積立派に求められる能力とは
裁量トレードには、センスや洞察力などそれぞれの能力が少なからず必要となります。
しかしながら、純ドルコスト平均法のような積立系運用法にはそういった能力は不要です。その代わり、ちょっと別の能力を意識すると成功が近くなります。それが「グリット」です。
積立運用成功の最重要事項「グリット」について書かせて頂きました。
FX積立運用成功に最も大切な「グリット」
「グリット」とは、物事に対する情熱であり、また何かの目的を達成するために長い時間、継続的に粘り強く努力することによって、物事を最後までやりきる力をいいます。グリットはスタミナを必要とします。
1つの夢や目標を実現するために何年も頑張り続ける力であり、それを続けることで夢や目標が実現することになるからです。
この「グリット」は、ビジネスで使われている言葉で、ご存知の方も多いかもしれません。事業を成功させたり大きな事を成し遂げた人達に備わっていると言われている能力が「グリット」です。
- 成功にはIQや生まれつきの才能は関係ない
- 未来に向かって熱心に、根気強く長期的にやり遂げる力が重要
この「やり遂げる力」がグリットです。でも、ビジネス界で成功するときのような激しく熱い情熱の塊のような「グリット」とFX積立のグリットは大分雰囲気が違います。「FX積立におけるグリット」は、とてもまったりしたものでいいのです。「とりあえず、毎月続ければいいや」的なノンビリしたもので問題ありません。
今回の連載中にも書いていますが、積立系運用法の成功の鍵は「継続」にあります。
継続していくには、「具体的な夢や目標」が必要となります。そして、それを定期的に意識しながらモチベーションを維持していくことが長期間積立を続ける原動力となります。
夢と目標を明確に意識することが成功につながる
ちなみに、私が純ドルコスト平均法で実現しようとしていることをご紹介しておきます。
- 目標:1億円
- 期日:未定
- 使い道:息子の海外留学資金
この資金は、息子が将来海外留学することがあればそのときに使うつもりでいます。無論、息子が留学できるほどの力が無ければ私の老後資金となります。
この運用に期日は決められません。努力だけではなんともならないものがあるからです。敢えて期日を決めれば無理な運用の元にもなってしまいます。
海外留学に1億もいらないでしょ!
こういう意見もあるでしょう。多分、ここまでは要らないとは思っていますが、将来がどのようになるのかはわかりません。
2015年頃米国大学では年間600万円くらい学費かかるという記事をみたことがある。生活費も都市によっては高くつくので月20万くらいは必要かもしれません。そう考えれば、4年間の授業料と生活費を合わせると今でも4000万円くらいは必要となります。
しかも、息子が大学へ行く年齢は15年くらい先になります。この間、年数%でインフレが進行すればこの負担が2倍になる可能性もないわけではありません。
20年もの間物価がほとんど上がっていないのは、世界でも日本だけです。
それに、私自身の寿命の問題もあります。息子が大学にいく頃の私の年齢は一般の方が退職する年齢くらいになるからです。
早目に亡くなる可能性だってある。亡くならないまでも、体調崩して相場ができなくなっている可能性もあります。
私としては、いかなることがあっても学問で不自由だけはさせたくないのです。
人間というのは、お金が無くても健康な体と健全な思考能力さえ維持できれば過酷な環境からでも人生の突破口を見つけることができます。
現実には、留学生のほとんどは何らかの奨学金を受けているようです。なので、家族の実際の生活費負担はかなり少なくなります。
授業料も国によってかなりの差があります。ドイツなどでは国策として留学生の授業料も安くしていたりするのですが、将来もこの制度が続くかどうかはわかりません。
いずれにせよ、私達庶民が何の準備もせずに出せる金額でないことは明らかです。
息子が夢を持ち、世界へ飛び出そうとするのであれば親としてできる限りのことはしてあげたいものです。
なので、積立をしながら息子の環境整備にも力を入れていきます。
グリットの中で好きな言葉を紹介させていただきます。
- 失敗してやめれば失敗になる。
- 成功まで続ければ、それは成功になる。
人生において努力の継続で変えられないものは何もないといっても過言ではありません。
私ができるのは、みなさんの資産を少し増やしてあげる程度のことです。とはいえ、お金はあって困るものではなくそれ相応の資産は心に余裕も作り出してくれるものです。その増やした資産とがこれからの人生をより有意義なものに出来かもしれません。
いや、きっとできるでしょう。
人生は自分の思い通りにしか生きられないからです。
それならば、出来るだけ豊かで楽しい人生をおくりたいものです。
夢を持ち
それを純ドルコスト平均法を続ける原動力として
積立を続けていきましょう。
純ドルコスト平均法は、今回で最終回です。今後も、年に1回ペースで定期フォローは続けていきます。
一緒に頑張りましょうね。
ドルコスト平均法2015 目次
- 第1回ドルコスト平均法での成功者が少ない理由
- 第2回ドルコスト平均法 上げ相場のメリット・デメリット
- 第3回ドルコスト平均法 下げ相場のメリット・デメリット
- 第4回ドルコスト平均法成功の肝 下げ相場の戦い方
- 第5回ドルコスト平均法 買い続けるための3ステップ
- 第6回豪ドル円大暴落 実は10年に1度だった
- 第7回運用資金増加と成功の道筋
- 第8回安全性の「要」 資金管理ルール
- 第9回ドルコスト平均法 2015年の成績状況
- 第10回FX大失敗 を防ぐ ドルコスト平均法積立ルール鉄則
- 第11回「天井買わず 大底に買う」のための売買ルール
- 第12回利益確定後の再投下資金 売買ルール
- 第13回ドルコスト平均法 初心者の方へ 最初の注意事項
- 第14回ドルコスト平均法 適正レバレッジに合わせて売買ルール変更
- 第15回利益確定のタイミング
- 第16回豪ドル円15円抜き 欲張りな利益確定の理由
- 第17回レバレッジ付定期外貨取引 円高に強い設定事例
- 第18回純ドルコスト平均法成功のポイント その1
- 第19回その2 大底圏を丁寧に拾えるドルコスト平均法
- 第20回その3 FX積立派ポジションは暴落で強くなる
- 第21回その4 レバレッジを変動させることで効果を上げる
- 第22回その5 個人差がでない誰でも成果が望める
- 第23回FX積立運用成功のための必要能力 それは「グリット」
この連載は、SBIFXトレードを使用した純ドルコスト平均法実践のためのコツやルール改良点などをまとめたものです。このドルコスト平均法運用の概要や運用状況は下記にてまとめてあります。