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コールオプション売りとFX売りポジションの比較

コールオプション売り 使い方 メリット デメリット

 

FXでの売りポジションとFXオプションでのコールオプション売りは、共に「下げ相場で利益・上げ相場で損失」という性質を持ちます。

 

一見同じような感じなのですが、その中身が大分違います。

 

FXオプションを使いこなしていくためには、この部分の理解がとても重要なのです。

 

そこで、今回は「FXでの売りポジションとコールオプションの売りの比較」をしてみました。

 

 

比較するポジション

 

FX売りポジション コールオプション売り 比較

 

米ドル円のコールオプションの画像です。

 

公平な比較をするために、この画像の時間帯に「米ドル円売りポジション」と「米ドル円コールオプション売りポジション」を同時に作ったと仮定して話を薦めます。

 

FXポジション

 

  • 米ドル円売りポジション:売値108.88円

 

画像右上に米ドル円レートが表示されています。

 

この時点で売りポジションを作れば、売値108.88円でした。

 

FXオプションポジション

 

コールオプション売りは、いろんな条件で売れるので、今回は薄赤色部分で売ったと仮定します。

 

そうすると以下の内容のポジションができます。

 

  • 作成日:2021年4月28日
  • FXオプション内容:米ドル円 コールオプション売り
  • 作成時点の米ドル円:108.88円
  • 権利行使価格:109.00円
  • 権利行使期日:2021年7月21日
  • 売買数量1万通貨
  • プレミアム:1.089
  • 利益上限:1.089×1万通貨=10,890円
  • 損益分岐点目安:109.00+1.089=110.890円

 

この条件で、比較表を作ってみました。

 

FX売りポジション×コールオプション売り比較表

 

項目 FX売り コール売り
利益の出る方向性 下げ相場で利益 下げ相場で利益
売値(権利行使価格) 108.88円 109.00円
期日(権利行使期日) なし 約3カ月(7月21日)
プレミアム なし 受取
スワップポイント マイナス なし
利益上限額 利益上限なし 10,890円
損益分岐点 108.88円 110.89円
120円時の損益 -111,200円 -91,100円
109円時の損益 -1,120円 10,890円
105円時の損益 38,800円 10,890円

 

  • 損益計算は、7月21日権利行使日で清算したと仮定しています。
  • FXの損益計算にはマイナススワップポイントは考慮していません。

 

いかがでしょうか?

 

「下げ相場で利益」というのは同じでも、その内容には大きな違いがでています。

 

この比較表をもとに、コールオプションのメリット・デメリットをまとめてみます。

 

コールオプション売りのメリット

 

FXでの売りポジションと比較した場合、以下のようなメリットがあります。

 

  • 現在値よりも高値で権利行使価格を設定できる(高値にすればするほど損しにくい)。
  • 上げ相場での損失はFXよりも少な目となる。
  • マイナススワップポイントがない。

 

今回の権利行使価格は109円でしたが、110円や111円で設定することもできます。

 

高値にすればするほど、受取れるプレミアム利益は少なくなります。

 

その代わり、損はしにくくなります。米ドル円がそこまで上昇しない限り、損失にはならないからです。

 

また、単純な上げ相場となった場合、FXの売りポジションよりも損失は少な目です。

 

マイナススワップポイント負担もないというのは、長期保有するときの心理的ストレスを減らす効果もあります。

 

このメリットの裏返しのような部分がデメリットになります。

 

コールオプション売りのデメリット

 

FX売りポジションとの比較でのデメリットもあります。

 

  • 大きな下げ相場で利益が大きく増えることはない。
  • 権利行使日までの値動きはFXに比べて鈍い

 

米ドル円が大きく下げた場合でも、コールオプション売りの利益が上限よりも増えることはありません。

 

今回のケースだと、どれほど米ドル円が下げてもコールオプション売りの利益は10,890円なのです。

 

FXオプションもFX同様に為替相場変動によってプレミアム値が変動します。

 

ただ、その反応は鈍目です。

 

FXで1円動いたとしてもFXオプションのプレミアム値は0.3〜0.6程度ということが多いです。

 

なので、1日の間に仕掛けと決済を行うような短期売買にはコールオプション売りポジションは向きません。

 

メリット・デメリット どちらともいえない点

 

人によって意見が分かれそうなポイントも上げておきます。

 

  • コールオプション売りの資金授受の仕組み「仕掛けプレミアム受取」「決済時:プレミアム支払」
  • 満期日がある

 

資金のやり取りは、慣れればなんでもないのですが、最初は戸惑う部分です。

 

FXでは、ポジション仕掛け時に資金の授受はなく、決済時に損益が確定します。

 

コールオプション売りでは、仕掛け時にプレミアム代金受取(利益計上)・決済時にプレミアム代金支払(損失計上)となります。

 

コールオプション損益の仕組み

 

  • 仕掛け時プレミアム受取+決済時プレミアム支払=最終損益

 

権利行使日に権利行使価格まで米ドル円が上昇しなければプレミアムはゼロ円になるので、最初に受け取った金額が満額利益として確定します。

 

権利行使日7月21日と期日が決まっているのもデメリットと感じる方もいるかもしれません。

 

いずれも、使っていくうちに気にならなくなる部分です。

 

コールオプション売りの使い方

 

コールオプション売り 使い方

 

コールオプション売りの有効な使い方の一つが、FX買いポジションとの組み合わせです。

 

カバードコール戦略と呼ばれている方法で、オプションの教科書には必ず載っている有名なやり方です。

 

FXでは、以下のようにします。

 

カバードコール戦略

 

  • コールオプション売り
  • FX買いポジション

 

FX買いポジションが110円だとすると、111円や112円でコールオプション売りの権利行使価格を設定するのが基本的なやりかたです。

 

こうすることで、「プレミアム代金受取」という新たな収益が生まれます。

 

本来コールオプションが損となる上昇相場でも、コールオプション売りの損失よりもFXの利益の方が大きくなるので、全体として利益が確保できる状況を保てます。

 

安定したFX運用をするための技の一つとしてコールオプション売りを使えます。

 

実際、私はカバードコ−ル戦略を活用したFX運用をしています。

 

 

ループイフダンの自動売買と組み合わせることで「利益の上乗せ」をしていくという目論見です。

 

リピート系自動売買は、放ったらかしのポジションが定期的に発生する傾向があります。

 

カバードコール戦略によって、それらポジションの有効活用ができています。

 

ここでのコールオプション売りは、サクソバンク証券のFXオプション口座を使っています。

 

 

現実の運用状況などは、下記にて随時記事を更新しています。

 

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2021/04/28


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