FXの買い方 「勝ちやすい」「低リスク」「大きな利益」3つの視点でランキング
FX売買の目的は人それぞれです。「買い」と判断した場合でも、「低リスク」を重視するのか「利益」を重視するのかでそのあとのポジション操作は違ってくるものです。
「買いでの売買方針」がある程度決まっているのであれば、最初「勝ちやすく」したり「低リスク」にする「買い方」ができます。
- もっと勝ちやすい仕掛けがしたい
- もっと低リスクな仕掛けがしたい
- 単純に利益を追求したい
例えば、「利益幅は30銭くらいでよい。利益を抑えるだけリスクも抑えたい」なんてこともあります。
「できるだけ損きりせずに利益を出したい」というのであれば、「勝ちやすい仕掛け」をすることで損きり判断に悩む回数は減らせます。
「大きく予想が外れた場合でも損失を少なくする」ことだって可能です。
FXオプションを使うことで、FXの買い方は大きく3つ選べます。
ご自身に合った買い方をみつけ、利益を増やすために、少しでも参考になればと思います。
FXの買い方 3つの方法 基本形
3つの買い方とは具体的にはこれです。
- FXでの単純買い
- コールオプション買い
- プットオプション売り
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これら3つはいずれも「FXでの買い」と同等の性質を持ちます。
つまり、「相場が上昇すれば利益・相場が下落すれば損失」になります。
利益と損失の方向性は似ているものの、「勝ちやすさ」「利益の出方」「損失の出方」などが違います。
これは、サクソバンク証券のFXオプション取引画面です。
この画面をもとに、3つの買い方それぞれについて説明させていただきます。
通貨ペアは米ドル円でいきます。
1番目:FXで単純買い
FXの買い方、最初の方法は「FXでの単純買い」です。
為替相場のask値で買います。
この画像の場合、成行注文を出せば米ドル円108.627円で約定できます。
FXをされている方は、敢えて説明をする必要もないかもしれませんが、今後の比較のために損益の特長を書き出しておきます。
- 5円上昇すれば5万円の利益
- 5円下落すれば5万円の損失
- 決済までの保有日数がある場合、スワップポイントの受取がある(1日50〜70円)くらい
次は、コールオプション買いです。
2番目:コールオプション買い
同じ画面でのコールオプション部分です。権利行使期日11月20日部分を拡大しています。
コールオプション買いは、一言で書けば「損失限定・利益が大きく狙える」という特長があります。
参考記事:FXオプションの仕組みと効果
コールのアスク部分が全て「コールオプションの買い」となる部分です。
どこを買うかは、人それぞれなのですが、仮に薄赤色部分を買ったとしましょう。
「権利行使価格108.50円 プレミアム0.649」
0.649のプレミアム1万通貨を買うときは、その代金を払う必要があります。
- プレミアム代金:0.649×1万通貨=6,490円
これで、米ドル円コールオプション買い1万通貨のポジションが完成です。
権利行使日に、米ドル円現在値108.627円から5円動いたときの損益を計算します。
- 5円上昇した場合44,780円の利益
- 5円下落しても最大損失6,490円
- スワップポイントなし
上昇時の計算式
- 5円上昇したときの米ドル円値:108.627+5円=113.627円
- FXオプションの利益額:(113.627円ー権利行使価格108.50)×1万通貨ー支払済みプレミアム代金6,490円=44,780円
下落時の計算式
- 5円下落したときの米ドル円値:108.627−5円=103.627円
- FXオプションの損失額:6,490円のみ
上昇時の利益はFXより少なくなるものの、大きく下落した場合でも損失は6,490円に限定されます。
3番目:プットオプション売り
FXオプションでは、米ドル円買いと同じ性質を持つポジションがもう一つあります。それがプットオプション売りです。
この画像の「ビッド」部分がプットオプション売りとなる部分です。
プットオプション売りは、一言で書けば「利益は限定されて損失は限定されない」という特長があります。
これだけ聞けばあまり良い響きではありませんが、「利益が出やすい」という傾向があります。
これがどのようなものかは、比較することでわかります。
このプットオプション売りは、ポジションを作った際にプレミアム代金を受け取れます。
先程のコールオプションは「支払」だったので逆ということです。
「権利行使価格108.50円 プレミアム0.625」
0.625のプレミアム1万通貨を買うときは、その代金を受け取ります。
- プレミアム代金:0.625×1万通貨=6,250円
これで、米ドル円プットオプション買い1万通貨のポジションが完成です。
権利行使日に、米ドル円現在値108.627円から5円動いたときの損益を計算します。
- 5円上昇した場合6,250円の利益
- 5円下落した場合は42,480円の損失
- スワップポイントなし
上昇時の計算式
- プットオプション売りは、上昇時の利益はプレミアム受取代金に限定される
- この場合、プレミアム受取代金6,250円が上限になる。
下落時の計算式
- 5円下落したときの米ドル円値:108.627−5円=103.627円
- FXオプションの損失額:(103.627−権利行使価格108.500)×1万通貨+6,250円=−42,480円
ここでは、5円変動した場合の損失がFXで単純買いしたときよりも少なくなっています。
尚、108.500円からプレミアム分0.625円以内の下落で済んだ場合は、損失にはならずに利益になります。
- 108.500−0.625=107.875円
現在値が108.627円ですので、107.875円よりも下がらないければ損失にならないというポジションが持てます。
これが、このプットオプション売りの大きな魅力でもあります。
この3つの買い方を、目的別にランキング形式でまとめてみましょう。
その1:大きな利益で選ぶ
大きな利益を出すのを一番の目的でいく場合は、このランキングになります。
積極的に攻めたいときは、単純にFXの単純買いが有利です。
この目的で、プットオプション売りを使うととっても悲しい気持ちになるでしょう。
その2:勝ちやすさで選ぶ
上がるという目論見が少々崩れても損失になりにく損失を出さないのを重視する場合に見たい部分です。
勝ちやすさは、利益が出る米ドル円値を比較することで分かりやすいと思います。
107円台後半でも利益となるプットオプション売りが勝ちやすさでは一番です。
今回は、0.625でしたが権利行使日までの期間をもっと長くすれば2円下落しても損失とならない仕掛けもできます。
無論、絶対に負けないわけではありません。
それでも、プレミアム受取があるおかげで少々の下落でも損失が出にくいという形にできます。
その3:低リスクで選ぶ
買いを入れた後に、大きく下げても損失を増やさない低リスクの状態にしたい場合もあると思います。
5円変動時の損失でみると「低リスク」の度合いが見えてきます。
コールオプション買いは、最大損失をプレミアム支払代金の範囲内に限定できます。
今回のケースでは、1万通貨でしたが、これを10万通貨・100万通貨にしてもリスクの度合いは同じです。
- 1万通貨で最大損失6,490円
- 10万通貨で最大損失64,900円
- 100万通貨で最大損失649,000円
おすすめはしませんが、649,000円の損失を覚悟すれば、米ドル円100万通貨の勝負ができます。
米ドル円100万通貨売買には、必要証拠金だけで400〜500万円は必要です。
為替変動の余裕部分も考慮すれば、米ドル円100万通貨売買では損きりをきっちりやる方でも1000〜2000万円くらいの資金を用意するのは普通です。
それが、649,000円でできます。
いずれも一長一短はありますが、状況・目的の応じて使い分けることで為替相場攻略を有効にできることは間違いありません。
これから激変も想定される為替相場攻略の一案として参考になれば幸いです。
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