くりっく株365入門第1回 人気急上昇の実態と理由
取扱銘柄はたった3銘柄なのに堅実に伸びているのが、くりっく株365です。今回の連載では、その仕組みと使い方をまとめていきます。
くりっく株365入門の目次です。
- 第1回:くりっく株365人気急上昇の実態と理由
- 第2回:くりっく株365 証拠金制度と2倍になるのに必要な値動き
- 第3回:日経225先物とくりっく株365「日経225」 私の感想
- 第4回:くりっく株365長期保有にむく理由 キモは2つの調整金
- 第5回:両建て派優遇 くりっく株365の両建て制度
- 第6回:くりっく株365両建て 4つのメリット
- 第7回:ロスチャイルドと山崎種二がやったサヤすべり取りとは
- 第8回:コストダウンとは
- 第9回:コストダウンのツナギ 両建てで利益が増えるカラクリ
- 第10回:くりっく株365 「転売・買戻しの申告」の使い方
- 第11回:コストダウンのツナギ 3つの収益源
- 第12回:「コストダウンのツナギ」売買ルール
- 第13回:くりっく株365両建てをつかった税金対策の小技
- 第144回:両建てポジション長期維持コストゼロの検証
使っているくりっく株365口座は岡三証券です。
くりっく株365 ジワジワと人気上昇中
今回より数回に分けてCFD取引の中で最近人気急上昇中のくりっく株365の特徴と使い方をまとめさせていただきます。
くりっく株365は、2010年12月よりサービス開始した東京金融取引所の取り扱うCFD取引です。日経225の株価指数などを売買する取引所CFD取引で、店頭CFD取引や日経225先物などと似ているのですが、独自の特徴をもっています。
目立たない存在なのですが、その特徴に目を付けた利用者が増えており、ジワジワと人気がでてきてた投資分野でもあります。東京金融取引所の発表によるとくりっく株365の証拠金預託残高は300億円を突破してきました。
参考までに、これまでの証拠金預託残高をご覧ください。
- 2010年12月 799百万円
- 2011年12月 3293百万円
- 2012年12月 6717百万円
- 2013年12月 19400百万円
- 2014年12月 26127百万円
- 2015年 3月 30437百万円
サービス開始してからずっと伸び続けていますね。証拠金預託残高300億円というのは、FXだとFXCMジャパンくらいの中堅規模です。でも、くりっく株365はブログやネット上でもほとんと話題になっていません。それもそのはずです。
だって、くりっく株365の取扱銘柄はたった3銘柄しかないのです。
店頭CFD取引では、取扱銘柄数千というところもあります。たった3銘柄なのに、着実に増えているくりっく株365の状態はちょっと驚きです。
実は、くりっく株365には他の投資商品にはない投資家に有利な仕組みがいくつかあります。この連載では、それらについても触れていく予定にしています。まずは、3銘柄それぞれの取引量もご覧ください。
2014年度 1日平均取引量 前年比増減
- 日経225 19,481枚 1.7%減
- DAX@ 810枚 131.3%増
- FTSE100 684枚 335.8%増
- 全体の前年比取扱高 3.9%増
昨年は、主力の日経225は横ばいだったのですが他の2銘柄の取引が大きく伸びていて、全体としては3%増となっています。そして、2015年に入り、取引量が更に増加しています。2015年3月単月の3銘柄の前年同月比取引数量増加率はこんな具合です。
- 日経225 +161.1%
- DAX@ +110.0%
- FTSE100 +566.4%
株価好調の日経225が増えているのは理解できるのですが、イギリスの株価指数であるFTSE100の急増ぶりも凄いですね。この高人気の理由の一つは、くりっく株365の高配当金と思われます。
くりっく株365 配当金実績
くりっく株365の公表データをちょっと拝借します。
1〜3が各銘柄の2014年度の各月の配当金です。ドイツ株価指数であるDAX@は配当金がないのですが、日経225とFTSE100は定期的に配当金が発生しています。日経225も面白いのですが、配当金だけでみるならばFTSE100の方が魅力的ですね。
資料3の毎月の配当金発生状況もご覧ください。
「毎月配当金が発生していますよね」
1枚の買いポジションを保有すると、毎月500〜5000円の範囲で配当金が受け取れたという実績になっています。FTSE100の証拠金は、1枚2万円弱です。年間配当金が23,376円ですので高レバレッジ運用だと配当金だけで1年で2倍になったことになります。
そして、もう一つ面白い特徴があります。
資料4もご覧ください。
2015年3月30日から4月10日までの2週間のFTSE100と日経225の配当金予定表です。こんな具合にFTSE100ではほぼ毎週配当金が発生します。
資料4は、FTSE100と日経225の2週間の配当金発生スケジュールです。FTSE100は、2週間の間に3回配当金が発生しているのが確認できるはずです。FTSEの配当金はこのように「毎週配当金が発生する」傾向にあります。
投資信託で人気のあるものに「毎月分配型」がありますが、それと似たような形でFTSE100は配当金が発生しています。
ちなみにFTSE100は株価も上昇中です。昨年は「高配当金+株価上昇利益」の両方を得て資金を大きく増やした方も多いと思われます。
最近のくりっく株365人気急上昇の背景にはこういった部分もあるかもしれません。