仮想通貨始める前に読んで欲しい記事
仮想通貨に参入しなかった理由
たまに読者より「キヨヒサさん、仮想通貨やらないんですか?」というメールも頂きます。
メールを頂いた方にはお答えしていますが、私が仮想通貨に手を出さない理由は前回の「表の道と裏の道」と深く関係しています。
「人の行く裏に道あり花の山」」が当てはまる人当てはまらない人
ここでの考え方は、FX・仮想通貨にかぎらず今とは別の投資分野を変更あるいは追加参入検討される際の参考になるかもしれないので、ここで書かせていただきます。
2018年の仮想通貨は、なかなか魅力的な値動きをしています。
値動きの激しさは凄いですよね。
仮想通貨は、2017年の上げ方も凄かったですが、2018年に2月くらいまでの下げ方も凄かったです。、
私は、どちらかというと「売り方」ですので、2017年の爆上げよりも2018年の下げの方に魅力を感じています。
ビットコインは2017年12月に230万円台の高値をつけた後、再上昇したのですが最高値には届かずに下落を開始しました。
下げスピードも速く2月前半には60万円台と75%も下落しています。
2ヶ月で4分の1まで値が下がるという値動きは、FX市場ではみたことがありません。今年トルコリラ円が大きく下げたといっても、ここまでのスピードで下げたりはしませんでした。
その後は、大きく戻す局面はあったものの、基本的に「上げたら売り」を続けていれば利益が積み上がりそうな値動きが続いています。
実は、仮想通貨口座は一つ持っています。でも、そこには1円も入っていません。
当時その口座では「口座開設したら仮想通貨が当たる」というキャンペーンを実施していて、それを狙って開設したものです。
抽選にははずれました。
結局、仮想通貨取引はしないまま現在に至っています。
仮想通貨見通しだけでは利益にならない
外部から見ていれば今年前半の仮想通貨は「大きく崩れそうだ」と感じている方は多かったはずです。
あるいは、「仮想通貨はまだまだ上がる。ここは絶好の買い場」と感じていた方もいるかもしれません。
私は、前者の方でした。
でもですね。
「下げるという見通しは合っていたものの、何もしていません」
こういうときって「見通しは合っていたのだから、あの時売っていれば大儲けだった」という気持ちにもなりがちなところです。
その気持ちが強ければ強いほど、「今からでもいいからいくか」という気持ちにもなります。
でも、そこで参入してはダメです。
それでは、足らないものがあるからです。
もしも本当に売り参入しても、私が仮想通貨で最終的に大きく勝つことはなかったと思っています。
よくて収支トントンか数万円程度の利益、もしかしたら負けていたかもしれないというのが正直な気持ちです。
私は、FXでも時折「売り」を仕掛けます。
南アフリカランド円などを売るのですが、ランド円の下げ方は仮想通貨に比べれば相当ゆるやかです。
人間は不器用な生き物です。投資対象に合わせて売るスピードを劇的に変化したりするのは苦手なのです。
仮想通貨は、値動きのスピードが速いためランド円と同じようなスピードで売れば、天井から相当下げたところから売り始めることになります。その売りポイントは、仮想通貨の値動きだとそこから大きくリバウンドしそうなところです。
これでは、その後の上げにビビッて戦々恐々とする日々を過ごすことになりかねません。
チャートを後からみれば、「それでも最終的には儲かったかも?」という見方もできます。
でも、それは結果論に過ぎません。
いくら儲かりそうな値動きでも、現実にポジションを乗せて利益を出さねば意味がありません。それに、売りという相場見通しが合っていても、それでは利益を出すには不十分なのです。
利益を出すには、もう一つ要件があります。
利益を出すためのもう一つの要件
もう一つの要件とは「値動きに慣れていること」です。
チャートを見れば、大雑把な値動きはわかります。でも、それでは値動きに慣れるというところまではいきません。
値動きに慣れていない通貨や投資分野で売買をすると、ちょっと利益が出れば利益確定したくなるし、含み損が増えてくればいつも以上に大きな不安がでてしまいやすくなります。
これでは利益を大きく伸ばすことは難しいです。
