利益を制限する代わりに低リスクにするという使い方・・・FXオプション活用術
FXではできないことがFXオプションを使えば可能になります。今回のポジションは、そんな使い方の一つです。
「FXのスワップポイント分を、より安全に取る方法」
こんな仕組みのポジションを先日作っています。
FXでのスワップ投資よりも低リスクにしで、スワップポイント部分をきっちり利益として頂く方法です。
権利行使価格106円だから、米ドル円が106円未満にならなければスワップポイントより3割くらい多い利益受取のみで終了ってことか。
そうなんです。
米ドル円が108円台のときに仕掛けているので、大きく下落しない限りはスワップポイントくらいの利益はきっちり確保できるってことです。
これいいじゃないか。もっと大きく勝負してもいいんじゃないの!
そういう訳にもいかないのです。
「損しにくくした」だけなので、リスクは存在しますからね。
スワップポイントを確実に取り、保有ポジションで含み損を抱えにくくするという効果があります。
使い方次第では面白いと思います。
利益を制限する代わりに低リスクにする・・・という使い方
「FXのスワップポイント分を、より安全に取る方法」
先日仕掛けたポジション、良いことばかりではないので補足させていただきます。
仕掛けたポジション内容
- 作成日:2020年2月3日
- FXオプション内容:米ドル円 プットオプション売り
- 作成時点の米ドル円:108.450円
- 権利行使価格:106.000円
- 権利行使期日:3月25日
- 売買数量10万通貨
- プレミアム:0.356
- 利益上限:0.356×10万通貨=35,600円
- 損益分岐点:106.000ー0.356=105.644円
権利行使期日3月25日までの日数は51日です。1日あたりの受取額を計算してみるとこうなります。
- 35,600円÷51日=約698円(10万通貨)
- 1万通貨あたり金額:698÷10=69.8円
この日の米ドル円買いポジションのスワップポイントで最高値は50円前後でした。
1日換算69.8円の利益は、FX業界最高水準の米ドル円スワップポイントよりも3割くらい高い水準になります。
まずは、スワップ投資と比べてどう有利なのかを整理しておきましょう。
スワップポイントに比べて有利なところ
「米ドル円が作成時点の108.450円よりも下げても下げ幅が2.450円以内であれば、利益満額確保できる。」
通常のスワップ投資であれば、買いポジションを保有したあと106円台に下がれば10万通貨で20万円以上の含み損を抱えます。
この方法であれば、それが防げます。
106円割れとなれば、このFXオプションポジションでも含み損となるもののFXで108円台で買いポジションを保有していた場合に比べると含み損は少なくできます。
- 利益になりやすい。
- 大きく下げた場合でも含み損は少な目にできる。
この2点がメリット部分です。
無論良いことばかりではありません。このやり方には、注意して欲しい事もあります。
この方法の留意点
「米ドル円が上昇したときでも、利益は限定される」
今回の取引では、最初に受け取ったプレミアム代金35,600円が利益上限となります。
利益になりやすい仕掛けなのですが、利益を増やすことはできないということでもあります。
つまり、「将来の値上がり益を受け取らない」代わりに「スワップポイント部分の利益を取りやすくした」という見方もできます。
なんか、交渉しているみたいだな。
ええ、そういう感じもしますよね
「利益を制限する代わりに低リスクにする」
こんな言い方も可能かなと思っています。
2月5日のポジション状況
今回のポジション、2月5日現在の状況です。
最初に利益35,600円を受け取っているのですが、まだ確定した訳ではありません。
権利行使日3月25日に米ドル円が権利行使価格106円以上となりプレミアム価値がゼロ円になったところで、35,600円の満額利益確定が決まります。
それまでに途中決済すると、為替相場次第では利益減少または損きりになることもあります。
現在のプレミアム価値は、0.204です。10万通貨で20,400円の価値があります。
只今の米ドル円は109.47円ですので、3月25日までに106円割れまで下がる可能性はポジションを作った当時よりも薄くなっています。
それでも、時間的価値があるのでプレミアム価値はまだ0,205あるということです。
為替相場が現水準レベルであれば、日数が経過するとともにこのプレミアム価値はゼロに近づいていきます。
利益は既に受け取って入るものの、完全に確定させられる3月25日の権利行使日まで我慢です。
この部分、FXで毎日スワップポイントを貯めていくのと似ている部分です。
FXオプションを使うことでリスクを下げて利益を出しやすくするということが可能になります。
今回のポジションはその一例として参考になればと思います。
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