FXオプションでの「スワップ投資の可能性とリスク」についての考察
FXオプションでは、FXのスワップ目的投資に似たようなことができます。私は、既にその実験を始めていて、ポジションも保有しています。そのポジションを元にその方法とリスクについてまとめてみました。
FXオプションの収益性とリスク
現在FXオプション版スワップ投資実験の意味も含めて保有継続中のポジション詳細画像です。
まずは、このFXオプションポジションがどういうものかについて説明させていただきます。ここでみて頂きたいのは薄緑色の部分です。
保有しているポジションは、米ドル円プット・オプションの売り10万通貨です。それぞれの項目は以下のような内容になっています。
- Strike price(権利行使価格):105円
- Expiry date(期日):8月10日
- Open proce(ポジション作成時のプレミアム価格):1.0465
- 現在の価格:0.544
- Total(現在の収支):50,250円
オプションのプレミアムは、時間が経つにつれプレミアムを構成する時間的価値が減少することにより下がっていく傾向にあります。
極端な事を書けば、米ドル円現在値109円で108円のプット・オプション売りをしてずっと為替値が108円以上だとすれば、プット・オプション売りをしておけば期日にはプレミアム代金を丸々受け取れるという性質のものです。
このポジションを作成したのは、4月10日と4月25日です。その売り平均値が1.0465で時間とともに0.544まで値下がりしてきたため、利益が増加してきているという感じになっています。
私自身がこのポジションでやっているのは、プレミアムにおける時間的価値の減少を利益に変えていくというものです。時間的価値の減少は毎日のように一定額筒起きているため、その性質はFXでのスワップポイントに似ています。
先程の画像で下の方に「Theta 869円」という数字があります。このTheta(セータ)が、毎日の時間的価値減少額です。
今保有中の米ドル円プット・オプション売りポジションも8月10日まで保有しておき、その時点の米ドル円が105円以上であれば、現在50,250円の利益額は104,650円まで増えていくことになります。
さて、このプット・オプション売りにも利益の上限とリスクが存在します。
- 利益の上限:米ドル円がどこまで上昇しても利益上限は104,650円
- リスク:米ドル円が期日に(105−1.0465=103.9535円)未満となれば損失が出る。
FXオプションの教科書には「利益は限定・損失は無限大」という言葉で書かれているのがこの部分です。
この「利益は限定・損失は無限大」という文言をそのまま取ると「リスクが高すぎる気がするのでFXオプションは止めておこう」という気持ちになりがちです。
もしも、そこでFXオプション活用を辞めているとしたら本当に勿体ない話です。FXオプションのリスクは、現実のポジションを元に理解しておくと認識が変わってくることがあるからです。
そこで、FXとFXオプションの比較検証をしてみることにしました。
FXとFXオプションの損益 比較検証
今回のFXオプションと同じ時期にFXで米ドル円買いポジションを作った場合の収支比較です。
このFXオプションポジションは、4月10日と4月25日に作っています。同じ時期にFXで米ドル円買いポジションを作っていたら、買い平均値は107.5円くらいです。
- 買い平均値107.5円の米ドル円10万通貨買いポジションでスワップポイント50円で8月10日まで約4カ月間スワップ投資(スワップポイント4ヶ月累計累計6万円で計算)をした場合
- FXオプションで米ドル円105円プット・オプション売り10万通貨を保有して期日8月10日まで保有した場合
この2つのケースで、米ドル円の為替水準ごとの損益比較をしてみます。
米ドル円 |
FX損益 |
オプション損益 |
---|---|---|
110円 |
310,000円(計算式1) |
104,650円 |
107.5円 |
60,000円(計算式2) |
104,650円 |
105円 |
-190,000円(計算式3) |
104,650円 |
103円 |
-390,000円(計算式4) |
-95,350円(計算式5) |
- 計算式1:スワップポイント累計6万円+為替利益(110−107.5)×10万通貨=25万円=310,000円
- 計算式2:スワップポイント累計6万円+為替損益(107.5−107.5)×10万通貨=60,000円
- 計算式3:スワップポイント累計6万円+為替損失(105−107.5)×10万塚=-190,000円
- 計算式4:スワップポイント累計6万円+為替損失(103−107.5)×10万通貨=-390,000円
- 計算式5:オプション損失(103−105)×10万通貨+104,650円=-95,350円
なんとなく、それぞれの特徴がつかめましたでしょうか?
FXでの米ドル円買いポジションは、円安になればなるほど為替利益が増加していきます。FXオプションは、利益上限が104,650円に限定されるためこの点不利です。
その一方で、米ドル円が大きく下げていった場合をご覧ください。
FXオプションの方が損失が少なくなります。
米ドル円103円時点でその差は約30万円もでてます。
FXオプションは、使い方次第で「FXよりもリスクを減らすと」ということも出来るということがわかります。
このFXオプションポジションの損益分岐点は、(105−1.0465)=103.953円です。米ドル円が103,953円まで下がらなければ利益になる構造ですので、現状かなりの確率で最終利益が期待できます。
勝ち易い勝負を続けながら、FXよりもリスクを下げて運用していく。
このFXオプションの傾向は、低リスクでスワップ投資の運用をするにも使えそうです。
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