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くりっく株365両建てをつかった税金対策の小技 くりっく株365入門第13回

年末に収支がギリギリのときなどに使える技です。記憶の片隅にでも置いていただければ、案外役に立ちつかもしれません。

くりっく株365の税金

くりっく株365の税金は、誤解されやすいのですが以下のようになっています。

 

  • FXや日経225先物と同じ税区分
  • 株や投資信託とは別の税区分

 

くりっく株365という名前と、実際に日経225などを売買するので株式と同じ取扱いと思いがちです。

 

ちなみに、株もFXも税率は同じです。でも、税区分が違うことで「損益通算」や「損失繰越」は別々に行うことになります。

 

当ブログ・メルマガ読者は、FXをやっている方が中心なのでFXと損益通算できるくりっく株365は、相性が良いのです。この相性の良さを利用して、単純取引以外でもいろいろと有効な使い方ができます。まずは、具体的な数字で確認しておきましょう。

 

  • FX       100万円損失
  • くりっく株365 100万円利益
  • 損益通算       0万円

 

これだと損益通算して合計損益は0円となるので税金もゼロ円で払わなくても済みます。

損益通算できないFXと株

では、以下の場合はどうなるでしょう。同じ日経225売買を投資信託で行った場合です。

 

  • FX          100万円損失
  • 投資信託(日経225) 100万円利益

 

この場合、投資信託とFXは損益通算ができないので、投資信託分の利益に20.315%の税率で203,150円税金が発生します。そして、FXは損失繰越をして翌年以降利益がでたら相殺という形になります。もしも、3年以内にFXで100万円以上の利益が出せないと結果として税金を多目に支払ってしまうことになります。

 

利益を出した後のことを考慮すると、この税金の仕組みの違いは有効活用すべきです。

 

例えば、現在FX主力で株式も検討中という方もいるかもしれません。もしも、個別銘柄でなく「日経225」などの投資信託やETFなどを検討しているのであれば、まずはくりっく株365の取引を検討していくのがオススメです。

 

くりっく株365も、FX同様に3年間の損失繰越もできます。

くりっく株365 両建てを税金対策として有効活用

多用は禁物ですが、くりっく株365を利用した小技も紹介しておきます。

 

例えば、くりっく株365を始めたけど想定とは反対に動き、含み損が膨らんで損きりをしようとしているとしましょう。具体的にはこんな具合です。

 

くりっく株365 10枚 含み損200万円

 

この時、ただ損きりしても良いのですが一旦「両建て」にしておきます。つまりこういうことになります。

 

  • くりっく株365 買いポジション10枚 買値××
  • くりっく株365 売りポジション10枚 売値××
  • くりっく株365 含み損200万円

 

この両建てポジションは、ここから長期保有しても200万円の含み損が増えることはありません。そして、このあとに両建てポジションを消滅させるときにかかる手数料も単純に決済したときと同じで負担増はありません。

 

更に、維持するときに必要となる証拠金も、同銘柄両建てポジションにしても必要証拠金は半分で良いという制度なので両建て前と保証金として拘束される資金も同額です。

 

この状態で年末まで放っておきます。

 

年末になって、FXの収支がある程度まとまってきます。

 

仮にサラリーマンで、FX利益額が80万円だとしましょう。

 

サラリーマンには申告不要枠20万円があるので、他に確定申告する項目がない方であれば利益額20万円以内に出来れば税金はゼロ円ということになります。

 

先ほどのくりっく株365両建てポジション10枚のうち3枚=60万円の含み損分を「買戻し・転売の申告」によって消滅させます。

 

参考:くりっく株365 「転売・買戻しの申告」の使い方

 

こうすることで、200万円の含み損のうち60万円の損失が今年のくりっく株365の損失とみなされます。FXとくりっく株365の損益通算は以下のようになります。

 

  • FX利益 80万円
  • くりっく株365損失 −60万円
  • 損益通算利益 20万円

 

サラリーマンであれば、これで税金をゼロに抑えられます。確定申告不要枠の20万円については以下記事もご参照ください。

 

参考:サラリーマン雑所得20万円の意味

 

*ご注意いただきたいのは、サラリーマンであれば誰でも20万円の申告不要枠がわるわけではないというところです。

 

確定申告不要枠の条件を満たすのであれば、こんな感じで使うことも可能です。また、くりっく株365で大きな利益が出たときには逆の使い方ができます。つまり、決済しないで両建てにしておき年末になったらFXの収支状況と合わせて利益を今年にするかどうかを決めるような形です。くりっく株365は含み益、FXは損失という状況であれば、それに合わせて税金を少なくできる範囲で決済をすることもできます。

 

ただ、あまり細かい調整にこだわってしまわないようにご注意ください。

 

昨年末、どこかのブログで「今年はこれ以上利益を出すと確定申告しないといけなくなるからやめよう」という内容の記事を散見しました。私は、あまりこういうことはすべきではないと思います。

 

相場というのは、毎年きっちりと狙い通りに利益調整ができるものではありません。一流のトレーダーでも、必ず好調・不調の波があります。

 

  • 好調期にはがっぽりと儲ける
  • 不調期にはできるだけ損を減らす

 

これが、FXで利益を出し続けるための基本的流れです。利益調整をしたくなる時期というのは好調期のときが多いため、がっぽりと儲けるチャンスを棒にふってしまう可能性があります。不調期には、膨らむ損失をいかに抑えるかに手一杯となるため利益調整する余裕などないからです。

 

「調子の良い時に利益を意図的に減らす」と、折角大きく利益を出せる芽を摘んでしまうことにもなりかねません。

 

利益が伸びそうなときは、税金のことなど忘れてしっかりと伸ばすべきです。

 

税金対策は、あくまで年末のちょっとした調整程度で十分です。神経質になりすぎると本末転倒になるということは意識しておくべきかと思います。

くりっく株365入門 目次

2015/05/20


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