FXの損益通算とは
2012年から店頭FX口座でもくりっく365や大証FX同様に「損益通算」ができるようになりました。前回書いた損失繰越同様に損益通算も投資家にとってメリットが多いものの1つです。
今回は、この損益通算について書かせて頂きます。
FX損益通算の対象範囲
FX損益通算の対象となる金融商品は、損失と利益を通算して税金計算することが出来るようになります。
今年からの損益通算は通算できるものの範囲がとても広いのが大きな特徴です。大雑把に書き出しただけでもこれくらいあります。
- 店頭FX
- くりっく365
- 日経225先物
- バイナリーオプション
- CFD取引
- 商品先物取引
- 金・原油取引
他にもあります。最近、FXと金取引の両方をしている方が増えているようですので、前回説明した「損失繰越」と今回の「損益通算」のお陰で税金が安くなるケースが出てくると思います。
損益通算の計算例
損益通算が効果を発揮するのは、例えばこういうときです。
- 日経225先物で500万円利益
- 店頭FXで500万円損失
去年までは、損益通算が出来なかったので、日経225先物の500万円には税金がかかっていました。つまりこんな感じです。
- 日経225先物税金:500×20%=100万円
- 店頭FX税金:0円
- 税金合計 100万円
今年からはこうなります。
- 今年度利益:500万円−500万円= 0円
- 税金:0円
このケースの場合は、損益通算が出来るかどうかで税金100万円違ってきます。去年から人気が出始めている「バイナリーオプション」も店頭FX口座との損益通算が出来るようになります。
バイナリーオプションで損がでてもFXの利益で相殺できますね。その逆も勿論可です。
注意して欲しいのは「株式投資」は譲渡所得扱いとなるので合算できないことです。
損益通算 必要書類
損益通算用の特別書類は特にありません。
いや、多分ないと思います。
私が出していないだけだったりして・・・(汗)
私は、一般的な先物・FX用確定申告用書類に合算記入して提出します。利益申告するときは、FX口座をまとめて計算する際に商品先物利益なども一緒に入れて計算します。
損益通算して損失繰越のときもFX口座と一緒に計算して前回紹介したのと同じ損失繰越書類を作成して提出します。
私は、多いときには20数社分のFX業者や先物業者の利益や損失を通算しています。この場合は、エクセルなどで計算表「別表1」のようなものをつくり、提出書類に入れて決められた書類には別表1でまとめた数字を記入しています。
取引会社が多い場合は、同じようにやるとよろしいかと思います。
尚、FX業者の年間取引報告書は提出しなくても良いとい言われたという話も聞くのですが、私は全部出しています。私が提出している税務署では、当たり前のように受け取るからです。
この辺は、税務署によって対応に差があるのかもしれないという気がしています。
FX税金基礎 目次
- FX税金基礎 その1
- FX無税の範囲 20万円以内だから税金ゼロの誤解
- FX利益 サラリーマン雑所得20万円内でも税金がかかるケース
- スワップポイントの税金
- 本当は怖いFX利益と社会保険料の話
- 主婦FX税金の落とし穴 妻が扶養からはずれたら?
- サラリーマン止める前に読む記事
- のスワップポイントについて
- 専業トレーダーはつらいよ
- 人気がないけど大事なFX損失繰越
- FX損失繰越の手続きと必要書類
- FX損益通算はどこが良いのか
- FX損失繰越手続きを忘れたらどうする
- FX必要経費のまとめ
- 専業トレーダーの節税対策
- FX法人口座の魅力
- FX法人口座のデメリット
- FX税金2012総括
- 追加FX税金と復興特別所得税
- 追加ふるさと納税 有効活用法