サヤ取りをする際に抑えておくべき事
- 第6回:GMOクリック証券CFD取引 高スペックを活かすための注意点
- 第7回:NYダウー日経225サヤ取り 2口座比較とメイン口座について
- 第8回:サヤ取りの特徴その1:低リスクについての中身
- 第9回:特徴その2:利益は確実? 勝率90%の実績をどう評価するべきか
- 第10回:特徴その3:心理的負担の軽さとはどのようなものか?
- 第11回:特徴その4:過大な周辺知識と努力を必要としない。
- 第12回:特徴その5;儲かるが面白くない
- 第13回:【日々の作業】NYダウー日経225サヤ取り実践内容
- 第14回:【場帳記入のポイント】NYダウー日経225サヤ取り
- 第15回:NYダウー日経225サヤ取り用チャートの使い方
- 第16回:【玉帳記入とポイント】NYダウー日経225サヤ取り
- 第17回:玉帳は本当に役に立つのか? ・・・誰もが持つ疑問と本当の使い方
- 第18回:利益を増やすための玉帳の活用手順
- 第19回:売買ルール編 資金管理ルール サヤ変動2000の余裕とは
- 第20回:売買ルール仕掛け編 分割売買が基本
- 第21回:売買ルール決済編 損きりと利益確定の考え方
- 第22回:売買ルール禁止事項編 サヤ取りでやってはいけない3つの事
- 第23回:サヤ取り大失敗の教訓【NYダウー日経225サヤ取り】
実際の売買