FX含み損対策 FXオプションで相殺する
2019年6月より一時停止していたFX積立SBIFXトレード編ですが、7月以降もアフィリエイト再開の見通しがでていないので完全終了させることにしました。
このポジションは、7月1日時点で40万円くらいの含み損を抱えています。
このまま豪ドル円が上昇してくるのを待っても問題はありません。
でも、折角のチャンスですので「含み損を効率的に減らす実験」に使うことにしました。
FXオプションは、使い方次第で「含み損を減らすまたは消す手段」としても使えそうなのです。でも、現実に使えるかどうかは見たことがありませんし、私も経験したことがありません。
理論通りにうまくやれるかどうかを、この含み損を抱えたポジションで実験してみます。
含み損を減らすための仕掛け
FXオプション売りを使って、買い平均値を下げてプレミアムを受取っていくことで現実の含み損を減らしていくのがこの方法です。
仕掛けは以下の手順で行います。
- FXポジション決済:損きり額確定
- FXオプションポジション作成:プレミアム受取により利益額確定
- 満期まで保有していく。
この方法は、メリットとリスクの両方あります。
順番に書いていきますので、真似をされる場合はリスクまでをきっちりとご理解されてからにしてください。
まずは、私の行ったポジション操作です。
まずは、FXポジションの損きりです。今回の損きり額は、−680,615円+268,346=-412,269円です。
損きりした豪ドル円買いポジションの平均値は80.23円でした。保有ポジション数量は約16万通貨です。
ここで「え?損きりするの?」と驚いてしまうかもしれません。
これしょうがないんです。
FXオプション口座にポジションを移すためには損きり実行必須になります。
ただ、ご安心ください。
この部分は、数分後に回収できます。
次にFXオプション口座で豪ドル円プットオプション売りを作成します。
作ったポジション内容はこうなっています。
- 通貨ペア:豪ドル円
- 作成時の豪ドル円値:75.81円
- 形態:プットオプション売り
- 数量:16万通貨
- 権利行使価格:78円
- 権利行使期日:12月11日
- プレミアム:3.278
- プレミアム受取額:524,480円
このポジションには、重要な要素がいくつかあります。
一つづつ説明していきますね。
作成時点の豪ドル円値は、75.81円です。昨日午前中に豪ドル円が上昇しているときにポジションを作っています。
FXオプションのプトオプション売りというのは、「上昇時に利益・下落時に損失」となる性質のポジションです。
豪ドル円買いポジションと同じ性質なのですが「利益は限定・損失は無限大」というところが違います。
12月11日の権利行使日に豪ドル円が78円未満となればこのプットオプション売りは、78円の豪ドル円買いポジションに変身します。
FX口座で損きりしたポジションの買い平吉は80.23円でした。
豪ドル円が、このまま75円台くらいで推移して12月までいくと78円の豪ドル円買いポジションとなる可能性も高いので、その意味ではこの時点で豪ドル円の買い平均値を80.23円⇒78円に下げたという感じにもなっています。
FXオプションで保有しているポジション数量は16万通貨でFXとほぼ同じです。
プットオプション売りポジションは、ポジション作成時にプレミアム代金を受け取れます。
今回のプレミアムは、3.278で16万通貨保有ですので、計算式はこうなります。
- 3.278×16万=524,480円
524,480円の利益をいきなりだしているということです。損きり分-412,269円はここで相殺できています。
先程、FXの損きりを「この部分は、数分後に回収できます。」と書いたカラクリがこれです。
ただ、このプットオプションの利益あ?これが上限になります。
この後、豪ドル円がどのような値動きをしようとこれ以上利益は増えません。
ここ、とっても重要です。
プットオプションは、「利益限定・損失無限大」という性質があります。
利益を制限されるため、含み損が増大しそうな局面では、既存ポジションを有利にするために使えます。
今回の「FX含み損を減らすためのFXオプション活用法」は、この特徴を利用しています。
大分混乱してきている部分もあると思いますので、最後に特徴をまとめておきます。
FX含み損を減らすためのFXオプション活用法 まとめ
この「FX含み損を減らすためのFXオプション活用法」のポイントをまとめておきます。