値動きに慣れる方法は人それぞれです。
私は、一定期間場帳などで値動きを追いかけていきながら、実際に小枚数のポジションを乗せていくことで慣れていきます。
こうすることで、ポジションを保有してから逆に動くようなことがあっても、「ここは我慢」または「損きり」の判断などがつくようになってきます。
この辺の判断がつかないうちに、大きなポジションを乗せていくことはしません。
ポジションを取ったあとに値動きが想定通りでないと不安になってしまいます。不安がでてくると自信もなくなるもので、折角流れに乗せたポジションを薄利決済してしまうことにもなるからです。
売買に慣れている通貨であれば、少々のことでは動じずにすみます。
「売買の方向性+値動きに慣れている」
この2つが揃うことで、利益を出していく土台となります。
得意分野が出来れば利益が安定してくる
私は、仮想通貨に限らず、他分野で人気が大いに盛り上がっているようなときは参入しません。
人気相場は、投資家のポジションが一方に大きく偏っているため、それについていけば、相場転換とともに暴落に巻き込まれやすいものです。
なので、いくら盛り上がっていても、慣れない投資商品に手は出さないようにしています。
人気相場を売買するのは得意分野に絞っていきます。
この考え方は、スポーツに置き換えるとわかりやすいかもしれません。
「プロサッカー選手が、プロ野球に挑戦する」
こういう事が出来る選手もいるかもしれませんが、まずうまくはいきません。
大袈裟さに聞こえるかもしれませんが、FX中心の私が仮想通貨人気が盛り上がっているいる時期に参入するのは、これと同様のことだと私は思っています。
私もこれまで人気相場のいくつかには、それなりに巻き込まれてきました。
この前回書いた「「裏道に入るときの方針」は、師匠林輝太郎の教えと、私の苦い経験からのものです。
将来参入する可能性はある
仮想通貨自体には、興味を持っています。いま始めるつもりはないものの、いつかはやってみたいと思っています。
- 値動きの落ち着き
- セキュリティ・安全制度の整備
値動きが落ち着いてくれば、相場変動にも大きな波のようなものが出てきます。私が、その波にうまく乗れそうだと感じれるようになってきたら参入検討時期です。
その場合でも、まずは「場帖記入」から始めます。
これは、豪ドル円やNYダウサヤ取りと全く同じです。
数ヶ月場帖記入して「これならいけそうだ」という手ごたえを感じてから、小枚数のポジションを乗せていきます。
長期間、安定して利益を出し続けていけそうな投資対象と判断できたところで運用開始です。
仮想通貨市場がもっと成長していけば、いずれはそういう時期がくるだろうと思っています。
市場が無くなりさえしなければ、仮想通貨で儲けることはいつの時期でもできます。大切なのは、利益を出せるだけの運用技術を磨いておくことです。仮想通貨が、いま参入しなければ儲からないという程度の市場であれば、それは将来大損に繋がるかもしれないリスクをはらんでいる証拠でもあります。
そういう意味でも、仮想通貨投資を焦る必要はないと思っています。
FX初心者向け FX長期投資派の基礎 目次
- 第1回:投資歴30年 無駄に年をとって見えてきた事
- 第2回:心得編その1:人の行く裏に道あり花の山 本当の解釈
- 第3回:仮想通貨始める前に読んで欲しい記事 儲けるための2つの要件
- 第4回:心得編その2:相場世界を一般常識の目でみること
- 第5回:心得編その3:FX運用 本当の敵
- 第6回:心得編その3−2 見えない敵への対応ルール
- 第7回:心得編その4 長く儲けられるFX運用法の特徴
- 第8回:心得編その5:FXポジション 「生くる手」と「死ぬる手」の認識
- 第9回:心得編その6:FXで儲けるために「考えないこと」が大切になる
- 第10回:心得編6−2:余計なことはやらない。
- 第11回:心得編7:空気を読んで雰囲気を読まず
- 第12回:心得編8:FXトレーダー 運との付き合い方
- 第13回:心得編9:FXトレーダーの健康管理 私がやっている3つの事
- 第14回:心得編10:狡兎三窟(コウトサンクツ)のススメ
心得編のあとは、FX勝利貫徹編1話:凡人の道へと続きます。