ドルコスト平均法 初心者始の方へ 最初の注意事項
FXは、最初に大きなポジションを取ったのがアダとなることがあります。その愚を防ぐためにも、最初はゆっくりとスタートしてくださいませ。
最初の数ヶ月は控えめに
純ドルコスト平均法始めたばかりの頃には、特に慎重にやることをおすすめします。
純ドルコスト平均法を始めたばかりのときの買い平均値は、高くなりがちな傾向があります。
こういう運用法は、どうしても他の人が成績好調の時に始めたくなるからです。他の人が利益を大きく乗せて「儲かった」と喜んでいる時期には、「私もやってみようかな」という気になりがちだからです。
特に豪ドル円が高値更新を続けているような時期には、気持ちも強気に傾いているため「流れに乗り損ねてはいけない」とばかりにいきなりレバレッジ4倍くらいの買いを入れかねません。
でも、相場というのはそういうときに反転するものでもあります。
高値圏で大量の買いポジションを作って苦しむことになるのは、純ドルコスト平均法も同じです。とはいえ、始めたばかりの頃は今の水準が高いのか低いのかもわかりにくいものです。
なので、最初のうちは「控え目」にポジションを作ることをお勧めします。最初の数ヶ月はレバレッジ1倍でもよいと思います。
慎重にやるとそこが底値圏で「もっと買っておけば良かった」という気持ちになることもあるかもしれません。
でも、この運用法はこれから何十年も続けながら資金を増やしていくものです。毎年のように波を乗り越えながら資金を増やしていくので、気長に構えてやっていくべきものでもあります。
最初の波に乗り遅れたくらいのことは気にする必要はありません。
それよりも心理的ストレスをできるだけ感じないで利益を出していく感覚を覚えることの方が大切です。この効果は、私自身の積立状況をみて頂くとわかりやすいと思います。
過去のポジション作成状況よりわかること
私の純ドルコスト平均法口座の過去のポジション作成状況は下記ページにてまとめてあります。
参考:個別ポジション作成明細
最初の積立金は1.5万円で少な目の金額より始めています。
現在の10万円になったのは、2013年11月頃からです。1回目の利益決済資金を再投資するタイミングで積立金を増やしました。注目して頂きたいのはその先、2014年の積立状況です。
10万円の積立金で1000豪ドルそこそこの買いが続いているのが確認できます。当時の豪ドル円は90〜100円台です。
この頃は、豪ドル円の先高観も強くもう少し買い数量を増やしたいという誘惑もありました。でも「まだ10万円に増やしたばかりだから」という気持ちもあって、レバレッジ抑え気味で買い続けていました。
もしもこの頃にレバレッジ3倍前後で強気の買いを続けていれば、現在の80円台突入ごろには息切れしていたでしょう。
ドルコスト平均法を始めるタイミングは、豪ドル円上昇期が多いということはこの連載でも何度か書きました。そういう時期は、「豪ドル円上昇に乗り遅れてはいけない」とばかりにいつも以上に大きい売買をしがちです。
FX積立では、その「焦り」は後で苦しむ要因となります。
慣れるまでは低レバレッジというのは、相場運用の基本中の基本でもあります。私が先日より本格化したFTSE100の売買もその基本に沿ってやったものです。
本音を言えば、本当は2倍以上の買いを入れたかったのです。その気持ちを抑えて作ったのがこのポジションです。この買いを入れるために半年くらい待っていました。じっくりと待ち「頃合い良し」というタイミングで買ったつもりでした。
その後、FTSE100は下がっています(汗)。
お蔭で、安値で更に買いを入れることができます。
相場なんてこんなものなんですよね。自分ではかなり待って「転換期らしい」という判断でポジションを入れたのに、更に下げてしまうことなんてザラです。
大底は誰にも当てることはできません。不思議なもので、絶対の自信があるときほど、相場は逆に動きます。そして「気持ちの焦り」が加わると更に相場は見えなくなっていきます。
そして恐ろしい事に、本人はその過ちには気づきません。含み損が小さいうちは、焦りなどないと断言できる気持ちでいるものです。でも、慣れない投資対象であればあるほど焦りを抑え込むことは難しくなります。
だから、最初はゆっくりやらねばならないのです。
FX積立でもこの考え方は一緒です。
手堅く地道に、最初は抑えめにやっていくのがFX積立の成功のコツです。
「最初の数ヶ月は控えめに」これを守るだけで焦らずにやっていける効果が実感できるはずです。
ドルコスト平均法2015 目次
- 第1回ドルコスト平均法での成功者が少ない理由
- 第2回ドルコスト平均法 上げ相場のメリット・デメリット
- 第3回ドルコスト平均法 下げ相場のメリット・デメリット
- 第4回ドルコスト平均法成功の肝 下げ相場の戦い方
- 第5回ドルコスト平均法 買い続けるための3ステップ
- 第6回豪ドル円大暴落 実は10年に1度だった
- 第7回運用資金増加と成功の道筋
- 第8回安全性の「要」 資金管理ルール
- 第9回ドルコスト平均法 2015年の成績状況
- 第10回FX大失敗 を防ぐ ドルコスト平均法積立ルール鉄則
- 第11回「天井買わず 大底に買う」のための売買ルール
- 第12回利益確定後の再投下資金 売買ルール
- 第13回ドルコスト平均法 初心者の方へ 最初の注意事項
- 第14回ドルコスト平均法 適正レバレッジに合わせて売買ルール変更
- 第15回利益確定のタイミング
- 第16回豪ドル円15円抜き 欲張りな利益確定の理由
- 第17回レバレッジ付定期外貨取引 円高に強い設定事例
- 第18回純ドルコスト平均法成功のポイント その1
- 第19回その2 大底圏を丁寧に拾えるドルコスト平均法
- 第20回その3 FX積立派ポジションは暴落で強くなる
- 第21回その4 レバレッジを変動させることで効果を上げる
- 第22回その5 個人差がでない誰でも成果が望める
- 第23回FX積立運用成功のための必要能力 それは「グリット」
この連載は、SBIFXトレードを使用した純ドルコスト平均法実践のためのコツやルール改良点などをまとめたものです。このドルコスト平均法運用の概要や運用状況は下記にてまとめてあります。