- 豪ドル円買値は、80.23円⇒78円になる。
- プレミアム受取で>524,480円ある。
- FXオプション利益はここが上限
- 12月11日権利行使日に豪ドル円値が権利行使価格を下回れば78円で豪ドル円買いポジションが発生
- 権利行使日に豪ドル円値が権利行使価格を上回ればポジション消滅して終了
権利行使日に豪ドル円が下落している状況であれば、本来の買い平均値80.23円を2円以上下回る豪ドル円買いポジションが作れるので、これだけでも含み損を大幅に減らせます。
プレミアム受取524,480円は、豪ドル円スワップポイント25円で16万通貨のポジション(1日400円)で考えれば、約1311日分のスワップポイントに相当します。
*計算式:524,480円÷400円=1311.1日
豪ドル円が下げた場合に、現状よりも有利に出来るというところの理解は問題ないかと思います。
ただ、豪ドル円が上げた場合には悔しい想いをするかもしれません。
利益上限は524,480円ですので、豪ドル円が85円・90円と上昇するような展開だとFXポジションのままだったら受け取れるはずだった利益が受け取れないからです。
なので、この方法は「豪ドル円が長期低迷しそうだ」という見通しが無ければ使うべきではありません。
FX損きり | FXオプション | 合計収支 |
---|---|---|
-412,269円 | 524,480円 | 112,211円 |
留意しておくべきリスクもいくつかあります。
- このあと豪ドル円が5円以上大きく下げた場合、FXオプションの値がつかなくなり売買が出来なくなる可能性あり
- 途中決済すると、FXオプション利益が減る。
1番目は、十分に覚悟しておかねばならないです。
値が付かないということは決済ができないということですので、「満期まで保有する」しかなくなります。
最悪のことを考えるのであれば、暴落で余裕証拠金が枯渇して損きりもできずに口座崩壊まで待たねばならないという恐ろしい状況も起こりえます。
この部分については、私は問題ありません。
もともとFX積立口座は上昇するまで豪ドル円が30円台になっても持ちこたえられるように余裕資金を入れています。
その資金を全額FXオプション口座に入金しておくので、対応はできるとみています。
将来の大利を放棄するかわりに、手堅く買い平均値を下げていく。
FX含み損を減らすためのFXオプション活用法は、一言でまとめるとこうなります。
実際に、どのようになるかは定期的に記事にまとめていきます。
10月3日 全決済
この後、豪ドル円は70円まで下がった後に74円台まで一旦持ち直しました。
しかしながら、10月現在「再下落」の可能性がでてきています。
この拝見を踏まえ、ここで損きりすることにしました。
いかに、FXオプションで含み損抑制効果があるとはいえ、ここからの下げも考慮すれば、ここで一旦決済しておくべきと判断したからです。
FXポジションのままだった時と、FXオプションを使ったときの総合収支をまとめてみます。
項目 | 損益 |
---|---|
7月2日時点の損失 | −412,269円 |
10月3日までの豪ドル円下落幅 |
75.81→71.885 |
下落幅からの損失想定額 | −628,000円 |
FXだったときの想定損失額 | −1,040,269円 |
項目 | 損益 |
---|---|
7月2日時点の損失 | −412,269円 |
75.81→71.885 |
|
10月3日FXオプション支払額 | −1,014,400円 |
FXオプションでの損失額 | −902,189円 |
今回のケースでは、FXオプションを使うことで、約14万円損失を減らせたということになりました。
この計算には、FXポジションのスワップポイントは加味されていません。豪ドル円の買いポジションを3カ月保有すれば20銭程度、16万通貨の損益額にして3万円くらいの発生があったと想定されます。
そのスワップポイントも考慮すれば、効果は11万円程度ということになります。
最終的に損失で終了したので、効果が実感できないかもしれないのが残念なところです。
私としては、今回のような売買でFXオプションを今後も使っていこうと思っています。
少しでも、損失を減らすための参考になれば幸いです。
ここでの損失とポジションは、公開l口座「サヤすべり取り」に引き継いでおきます。今後の裁量トレードで取り返すつもりで取り組んでいきます。