5分でできるMT4バックテストの手順 MT4入門第12回
MT4のバックテストのやり方です。過去のデータで損益シミュレーションをするのがこのバックテストです。これが、自由に出来るようになってくるとMT4は手放せなくなります。
すぐにできるバックテスト手順
バックテストは、豊嶋先生の本ではこう書かれています。
EAを過去のデータに適用させ、どのようなポイントで売買され、どのような損益が計上されたかを調べる機能 〜「FXメタトレーダー入門」233ページより抜粋、一部加工
入手したEAや作ったEAが、果たして利益が出せそうなどうかの目安を計算してくれる便利な機能がバックテストです。やり方は、簡単です。前回記事で使用した「MACross_Exp.mq4」でバックテストをしてみまましょう。
ストラテジーテスターを選ぶと画面下にストラテジーテスター画面が表示されます。
バックテストをするために最低限設定する項目です。どれも重要な役割もっています。画面を拡大して左側と右側に分けて必要項目をまとめてみました。
ストラテジーテスター左側
ストラテジーテスター右側
@のEAを選んでいる画面です。
以下補足しておきます。
@バックテストするEAをここで選びます。
A通貨ペア選択
Bモデル。3種類あります。全ティックが一番精密なのですが、時間もかかります。私は普段は「始値のみ」だけでやっています。稼動を決めたEAだけ最後の確認のために全ティックでバックテストをしています。
Cバックテスト期間設定
D使う時間軸(1分〜1日の中から選択)
Eエキスパート設定 変数変更ができる。最適化でよく使う項目
あと、ビジュアルモードというのはバックテストの途中推移をチャート上で確認できるものです。EAが動かないときやゆっくりと結果をみたいときに使ったりします。
以上、ひととおり設定したらスタートボタンを押します。
バックテストが終わると音がでて知らせてくれます。バックテスト結果は、以下の「結果」「グラフ」「レポート」の3つのタブを中心に確認します。
まずは「結果」、毎回の売買記録が時系列で表示されます。
次は「グラフ」、その結果をグラフ化したものです。
最後に「レポート」です。PFやドローダウンなどの各指標でのバックテスト結果の総まとめページです。
EAに不具合があったり、期間設定などにエラーがあるとバックテスト結果も売買回数0となってします。売買結果が0回となったときは、設定やEA内容に不具合がないか確認してみましょう。
参考までに操作履歴画面です。
ここでエラーがわかることもあります。でも、最初のうちはどうしてよいか分からないと思います。EAの改造や作成をするようになるとデバックのためにこの操作履歴を使うことが多くなります。
最後に、バックテスト結果をもっとわかりやすく見るために普段HPをみているような状況でブラウザに表示してみましょう。レポートのページで右クリックすると以下の画面となります。
ここで「レポートの保存」を選択します。
パソコンのフォルダに保存します。私は「MT4」という専用フォルダを作っていつもそこに保存しています。このとき、ファイルの種類が「HTML FILE(*.htm)」となっていることも確認してから保存ボタンを押します。
こんな画面が表示されます。画像下のほうには、「結果」で表示されていた毎回の売買記録もでています。いくつものバックテスト結果を比較したいときは、こういう画面を何枚も表示させてやっています。
念のためですが、バックテスト結果をそのまま印刷するときはご注意くださいませ。売買回数が数百回に及び時などは、印刷枚数が数十枚になります。最初のうちは楽しいので全部印刷しがちなのですが、慣れてくると全部印刷する必要性があることはあまりなくなるはずです。
検証結果比較だけであれば、ブラウザで表示するだけで充分可能という気がします。
結果はさておきMT4 使いこなす2つのポイント
1分足や5分足など短い時間足でバックテストをすると、大体ひどい結果になると思います。右肩下がりで順調に損を出していますね。
これは、このEAがドテン売買EAだからというのもあります。でも、バックテストの時間軸を日足「Daily」に変更すると内容が全く変わってくるかもしれません。いろいろ時間軸を変えてやってみてくださいませ。日足でやれば必ずプラスになるというのでもありません。使う通貨ペアでも成績はかなり違ってきます。
EAの中身をいじるようになると、このバックテストといずれ紹介する最適化は頻繁に使うようになります。
まだまだMT4を使いこなすにはほど遠い私ですが、MT4を使いこなすには2つのポイントがあると思っています。
- EAの性能
- EAの運用ルール
まずは、EAそのものが優秀であるかどうかです。これについては、どなたも異論がないだろうと思います。
次がEAの運用ルールです。これについてはネット上であまり紹介されていない気がします。どんな優秀なEAでも、好不調の波があります。この好不調の波を制御するために裁量トレードの売買ルールのような稼動ルールが有効だという気がするのです。
- EAの稼動時期
- EAの停止時期
- EAの微調整を入れるタイミング
この稼動ルールは、今検証しているところです。自分の中ではだんだんと形ができつつあるのですが、実際の売買での検証を続けないと回答はでないものなので仮説検証を繰り返しながらやっているところです。
MT4入門 目次
MT4入門の目次です。
- 第1回日本人投資家のFX運用力はここ数年でかなりアップした
- 第2回MT4勉強 恩師MT4ブログとMT4教科書本
- 第3回MT4「表示通貨ペアの組合せ」
- 第4回MT4「罫線分析ツール」のチャート表示手順
- 第5回MT4定型チャート保存 自分だけの指標登録に便利な機能
- 第6回EAアイデアは「三上」活用がカギ 三上とは?
- 第7回MT4カスタムインジケータから表示する方法
- 第8回カスタムインジケーター MT4表示手順書
- 第9回GMMAをMT4に表示する手順
- 第10回MT4コンパイルの意味と手順
- 第11回MT4EA稼動までの8ステップ
- 第12回5分でできるMT4バックテストの手順
- 第13回30分でできるMT4EAパラメーター変更
- 第14回「MT4で文字化け」したら読む記事
- 第15回MT4最適化手順とマイナス結果表示の意味
- 第16回MT4無料EAだれでもできる大量入手法